日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

製造業から、水商売へ

2008-03-20 23:41:50 | Weblog
先月の朝まで生テレビは、面白かったのでハードディスクレコーダーに録画したものを繰り返して見ていますが、本間正明が、森永卓郎さんに対して「あなたは、インベストメントバンクを否定するのか」という反論をしていたので、それがとても印象的でした。

菊池英博先生に言わせると、古くからある銀行をドメスティックバンクといい、証券会社の性質を持たせた投資銀行をインベストメントバンクというそうですが、最近の日本経済は、実業から虚業へ変わったというか、すっかり製造業から水商売へ変わってしまったような気がします。

水商売は景気が良いと、水を売っても売れてしまうということから、その名が付いたそうですが、景気が悪くなると、スーッと客足が引いてしまいます。

昨年までは、職場のシルバー派遣のお年寄りが、投資信託にお金を預けて10%以上も利息が付いたと喜んでいましたが、最近は元本を割り込んでいるようです。

中小零細企業を育てる役割のあったドメスティックバンクのように、客に対しても元本保証をするのが、銀行の一番大事な仕事であったはずなのに、株を売ったり買ったりで、それがどこへ行ってしまったのやら。

実業がしっかりしていないと、虚業だけで儲かるはずもありません。

最近の若い起業家は、ジャスダックだか、ヘラクレスだか、マザーズだかに上場することばかりを考えているようですが、その集まった金で、いったい何をしようとしているのか。

反面、最近の株の大暴落で儲かっているホンの一部の人たちこそ、本当は実業の方を信用していて、虚業など信用していないとか、そこらへんの図式がしっかり頭にたたき込まれているような気がします。

朋遠くより来ないけれども、こちらから電話したよ

2008-03-19 23:33:02 | Weblog
今日は、今月の通信教育の課題も発送して一段落付いたので、実家のある北海道旭川の友人と電話をしていました。

北海道の友人は、中学時代からの友人なのですが、世間がバブルで浮かれていた時代から、政治でも彼女の話でも、何でも話せる間柄だったので、こういう友人がいるというのはとても有り難いことです。

北海道経済ボロボロみたいですね。旭川-札幌までのバス代が2000円とかで、バスの運転手は薄給になってしまったとか、タクシー運転手が7万とか、8万という給料で生活しているとか。「これでもいいって、みんなが自民党選んだんだから、しょうがないだろ」と、友人。確かに、そうなんですけどね。

それでなくても、ごくごく普通の人間が、たった一度の人生の失敗や、病気による入院で立ち直れなくなってしまうような危険な世の中ですから、本当に困ったものだなどと、話していました。中流層を散々追い落としておいて、何が再チャレンジだ。

森永卓郎さんは、自信を持って生きられるようになるには、最低3年分の生活ができる蓄財を持つようにアドバイスしていますが、それらが、せめてもの処方でしょう。そのためにも惜福の精神を忘れないこと。僕は、車はもらいものだし、服も買わなくても我慢できますわ。テレビはブラウン管だし、あとは土光さんみたいに、メザシをおかずにご飯でも食べたら、かなりの健康体になれそうです

しかし実際に、自動車を所有して、貯蓄もするなら年収400万円は欲しいところです↓ 人材派遣などに転職してしまえば、時給1200円でも年に2000時間働いて、ようやく240万円にしかなりませんから、ほんとうに難しい世の中になってしまったんですけどね。

森永卓郎ブログより
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/118/
<年収400万円台前半世帯の自動車普及率は78%、年収300万円台前半でも66%もの普及率があるのだ。> 

<だが、生活必需品でありながら、ここ何年も車の販売台数が減ってきたのはどういうわけか。本当に若い人たちが車を買わなくなったのだろうか。結論を言えば、「買わなくなった」のではない。「買えなくなった」のである。いくら生活必需品といっても、あまりに低所得になると車を買うことはできない。>

<実際、年収200万円未満の世帯になると、自動車の普及率は35%に激減する。>

一日は休養に、一日は教養に

2008-03-16 21:12:17 | Weblog
土日が連休となったので、ほとんど寝てばかりいました。

在庫が一杯になり、昨年の冬柴不況がとうとう自分の職場にも来てしまいました。

よく考えたら、もともとは週休二日なのねん。

昔、松下幸之助が週休二日制を導入した歳には、「1日は休養に、1日は教養に使え」と言っていたそうですが、教養は殆どとらずに、休養ばかり取っていました。

松下イズムが崩れて久しいですが、もう、そんなことを守っている社員は、誰もいないのでしょう。みんな疲れ切っているので、休めるチャンスにはともかく休養が先です。しかしながら、テレビをみながら少しは考えてしまいます。


てなことで、最近考えていることベスト5

1位,「チベット問題を真剣に考えるなら、オリンピックなどボイコットしてしてしまえ」という世論にならないのは、本当に哲学のない国だなあと。モスクワの時のように、アメリカがボイコットして、初めて追従するのかい。

2位,これからはお金を運用する時代だと言われて、貯金を投資信託に移した日本人が、大変な目に遭っているそうですが、真面目な人の虎の子を預けてある間接金融から、直接金融に引っ張ってきて、高値になったところでプロたちは空売りをしかける、ゼロ・サムゲームの世界に踏み込んでしまった真面目な人は元本割れ、投資信託は手数料をちゃっかり貰う。最初からそれが目的なのでした。残念!

3位,石原都知事をとっちめるなら、新銀行東京よりも、ディーゼル規制で、花粉症を抑えられなかったことだろうと。

4位,ガソリン問題、道路特定財源問題は、大人しく国民新党案を取り入れろよ、と。

5位,広末涼子が離婚して、ちょっと嬉しいなと。

独身者は、そんなに賢いのか

2008-03-15 15:29:03 | Weblog
夕べ、家の中が何十匹もの猫だらけになってパニックになってしまう夢を見て、冷や汗ものでした。

猫一匹飼って孤独感を和らげるにしても、毎日トイレや餌の世話をしたり、サカリのシーズンに毎晩夜鳴きを聞かされるのは、少々ストレスになっています。

独身者が賢いのかどうかは分かりませんが、森永卓郎さんは、人生の三大不良債権を、「配偶者」と「子供」と「住宅ローン」と言っていました。結婚について、ネットで調べていたらいろいろな言葉が出てきました↓ しかしよく集めたもんだ!



人間は判断力の欠如によって結婚し,忍耐力の欠如によって離婚し,記憶力の欠如によって再婚する.アルマン・サラクレー

もし孤独を恐れるなら,結婚してはいけない.アントン・チェーホフ

結婚生活でいちばん大事なのは忍耐である.アントン・チェーホフ

結婚生活--この激しい海原を乗り越えていく羅針盤はまだ発見されていない.イプセン

われわれは他人ではなく,自分自身を喜ばすために結婚すべきである.ヴィッカースタフ

急いで結婚すると,退屈に苦しむ.ウィリアム・コングレーヴ

結婚はしてもしなくても後悔するものである.カフカ

結婚生活とはいわば冷蔵庫のようなものである.冷蔵庫に入っている限られた素材で,いかにおいしいご馳走を作り出すか,それに似ている.決して,他人の冷蔵庫を羨ましがらないことだ.柴門ふみ

結婚したほうがいいのか,それともしないほうがいいのかと問われるならば,わたしはどちらにしても後悔するだろうと答える.ソクラテス

結婚前には両目を大きく開いて見よ.結婚してからは片目を閉じよ.トーマス・フラー

急いで結婚する必要はない.結婚は果物と違って,いくら遅くても季節はずれになることはない.L・N・トルストイ

しばしば結婚は宝くじに例えられる.しかしそれは誤りだ.宝くじでは時には勝つこともあるのだから.ジョージ・バーナード・ショウ

結婚--いかなる羅針盤もかつて航路を発見したことがない荒波.ハイネ

結婚式の行進曲の音楽は,いつも私には戦場に向かう兵隊の行進曲をおもわせる.ハイネ

あらゆるまじめなことのなかで,結婚というやつがいちばんふざけている.ポーマルシェ

ほんとの幸せがどんなものか,結婚して初めてわかる.そのときにはあとのまつりだが.マックス・カウフマン

喜劇では筋が通常,結婚によって終わるが,社交界では,事件が結婚から始まる.マリヴォー

レストランで食事を一緒にしている夫婦たちの様子を見たまえ.彼らが押し黙っている時間の長さが,夫婦生活の長さに比例しがちだ.A・モーロア

人々はたいがい,無我夢中に急いで結婚するから,一生悔いることになる.モリエール

結婚は鳥かごのようなものだ.外にいる鳥たちはいたずらに入ろうとし,中の鳥たちはいたずらに出ようともがく.モンテーニュ

よい結婚はあるけれども,楽しい結婚はめったにない.ラ・ロシュフコー

結婚とは、熱病とは逆に,発熱で始まり悪寒で終わる.リヒテンベルグ

結婚という制度のために,不倫という純愛が否定される.渡辺淳一『失楽園』より

ガミガミ言われたければ結婚しろ.ほめられたければ死ね.アイルランドの唄

結婚とは慌ただしくて,ゆっくりと後悔するものである.イギリスのことわざ

考え深い者は結婚しない.結婚する者は歓がない.欧米のことわざ

1日だけ幸せでいたいならば,床屋にいけ.1週間だけ幸せでいたいなら,車を買え.1ヶ月だけ幸せでいたいなら,家を買え.1年だけ幸せでいたいなら,結婚をしろ.一生幸せでいたいなら,健康でいることだ.東洋のことわざ

恋は結婚の夜明け.結婚は恋の夕暮れ.フランスのことわざ

結婚へは歩け.離婚へは走れ.ユダヤのことわざ

頭のいい男は良い夫ではありえない,なぜなら彼等は結婚しないからだ.アンリ・ド・モンテルラン

男は恋をささやくときは4月みたいだが,結婚してしまえば12 月だ. ウィリアム・シェイクスピア

悪妻は百年の不作であるというが,悪夫は百年の飢饉である.菊池寛

悪い夫を手に入れる女性は,たいがい結婚を急ぎすぎた人です.よい夫を得られるなら,いくら結婚が遅れても,おそすぎることはありません.デフォー

女には、どうしてもわからないテーマが一つある。男は仕事に注ぐだけの熱情をなぜ家庭にそそげないのか、ということだ。D・デックス

結婚の幸福は、まったく運次第ですもの。お互いに気心がわかっていても、前もって似ていても、そんなことで幸せが増すというわけのものじゃないわ。J・オースティン

夫が浮気していると思った妻の80%は、 結局、それが事実だと知らされます。アィリアム・カッツ

もっとも危険な食べ物はウェディングケーキである。アメリカのことわざ

現代では一回では上手く結婚できることは決してない。やり直す必要がある。アルフレッド・カピュ

同棲するために結婚し、三人家族になるのを避けるために離婚する。アンドレ・プレヴォ

恋は結婚より楽しい。それは小説が歴史より面白いのと同様である。カーライス

結婚する。まだ多少は愛したりもできる。そして働く。働いて働いて、そのあげく愛することを忘れてしまうのである。カミュ

結婚したまえ、君は後悔するだろう。結婚しないでいたまえ、君は後悔するだろう。キルケゴール

簡単に言えば、夫婦というものは鎖で結ばれた徒刑囚なのだ。だから夫婦は足並みをそろえて歩くようにしなければならない。ゴーリキー

金のために結婚するものは悪い人間であり、恋のために結婚するのは愚かな人間である。サミュエル・ジャクソン

男というものはいつでもそうだが、我が家から離れている時が一番陽気なものだ。シェークスピア

離婚はきわめて自然なもので、多くの家では毎晩、それが夫婦の間に寝ている。シャンフォール

結婚とは誰もが犯さなければならない過ちである。ジョージ・ジュセル

幸せな結婚の秘訣は、どれだけ相性が良いかではなく、相性の悪さをどうやって乗り越えるかにある。 ジョージ・レビンガー

結婚するとは、彼の権利を半分にして、義務を二倍にすることである。ショーペンハウアー

夫を信頼し、夫を敬愛し、できるだけ多くのものを自分名義にしておきなさい。ジョーン・リバース

私は私が男でないことを喜びます。男だったら、私は女と結婚しなければなりませんもの。スタール夫人

人間の一生のあらゆる行動のうちで、結婚は他人に関係することの最も少なきものである。だがそれはまた、あらゆる行動の中で他人に干渉されることの最も多きものである。セルデン

孤独が怖ければ結婚するな。チェーホフ

結婚生活で一番大切なものは忍耐である。チェーホフ

結婚するのは、二人とも他に身の振り方がないからである。チェーホフ

一人の女は夫に幸福な二日を与える。彼が彼女と結婚する日と、彼女を埋葬する日。ドイツのことわざ

夫が妻にとって大事なのは、ただ夫が留守の時だけである。ドストエフスキー

決して一か八かというきわどいところまで進んではいけない。それが夫婦生活の第一の秘訣である。ドストエフスキー

結婚とはセルフサービスの食事ようなものだ。自分の欲しい料理を選んだ後で隣の人たちのお皿の中身を見る それから どうして自分は彼らと同じものを 選ばなかったのだろうと自問するのだ。 ドラークル

正しい結婚生活を送るのはよい。しかし、それよりもさらによいのは、ぜんぜん結婚をしないことだ。トルストイ

急いで結婚する必要はない。結婚は果物と違って、いくら遅くても季節はずれになることはない。トルストイ

たいていの男は、誰も自分の妻をさらってくれないことを嘆く。ニーチェ

結婚は、多くの短い愚行を終わらせる。 …一つの長い愚鈍として。 ニーチェ

ずいぶん敵を持ったけど、妻よ、お前のようなやつははじめてだ。バイロン

愛情がこもっていて無口な人こそ、人生の伴侶としてふさわしい。亀井勝一郎

女が再婚する場合は先夫を嫌っていたからで、男が再婚する場合は先妻を熱愛していたからだ。女は運を試し、男は運をかけるのだ。ワイルド

君が良い妻を持てば幸福になるだろうし、悪い妻を持てば哲学者になれる。ソクラテス

結婚するとき、私は女房を食べてしまいたいほどかわいいと思った。今考えると、あの時食べておけばよかった。アーサー・ゴットフリー

結婚とは、男が自由を、女が幸福を書ける宝くじである。ヴィルジニー・デ・リュー

結婚は鳥かごのようなものだ。かごの外の鳥は餌箱をついばみたくて中へ入りたがり、かごの中の鳥は空を飛びたくて外へ出たがる。モンテーニュ

結婚前には両目を大きく開いてみよ。結婚してからは片目を閉じよ。フラー

賢者とは、絶えず妻をめとろうと考えながら決して誰とも結婚せぬ青年のことである。ピエトロ・アレティーノ(イタリアの作家)

正しい結婚の基礎は相互の誤解にある。ワイルド

人は無我夢中で結婚するから一生悔いることになる。モリエール

四ヶ月の交際が一生を保証するだろうか?ルソー

結婚をする時には我々は自分自身に次のような質問をするべきである。すなわち「あなたはこの女性と老人になるまでずっとうまく会話を楽しむことが出来るだろうか」ニーチェ

不本意な結婚をした男にとって彼女は妻ではない。敵だ。プラウトウス

幸せな結婚の秘訣はどれだけ相性がいいかではなく相性の悪さをどうやって乗り越えるかにある。ジョージ・レビンガー

年頃の娘達は結婚のために結婚する。結婚によって自由になれるから。ボーヴォワール

恋は人を盲目にするが結婚は視力を戻してくれる。リヒテンベルグ

『馬鹿な者は、独身の間は結婚した時のよろこびを空想し、結婚すると独身の時のよろこびを空想する』武者小路実篤

「そもそも、男は火星人で女は金星人だった」――そう想像してみようジョン・グレイ


『幸福な家庭はどれも似たものだが、不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである』トルストイ

中小企業社長は、なぜクビをくくるのか

2008-03-14 10:55:12 | Weblog
昨日、帰宅途中にTBSラジオ「アクセス」を聞いていたら、藁をもすがる思いで新東京銀行からの融資を考えている輸出系の中小企業社長が、「もうクビをくくるしかない」と悲痛の声を上げ、キャスターの渡辺真理が必死になだめていました。

新東京銀行は、従業員の貯蓄をぜんぶ新東京銀行の口座に移し替えてもらえば、融資が可能だと説明したそうですが、潰れる可能性のある銀行に従業員の虎の子を移すのも気が引けると、かなり常識的な発言をしていました。

昨年から倒産件数が相当数増えていますが、この円高では、輸出を商売として資金繰りに困っている中小企業は、ゴマンとあるわけでしょう。

輸出企業に儲けさせただけの、局所的な景気回復など、円高になればふつうの不況経済に戻るだけです。

法が厳しくなった上限20%の金利では、サラ金も回収が難しくて金を貸せなくなり、貸し渋り対策で作った新東京銀行も、マスコミのバッシングで貸し出ししにくくなるとすれば、もう運転資金を貸してくれる金融機関などどこにもないということです。

渡辺真理は、どうにか自助努力で頑張って欲しいとコメントしていましたが、政府が手を貸さなきゃ無理だって(笑)

森永卓郎氏は、「不動産担保主義は、世界でもっとも優れた融資システムだ」と言って、馬鹿なこと言ってんじゃないと朝生で怒られていました。

しかし、借りた金額に見合った不動産を手放すだけで、返済が済んでしまう不動産担保主義は、銀行も査定をスムースに行えるし、社長も自殺しなくて住むし、こんなに金融や投資資金の効率性に適したシステムもなかったわけです。

ただ、バブル時代の一時期に信用貸しをさせてしまいすぎたことと、その後の総量規制による、あまりにも急激な金融引き締めにより、バブルが崩壊してしまったワケですから、もともとの不動産担保主義までもが害悪であったかのような誤情報を、国民に残してしまいました。

しかし、嫌だ嫌だといっても、もうケインズ政策しか残されていないのですけどね(笑)

このような国民を自殺に追い込むような世情は、現在の自由民主党の国策なのでありますから、中小零細企業の社長さんは、決して自己責任だなどと思わないことです。

新東京銀行から踏み倒すつもりで借金するもよし、産業再生機構の管理下におかれて、残された借金を棒引きにしてしまうもよし、命だけは取られないようにした方が良いと思われます。

とかなんとかいって雇われ人の、自分の立場など語ってしまえば、「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ!」です。

従業員は、会社一つ潰れようが、ネズミのように場所を移動してたくましく生きていくものです。

経営者だけが、そんなに責任を感じて生きることはないでしょう。

いつまでも、あると思うな親と金

2008-03-13 06:56:12 | Weblog
「いつまでも、あると思うな親と金」というのは金言には違いないのですが、その親の寿命と、お金の残高にはまだ余裕があるようで、最近では「いつまでも」が少々長くなっています。

実家が貧乏で、親の経済などまったく当てにならない環境で育った僕の場合、消費感覚がまったく違う人と出くわすことがよくあります。

ケツを拭いてくれる親がいなければ、借金などの失敗が許されませんし、新車を買ったり、ゴルフや旅行にお金を回したりなんて、とてもじゃないけどできませんって。

ニートやフリーターの家庭を調べれば分かることですが、完全に独立した成人との違いがハッキリ表れているのは、親に現金収入があるとか、資産に余裕があるとかで、懸命に働かなくても生きている環境が傍らにあるものと想像できます。正社員であっても、親の援助が当てになるひとと、そうでない人にはかなり感覚的なズレがあります。

日本は、80歳くらいの平均寿命がある長寿国ですから、運が良ければ自宅を所有していて、年金がもらえる65歳まで親が健在なら(掛け金を親が払ってくれた場合)、一生遊んで暮らすことも不可能ではないでしょう。

いざとなれば、相続した住居を売り払って、当面の生活費に回すことも可能です。

問題なのは、親が途中で死んでしまったり、親の財産が早いうちに底を突いてしまったニート、フリーターの場合、たとえば10年ぷらぷらしていた人間を前向きに雇う経営者は、皆無に近いということです。

会社員であっても、親が死んだ後に何の蓄えもなく、ゆるめの消費を続けていたらかなりキツいでしょう。

今の日本人の大半は、かなり遅い年齢で、親の小言が身に沁みるわけですが、現在どうにか食えている彼らが本当に困るのは、昭和の働き者であった親がいなくなる、20年、30年先の未来のことになるでしょう。

しかし、デフレ社会に生きる我々にとっての悩みのタネは、

「いつまでも、あると思うな会社と給料」

こうなると、人のことなど心配してられません。

ケータイばかりやると、頭が悪くなる

2008-03-12 12:26:26 | Weblog
先週、「太田光の私が総理大臣になったら」という番組で、テリー伊藤が、インターネットの利用を一日一時間以内に制限するという法案を考えましたが、否決されました。

しかし、テリー伊藤の主張も分からないわけではないです。インターネットは情報を大量に得ているようで、実は専門化、細分化されているので、自分の興味のある情報にしかアクセスしないようになります。

お笑い芸人のブログが一日100万ヒットというのは珍しいことではないですが、政治経済のサイトなどは、その100分の1の、せいぜい1万ヒットを得ることすら、至難の業でしょう。

それでなくても、漢字が多くて文書の長いものに、人々は寄りつかない傾向があります。

生前僕の父親などは、「テレビを見たら馬鹿になると」よく叱られたものですが、しかし、テレビにはまだ情報に幅を持たせたものを受動的に見せる側面もあるので、主体的に、お笑い芸人のサイトしか利用しないようなインターネットの方が、実は情報が偏ります。

もっと酷い話を言えば、最近の若者は「マンガが難しくて読めない」そうです。マンガといっても、複雑なストーリーもありますし、小さなコマの中にある文章くらいは読み取らなくてはなりませんから、それすら読めなくなってしまったということです。

テレビドラマにしても、昔の「男女七人夏物語」のように、人間関係が6人も7人も複雑にからみあった、物語はついていけないので、最近のドラマは「世界の中心で愛を叫ぶ」のように主要人物の数を2人とか3人に減らしたものしか、ヒットしなくなったそうです。

もっと始末に終えないのは、携帯電話ですが、「恋空」などの軽めのケータイ恋愛小説や、メールやモバゲで1000人の馬鹿と電波で繋がっても、永遠に利口にはなれないものと思われます。

こんな状況で、成人年齢を18歳に前倒ししたところで、悪い政治家にだまされる未来しか待っていません。

昔からある読書というのは、非常に地味で孤独な物書き作業を終えた、作者との出会いの場であって、そこには有益な人生観との出会いもあるわけですし、コミュニケーションもあるわけです。人は、そういうものに価値を見いださなくてはならないのでしょう。

もう一つは、自分が仕事や生活の中でリアルに体験していく人との出会で何かを学んだり、感じたことこそが一次情報であるわけで、そういう汗も、においもある具体的な関係性の中から学んでいくプロセスこそが、自立したときに役に立つものと思われます。掲示板や、ネットゲームで、人間関係のストレスが学べないわけではないですが、長年の友人を作るのは実生活同様の難しさを知っている人の方が、ネットでも同様の友好関係を構築できるのでしょう。

たまに親戚の家に行って、せっかく用意した食事をメールしながらもくもく食べている子供たちの姿を見ると、携帯を折って破壊してやりたくなる親の気持ちというのは、分からないでもないです(笑)

ドル100円割れでも日本の為替介入に市場は否定的

2008-03-11 11:37:19 | Weblog
■ドル100円割れでも日本の為替介入に市場は否定的

[東京 10日 ロイター] 

 7日の海外市場でドル/円は8年ぶりの安値となる101円前半に下落、100円割れが視野に入ってきた。2003年から2004年にかけて政府・日銀が大規模なドル買い介入に踏み切った水準となっていることで、前週末の海外市場では一部で介入のうわさを手掛かりにドルが買い戻された。

 しかし、国際的に理解が得られにくいなどの理由から、仮に100円を割り込むような相場形成になったとしても、市場では当局が為替介入に動くとの見方は少ない。ドル/円相場自体、100円から大きく下落することはないと見る向きが多く、その面からも介入の必要性は高くない、という。


 前週末の外為市場では、弱い米雇用統計を受け、ドル/円は一時8年ぶりの安値101.40円まで下落した。しかし、その後は103.25円に急反発した。ショートカバーなどの動きが大きな要因だが、日本のドル買い介入のうわさも出たようだ。政府・日銀は、現在と同じ100―105円の水準で、一段の円高を阻止するため、2003年1月から2004年3月までの間に約35兆円にのぼる介入を実施した。その後は2004年3月16日から、1991年の統計開始以降最長となる3年11カ月にわたり、為替介入を行っていない。


(引用終わり)


日本人の中には、小泉時代に35兆円もの為替介入が行われた大事件を知らない人もいるようで、これにより1ドル105円くらいであったレートが、一気に115円~120円にまで上昇したのでした。

それ以前の為替介入が、数千億円程度の規模でしかなかっただけに、これがどれだけ異常な事態であったか、みなさんも想像できると思われます。

トヨタやキャノンなどの輸出企業を儲けさせるために、外為特別会計からこれだけの「補助金」をくれてやったのですが、マスコミも道路族批判や、農業補助金がじゃぶじゃぶでどうするなどと、よく批判できたものです。

不況下において、トヨタ方式は有効に働いて、大した会社だなどという企業間の認識がありますが、為替差益で1割も上がってしまう利益ですから、労せずして、濡れ手に粟の状態だっただけです。郵政解散の時にトヨタ会長がやっていたことといえば、ハチマキ播いて、系列企業にまで自民党に投票するようにハッパをかけていたのですから、奥田会長が経済財政諮問会議でやっていたことなど全くのお手盛り状態で、こんなスケールの大きな利益誘導は聞いたことがありませんでした。

その後、米国のスノー長官が為替介入の批判側にたったり、全米自動車協会が為替介入の保護貿易をどうにかしろと、圧力をかけてきたりしましたが、これだけの黒字を出してしまえば、円高圧力がかかってきても、当たり前と言えば当たり前です。それらがバレてしまったので、今後は、やりにくいのでしょう。

さて、その為替介入の資金である外為特別会計の35兆円の資金はどこから出たのかというと、政府短期証券という、単年度の赤字国債なわけで、これは借り換え借り換えで、事実上の長期国債になっています。

現在、政府短期証券は、国の借金に加えられていますから、これを理由にみなさんの給与明細からは、国の借金が巨額だから協力してくれと、低率減税廃止など増税分として引かれてもいるわけで、輸出系企業以外のみなさんには、な~んのメリットもない介入のためにせっせと納税を強制され続けているわけです。

それにしても、35兆円もの金があれば、医療や福祉など、いろんなところにお金が使えたでしょうに。

小泉内閣の表向きは、財政支出を控える政策をしているものですから、このような歪んだ形で、景気回復をはかるしか手だてがなかったのでしょうけど。

今考えれば、ぜんぜん緊縮財政ではなかったですね。

日銀の総裁は、武藤氏がいいかも知れない

2008-03-09 23:20:33 | Weblog
ゲンダイネットより

http://news.www.infoseek.co.jp/society/story/26gendainet02035862/
3月19日に任期が切れる福井俊彦・日銀総裁の後任人事がモメている。自民党は元財務次官の武藤敏郎副総裁を昇格させる案を民主党に非公式に打診したが、民主党内に異論が噴出しているためだ。鳩山幹事長は「財政と金融の分離という強い意見が現場にある。簡単な状況ではない」と言い、簗瀬進参院国対委員長も「党内には財金分離という考え方を持つ人が圧倒的に多い」と語った。旧大蔵省出身の日銀総裁は「国債の日銀引き受けなどにつながるからダメだ」という理屈だ。しかし、武藤昇格なんて、財金分離以前に論外だ。

(引用終わり)
国債の日銀引き受けにつながる人事なら、大賛成です(笑)

マスコミのノーパンしゃぶしゃぶ暴露で追放された大蔵官僚は、ケインズ主義に近い考えの人ばかりだったようですが、武藤氏の考え方は現時点では分かりません。

しかし、ハゲタカの回し者である福井総裁や、候補者として上げられていた奥田碩よりは遙かにマシかも知れません。

日本財政権時代に、私たちの代表であるK氏がノーパンしゃぶしゃぶで追放された事務次官候補に会ったことがあるのですが、当時の大蔵省は、盗聴器がしかけられていたり殺伐とした雰囲気だったようです。

政府財源として、国債を発行することと、日本銀行券を発行することに違いはないのですが、借金は返さなければならないという国民の洗脳をなかなか解くことはできません。政府が紙幣を発行できればいいのですが、製造できるのは貨幣しか認められていません。日銀の独立性は、財金分離よりも、紙幣印刷権を分離してしまったことが誠に痛い。

日本経済復活の会の小野代表のように、50兆円の政府貨幣を製造して、日銀に日本銀行券と交換してもらい、政府支出の財源を確保するとか、あるいは亀井静香さんが提案していたように、無利子国債を発行して日銀に引き受けさて、財源を作るとか、高橋是清大蔵大臣が行った国債引き受け政策と変わらない、昔からある上等なアイディアなのですが、簗瀬進参院国対委員長などは、これにそうとう反対らしい。

それでは、金持ちから税金を取ることを大幅に縮小し、足りない財源を、低所得者層に求める現状のやり方が正しいのかどうか、あるいは、市中に国債を買ってもらい、毎年30兆円もの日銀券を借り続けるという現状のやり方はどうなのかを、説明してもらいたいものです。

金持ちからしっかり税金を取れば、国の借金にならないものを、金持ちから金を借りるから借金になるのです。

こんな簡単な理屈を、誰の口からも、聞いたことがありません。

それなら別のアイディアも無数にあるのですが、そこらへんは、古くからの我々の仲間なら、よくおわかりでしょう。

有給休暇を取るひと

2008-03-06 20:49:34 | Weblog
「もう、あんな奴いらね」

先日、会社を風邪で二日間休んだ50代の社員に対して、若い上司がこう言いい放ちました。

団塊より少し下である50代の社員は、月に1、2度休む傾向があって、年齢的に無理をしなくなったというのもあるのですが、有給を定期的に使う人間に対して、若い責任者の言動はいささか厳しいようです。

僕も以前はよく有給を使っていましたし、バブル以前を知る人間にとっては当たり前のことなのですが、人員を極力削減した、成果主義の時代に生きる若者にとっては、休んで皆に負担をかける行為は、年配者だからといって、許されざることなのでしょう。

一方、有休をよく使う人たちがいて、それはやはり派遣社員なのですが、彼らが所属している派遣会社の法で認められている年10日間の有給休暇というのは、派遣先の人間にとっては、ただのサボりにしか見えないようです。

一般的に、誰かが休んでも、現在進行形で動いている仕事を止めるわけにはいかないわけで、その分誰かに負担がかかるので、そう思いたくなる心境も分からなくはないのですが。

それを踏まえると、先日の朝生で堀紘一氏が言っていたように、「年収200万円しかもらえない人間は、所詮200万円程度、発展途上国でやっているような仕事しかできないので仕方ない」という心情にたどり着いてしまうわけです。

とは言いながら、僕はまったく有給休暇を取らなくなりましたし、休日出勤休み無しも何のそのです。それは異常としか言いようがない長期デフレ時代の空気を読んでいのことですが。同じ職場で、身体的にハンディを持っている先輩から、30年間で10日しか有給休暇を使っていないという話を聞いてなるほどと思ったくらいに、ハンディがあって、自分がいつかはじき出されるかも知れないという危機感を持っている人間なら、この時代でも生き残っていけるものと思われます。

もちろん、ヨーロッパ型の資本主義で考えると、サービス残業などしてしまう日本の雇用関係には大きな問題があるのですが、人権を重視したヨーロッパ型の資本主義を否定しているのではなく、社会的に気の抜けない構造になっているこの新自由主義社会を、真剣にとらえているからこそ、生き残りがより有利な職場への転職もするわけですし、休むこともできないわけです。

社会に不満のある人々が、有休を取って、かつ職場に残りたいというなら、まず選挙に行って自民党を倒すべく、投票しろと言いたいです。

デフレが解消されて、予備人員を一人二人と増やしていったところで、初めて、有給休暇も、サービス残業もなくなるわけです。

僕の場合、新自由主義社会には反対ですが、競争も好きな方ですし、今のところ身体も健康なので、適応できているというだけです。

有給休暇を消化していくことは、社則においてもも、法律においてもまったく違反していないのですが、さて、どちらが正しいのでしょうか?