今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

再会 ~そして問題点の再確認~

2018年05月23日 | ダイフク
ノラたちとお付合いしていると、出会いと別れの連続だ。
彼らの生活の変化の激しさ故だけど、人間だったら相当落ち着かないし、トシとってからの変化はとにかく堪える。では、当のノラたちは変化を望んでるのかというと、とてもそうは思えない。 彼らは、そういう処世術しか持ち合わせていないのだろう。

シャッポがいなくなったときは何ヶ月も探し回った。ソトチビやモドキは、彼らは"通い"だったし他にも生活の場を持っていることを知っていたので、残念ではあったけど探すほどではなかった。 でも、ダイフクが来なくなったときは随分心配しました。姿を消す直前に深刻そうなダメージを受けていたからです。いやそのもっと前から、猫喧嘩とは思えない傷を負って来ることが度々あった。ダイフクの生活範囲にいるノラ嫌いの人に、暴力をもって追い払われた可能性が考えられたが、もちろんそれも推測に過ぎない。

ダイフクが来なくなったのはまだ極寒の1月中旬。後足を引きずっていたダイフクは、しっかり養生できたのだろうか。あれから、もう4ヶ月が経っていた。

                
        ダイフクの写真は、殆ど食事場でのものばかりです(再掲)

「ダイフクはダメかも。」 今ではニャンコの理解者として一目置いている妻も、さすがに楽天的にはなれなかった。最近の1年くらいは食事先として当店一筋と思われたダイフク。突然来なくなれば、何かあったと思うのが普通だ。警察や愛護協会、清掃局からの情報では、ダイフクが来なくなって1週間後に数区画先で猫の遺体が処理されていた。ダイフクはそこまで行くだろうか。しかし確かめる術もない。諦めるのか待つのか、気持ちが中途半端になって、ダイフクのことをずっと書けずにいたのです。でも心の中では、やっぱり諦めていたんだろうな。

しかしながらモドキとは4ヶ月、カブキとは半年振りに再会したこともあって期待は残る。事務所に入るたびに、ついついダイフクの所在確認をしてしまうのでした。 それは5日前のこと。店も終わって辺りに夜の帳(とばり)が下り始めた頃、夏の暑さも急に冷えて元気100倍になったテンちゃん、いつになく長い散歩に付き合わされました。ようやく散歩が終わって事務所に戻ると、すかさずテンちゃんが事務所脇、通称ダイフク通りを覗き込んだ。

誰かいる。初めはミケちゃん(ミセミケ)かと思ったけど、テンちゃんが低く唸り始めたので、「こりゃモドキだ。」 しかし覗いても誰もいない。嫌がるテンちゃんを事務所に押し込めてもう一度覗くと、いた、奥の方に誰かいる。しかし全体に白っぽいその陰はミケともモドキとも違う。よく見ようと近づくと、もそもそと事務所の裏の方に消えた。

ダイフクだ! 慌てて裏ゲートから出てフェンスの外側から事務所の裏に回り込んだ。すると、そこに白っぽいニャンコがじっとしていた。やっぱりダイフクだ。いや待て、暗がりでよくわからないが白と黒のブチのようだ。いやいや、何かの影が身体に映っているだけでは。少し動いてくれれば、影か模様かわかるのだけど・・。

               
          事務所裏でのダイフクは、はっきりと判別し難かった

そこに帰宅するKYさんがやって来た。ああ、ダイフクだぁ、とKYさん。「でも随分小さくなったね」と。そう言えばダイフクにしては痩せていた。そのニャンコは人間が近づいてもじっとしたまま逃げない。人が去るのを待っているようだった。邪魔しちゃ悪いと事務所に戻り、ダイフクのいつもの場所にたっぷりと入ったご飯を置いて食べに来るのを促した。何としても、ダイフクであることをしっかりと確認したかった。

ダイフクが食べに来たのはそれから30分以上経ってから。その間見失わないようにと2度ほど事務所裏を確認した。ダイフクは腰の辺りが痩せて全体が小さく見えた。そして、いつになく警戒心が強かった。ただ、自分が近づいても気にする様子はない。何か他のものを警戒しているように見えた。やがて落ち着きを取り戻したのか、いつものスタイルでおかわりも平らげ、いつの間にか消えていた。後足の状態は、確認できなかった。

               
            はじめは警戒してばかりで食べなかったダイフク

それ以後、ダイフクは来ません。あれはソトチビのようにお礼参りだったのだろうか。それとも、どこかでしっかり暮らしていることを伝えに来たのだろうか。とりあえずは安心できた。が、問題は山積みだ。

ダイフクがいなくなってずっと考えさせられていたこと。ダイフクは、何とか幸せになってもらいたいとスタッフみんなで応援するノラ。ノラと言っても、店で長いこと食事の世話をしているのだから当然保護者責任がある。最終的には家猫になれればと願うけど、そこまでの道のりは遠い。その間に、何かが起こってしまう可能性の方が高いのです。

               
            痩せたというか、肉が落ちて骨張っていました

お友達になって平和的に保護するというやり方が悠長すぎるのだろう。ダイフクに関して言えば2年以上も付き合って、まだ抱き上げることもできない。早い猫は早いが、なかなか心を開かないノラも多いのだ。それに保護すると言っても、店にしてもわが家にしてもさらに増やすのはそう簡単じゃない。里親が決まって順番に出て行ってくれればいいけど、キーにしてもクウにしてもそう簡単に里子に出せるまでに懐いてはくれない。

大きなジレンマに呑み込まれている。結果として、早く保護したいとご飯をあげ続けているだけ。店は場所的な特性でまだいいのかもしれない。ノラの数が無闇に増えなければ苦情も出ないだろう。でも家の方は違う。閑静な住宅街で、猫嫌いも苦手な人も、それにアレルギーの人もいる。リン一家を保護したばかりで現れた灰白くんと白黄くん。彼らのもたらす騒音が、これまで良好だったご近所付き合いに波紋を投じるのは必至の状況なのです。

この問題については、本ブログのテーマでもあるので近々に改めます。

               
                 ダイフク、きっとまた来るんだぞ



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