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癌の転移に関係する2つの分子の新しい機能

2015-08-14 07:06:56 | 
New function of two molecules involved in metastasis

November 14, 2013

http://www.sciencedaily.com/releases/2013/11/131114122057.htm

上皮間葉転換/EMTには、転写因子SNAIL1と、酵素LOXL2が必要

LOXL2は核内にあり、癌の発症に関与することが以前の研究で示されている


http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24239292
Regulation of heterochromatin transcription by Snail1/LOXL2 during epithelial-to-mesenchymal transition.


Highlights
・ヘテロクロマチンからの転写は微細にfinely調節されている

・Snail1とLOXL2は、ヒストンH3の酸化を通じてヘテロクロマチンの転写を抑制する

・ヘテロクロマチンの転写はEMTの間に調節される


Summary
ヘテロクロマチンは抑制的な性質repressive traitsが強いが、
活発に転写もされていて、大量のノンコーディングRNAを生じる
これらのRNAsはヘテロクロマチンを形成して維持する原因である


Snail1転写因子は、マウス染色体の動原体周辺pericentromericの転写を抑制し、
それはH3K4デアミナーゼdeaminaseのLOXL2を通じてである

※LOX: lysyl oxidase/リシルオキシダーゼ。コラーゲン中の特定のリシル基を酸化してアリシル基にする等の反応を触媒する


EMTが起きる時、
主要な「ヘテロクロマチン構造タンパク質structural heterochromatin proteins」であるHP1αは、Snail1/LOXL2に依存的に、一時的にヘテロクロマチンから解放releaseされる
それにはメジャーサテライトの転写の下方調節が伴うconcomitantly with a downregulation of major satellite transcription

メジャーサテライト転写の下方調節を妨害すると、
間葉系mesenchymal細胞の移動/浸潤的ふるまいは障害されたcompromised

Snail1はヘテロクロマチンの転写をLOXL2により調節し、そうしてEMTを完了するために好ましい転写状態を作ると我々は提案する



http://www.cell.com/action/showImagesData?pii=S1097-2765%2813%2900757-0

Figure 7
(C) Working model.
(C) 実用モデル

TGF-βが誘導するEMTでは、Snail1が急速に上方調節される
Snail1は動原体周辺pericentromericの領域に結合し、LOXL2をリクルートする
LOXL2はヒストンH3を酸化oxidizeし、メジャーサテライトmajor satelliteの転写を抑制する

結果として、HP1αはヘテロクロマチンheterochromatinから解放されreleased、
クロマチンの再編成reorganization、ならびに間葉系の特徴mesenchymal traitsの獲得を可能にする


このSnail1の作用は一時的transientである
24時間で、メジャーサテライトのレベルならびにヘテロクロマチンへのHP1α結合は回復した


※サテライトDNA
マウスのサテライトDNAには、メジャーサテライトとマイナーサテライトの2種類がある。マイナーサテライトの繰り返しはセントロメアを構成し、メジャーサテライトの繰り返しがセントロメア周辺領域(ぺリセントロメリック)を構成する

※ヘテロクロマチン/heterochromatin
染色体で間期においても凝縮した構造を維持している部分。自身や周辺の転写を抑制するが、今回の記事ではノンコーディングRNAが転写されるとある
 




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