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リストと空想的社会主義のサン・シモン 『革命交響曲』『労働者の合唱』音楽家の役割と夢?

2011-11-18 | 動画 ・ 文化芸能
2011年11月13日(日) しんぶん赤旗

きょうの潮流

フィギュアスケートの鈴木明子選手が演技に用いた「ハンガリー狂詩曲」。鐘の音をピアノで模する「ラ・カンパネラ」…

▼数多いフランツ・リストの作品で、いちばんよく聴く曲は「ピアノソナタ・ロ短調」です。とくに、切れ目ない曲の終わりの方にひかれます。ためらいがちに進むピアノ独奏。時に深く考え込み、時に夢見るように。気づけば、本当にすべてが夢であったかのように、音はいずこともなく消えている

▼ことしが生誕200年のリストは、時代の子でした。当時のヨーロッパ思想から、大きな影響をうけています。たとえば、フランスのサン・シモンの思想を支持した、といいます(福田弥『リスト』)

空想的社会主義のサン・シモンの名は、エンゲルスの『空想から科学へ』でもおなじみです。「貧困にあえぐ大多数の階級のために」「地球の平和的開発」―。そんなサン・シモン主義を知り始めたころでしょうか。パリにいたリストは、1830年に起こったフランス7月革命に刺激され、未完に終わる「革命交響曲」を書き出します
▼リストは、「労働者の合唱」という曲もつくっているそうです。1840年代の作品です。人道主義を唱えるフリーメーソンの会に入った彼が、会の催す失業者救済の演奏会用に作曲しました

▼革命と反革命が相次ぐときを生き、多感な青年期に、社会の中での音楽家の役割を果たそうとつとめたリスト。音の消え入る「ピアノソナタ」で、彼は見果てぬ夢を奏でたのかもしれません。


ちなみに、サン シモンで検索してみると、
   同名のスペイン原産のセミハードタイプのチーズが出ました。  その内容は、次回記事で。


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11月25日金曜日、「ラフマニノフ ある愛の調べ」(NHKプレミアム 午後1:00~2:38)が、あります。 07年ロシア パーベル・ルンギン監督。


 ついでに、同番組同時刻で、
 11月21日(月)と22日(火)は、イブ・ロベール監督 
    共に90年仏 「プロヴァンス物語 マルセルの夏」「プロヴァンス物語 マルセルのお城」

 11月23日(水)と24日(木)は、ビクトル・エリセ監督
    73年スペイン 「ミツバチのささやき」、83年「エル・スール」



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  2011年11月18日(金) きょうの潮流  (ブータン国王と王妃が来日してますね)

~~ブータンの”GNH(国民総幸福)” 「国民総生産」より、人の幸せ度を示す「国民総幸福」が大切だ~~


四国の倍ほどの土地に約70万人が住み、アジアでもっとも貧しい国の一つといわれながら医療や教育はほぼ無料、食料も自給に近い

▼いま国王が日本にきているブータンの、国のあらましです。ブータンとは「チベットの端」の意味、といいます。ヒマラヤ山中の高地の国は、折にふれ、世界の耳目をひきつけます

▼7年前には、世界で初めて禁煙の国になると決めました。仏教の教えをくみ、環境を守るために。そして、なんといっても「GNPよりGNHを」と唱える国で知られます。経済の大きさを計る「国民総生産」より、人の幸せ度を示す「国民総幸福」が大切だ

▼先代王が、1970年代初めにいい始めました。GNHに詳しい文化人類学者の辻信一さんは、「冗談のつもりで言ったのかもしれません」としつつ、しかし「この世界についての非常に痛烈な批評だった」と考えます(『GNH もうひとつの〈豊かさ〉へ、10人の提案』)

▼しだいに王政から民主政へ移るブータンは、新しい憲法にも「GNH」を書き込みました。辻さんによれば、GNHの基準は四つ。「生態系の豊かさ」に「伝統文化や精神文化の豊かさ」、「経済的豊かさ 経済は公平で公正でなければならない」「よい政治」です

▼一人ひとりが抱く幸福感とは別に、社会に共通する幸福の大きさに、ものさしをあてようと試みるGNH。かつては秘境とよばれたアジアの山国から、幸せとは、豊かさとは、を世界の人々に問いかけ、考えさせているのは確かです。


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