今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

年頭の提言 「不幸なノラ猫たちに真の愛護を」

2023年01月26日 | ノラたちの幸せを願って
全国的に記録的な寒波に襲われ、人も猫もこの寒さを凌ごうと必死です。
昨日は晴れなのに庭の最高気温は2℃。今朝は-7℃と最低記録を更新した。
それでも家と店の外猫たちは食べに来ています。キジロの背中はまさに氷の冷たさでした。
温暖の地と言われた当地でこの有様だから、北国のノラなんて想像を絶する厳しさに違いない。

昨日読んだあるブログの話です。公園を犬散歩していたら小さな動くものを見た。
その後見つけた段ボール箱に犬が向かう。案の定中には・・。
それは捨て猫の箱だった。中の食べ物はなくなっていて、外に探しに出たのだろう。
何匹いたのか、その子たちの行く末はもう見えている。
よりによってこの大寒波の前日に捨てるなんて、とブログ筆者の憤りは治まらない。

当ブログの外猫たち(保護待ち):①モドキ (店)

前に書いたように、日本には「当たり前のように猫を捨てる文化」があるのです。
(「ノラたちとの共存を目指して」場外編その5)
その数は"自然増"に勝るとも劣らないと推測される。
しかし行政もメディアも”動物愛護家”たちも、そのことに正面から向き合おうとしない。
まるで不都合なものに蓋をするかのように。

むしろネットニュースには、ノラや捨て猫が保護されて幸せになった話が満ちている。
人々はそういう話に癒され、それゆえ好まれるからだ。
でもそういったニュースの初めの部分をよく読んでほしい。
それまでどれだけ過酷な生き方をしていたのか、身内や仲間をどれだけ亡くしてきたのか、それがたったの一言、あるいは一行で書いてある。
幸せになった話の何十倍何百倍もの、悲惨で凄惨な物語があるのです。
それらの不幸な物語を作ったのもまた、人間だ。

②シン (店)

先日読んだ硬派系雑誌の記事。
「無責任な餌やりでノラ猫が増えた結果・・云々」というくだりがあった。
話の主体は「云々」の方で、実にさりげなく一行だけ添えられていた。
猫とは無縁と思われるそんな雑誌にも引用されるほど、今や通説となったこの考え(言い方)。
こうして無意識無関心な人々が次々と感化され、さらに広がりを続ける。
それがどんなにノラたちを追い詰め、不幸な話を増やしていくのかなど考えたこともない。
しかしノラたちにとっては、まさに今日明日の食べ物こそが生死の分かれ道なのです。

こんな状況を打破し、ノラたちを救う道筋はただひとつ。
まず食べ物を与え、「飢え」から解放してあげること。
自然増を防ぐための避妊去勢手術は当面は必要だろう。
ただしそれを餌やりの条件にしてはならない。子供だって飢えたノラには食べ物を与えられるように、それが情操教育の第一歩というものだ。
同時に動物用の安全な経口避妊薬の開発を急ぎ、ノラのリスクと人々の手間の軽減を図る。

しかし何といっても一番大事なこと。
前述「不都合なものにした蓋」をぶち壊すことだ。
野に生まれたどんなノラでさえ、元をたどれば捨てられた猫にたどり着く。
何をしたって、猫捨てを止めない限りノラ問題は絶対に終わらないのです。
動物愛護先進国と言われる欧州でも猫捨ては止まない。
犯罪は、どんな国にもある。
しかし日本と違うところは、社会が声をあげて猫捨てを非難し糾弾する。
難しいことじゃない。
「餌やりでノラが増えた・・」を、「猫捨てでノラが増えた・・」に代えるだけでいいのです。
あとは相互注意活動を繰り返せば、必ず流れは変わります。

③サビ (店)

社会が無関心だから猫捨てが横行する。
「犯罪防止は警察の問題」と言ったって、現状では警察の手が回るわけがない。
国は、ペット業界の処遇が絡むのでそう簡単には動かない。
社会が、われわれ国民が意識を変え、メディアを動かすしかないのだと思います。

この問題はノラ猫の話ばかりじゃない。
輸入販売を自由にしたままで外来動物の駆除(殺害)を打ち出したり、無尽蔵な開発で追い出された猪などを害獣扱いして駆除したり、すべて同類の話です。
アフリカでは長年の密漁で象が激減し、絶滅危惧種に指定された。
理由は象牙の密輸です。ただそれだけの理由で何万頭という象が殺される。
世界が問題視して象牙の輸出入を禁止し、中国を含む各国が市場を閉鎖した。
日本だけが市場を開放している。
環境省は日本のせいだと認めてないが、象牙の売り場所がある限り密漁は続くのです。

身近な問題、遠い海外の問題。
私たち日本人はもっと意識を大きくして、声を挙げていくべきではないでしょうか。

④キジロ (家裏)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 原点:猫のために ~先生の諭... | トップ | 譲渡会で映えない子 »

コメントを投稿

ノラたちの幸せを願って」カテゴリの最新記事