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2014年9月9日

2014-09-11 06:14:17 | 腸内細菌

母乳は、悲惨な腸障害に対して保護的かもしれない
Breast milk may be protective against devastating intestinal disorder



母乳に含まれるニューレグリン-4(Neuregulin-4; NRG4)というタンパク質は、壊死性腸炎(necrotizing enterocolitis; NEC)によって引き起こされる腸破壊に対して保護的かもしれない。

NECのベイビーの30パーセントは疾患により死亡する。生き残っても、生涯にわたる結果(腸の除去や経静脈栄養への依存)に直面する場合がある。

NRG4は粉ミルクには存在しない。粉ミルクのような人工栄養はこの疾患の既知の危険因子である。そして早産児はNECのリスクが高い。



実験では、粉ミルクで育てられたラットはNECに似た状態を発症した。しかし、粉ミルクにNRG4を加えて与えられたラットは腸損傷から保護された。また、ヒトでNECを誘発する菌株に関連した細菌に曝された培養腸細胞もNRG4で保護された。

これらの実験は、NRG4が腸で見られるErbB4受容体と特に結合して炎症性の腸破損を防ぐことを示唆する。NRG4は粉ミルクには存在せず、ヒトの母乳サンプルには存在した。



ヒトのNECでは特殊な腸の細胞(パネート細胞)が喪失しているという特徴がある。パネート細胞は小腸の全体に存在し、臓器を微生物による損傷から保護する。

さらに、パネート細胞は腸内層の継続的な更新のために必要とされる腸幹細胞を維持している。

研究者はNECのマウス・モデルにおいて、NRG4がパネート細胞の喪失を阻止することを証明した。

学術誌参照:
1.ErbB4リガンドのニューレグリン-4は、実験的な壊死性腸炎から保護する。

米国病理学会誌、2014;

http://www.sciencedaily.com/releases/2014/09/140909092129.htm

<コメント>
母乳中のニューレグリン-4(NRG4)がパネート細胞を保護し、NECの予防に有益だろうという記事です。

関連記事には、母乳中のオリゴ糖(Oligosaccharides)が腸内細菌の正常化に重要だろうというものや、

http://www.sciencedaily.com/releases/2012/02/120229155540.htm

母乳の硝酸ナトリウム(sodium nitrate)が腸内細菌によって亜硝酸塩(nitrite)に変化して血流を改善し、血管上皮でのTLR4/MyD88の活性化が引き起こす一酸化窒素(NO)の減少による血流悪化を打ち消して、NECの発症を防ぐという記事があります。

http://www.sciencedaily.com/releases/2013/05/130506181616.htm

興味深いのは、後者の記事ではシルデナフィル(sildenafil; バイアグラ)もNECを防いだということです。



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