【2016年11月に当時の日付で記事を編集しています】
毎月第2土曜日限定、新生
SALONE2007の「昼ディナー」。乾杯の泡、デグスタツィオーネ(お料理とのペアリング)でいただいたワインをご紹介します。
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Edmond Cheurlin NV Brut Carte Noire
NVブリュット カルトノワール
シャンパーニュ地方最南地区 オーブ最上のレコルタン・マニピュランと評価されているリシャール シュルラン。所有する畑は5haと狭小ですが、ピノ・ノワールが育ちやすい粘土まじりの土壌で、濃醇な酒質とフィネスが備わります。栽培はほとんど自然に任せ、この10年間農薬は使用していません。木製プレス、手動ルミアージュなど伝統的製法を堅持し、クオリティ重視のワイン造りに打ち込んでいます。そのリシャール シュルランのネゴシアン・ブランドがこちら。畑の名義(エドモンドは弟の名)に合わせてブランド名を変えただけで、使用している葡萄は同じです。インポーター
ラシーヌ の合田泰子さんが、数年に渡る生産者たちとの交渉の末やっと輸入にこぎ着けたとのこと。
淡いゴールドの色調。力強い泡とともに立ち上るデリケートなフルーツアロマ。口当たりはピノ・ノワール主体の膨らみや柔らかさを感じさせ、クリアな酸や酵母のニュアンスが奥行きのある味わいを形成しています。軽やかでエレガントなスタイルながら存在感のあるシャンパーニュ。産地:/フランス
生産者:エドモンド・シュルラン
品種:ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%
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Daniele Piccinin Bianco dei Muni
ビアンコ ディ ムーニ
アンジョリーノ・マウレ@ラ・ビアンカーラのイケメン愛弟子、ダニエーレのドゥレッラ。共同経営者でもあったレストランでソムリエとして働いていたダニエーレ・ピッチニンは、2006年に権利を売却し、ワイン造りを始めます。自ら開墾した畑はヴェローナ北東部、サン・ジョヴァンニ・イラリオーネという町の郊外にあるチーモ山の標高300m~450mの南東向きの斜面にあり、この地域に1000年近くにわたって存在したことが確認されている白葡萄品種ドゥレッラと、気象条件や標高が適合するのではという考えからピノ・ネーロが植えられています。農法はバイオダイナミクス。現在リリースされているワインは賃借した1.6 haの畑(平均樹齢20年)のもので、醸造はアンジョリーノ・マウレのセラーで行っています。
開栓直後の酵母由来の香りは時間と共に柑橘系へと変化します。グレープフルーツのような爽やかでシャープな酸味としっかりとしたミネラル、厚みのあるエキス感も感じられ、ボリュームのある味わいです。


ホントにイケメン(≧∇≦)
(奥様もかわいすぎる・・・美男美女夫婦)
産地:ヴェネト/イタリア
生産者:ダニエーレ・ピッチニン
品種:シャルドネ・ドゥレッラ100%
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Villabellini Sotto le Fresche Frasche 2013
ソット レ フレスケ フラスケ 2013
ヴィナイオータのワインイベント(2011年)で「私は喋ることが得意ではないの。自分のワインに「Taso」(ヴェネトの方言で「無言」「静寂」の意)と名付けたくらいだから。でも私のワインは饒舌です。私の代わりにあなたにたくさん語りかけるでしょう。それにじっと耳を傾けてほしい」という名スピーチをしたオーナーのチェチーリア・トゥルッキ女史。ワイン造りを始める前は、建築家兼ガーデンプランナーとして働いていたそうです。「中途半端に残糖分のある、高アルコール度数のワインを毎日飲みたいと思わない」という理由で、世界的にネームヴァリューのある「アマローネ」の生産を止めてしまったという変わり者?ですが、とてもチャーミングなおばさまです。ヴィッラベッリーニは、1700年代の建物と6ヘクタールの庭園からなる石壁に囲まれた屋敷で、その中に約4haのブドウ畑がありますが、ヴァルポリチェッラのゾーンでアマローネを造らない生産者は、おそらく彼女だけではないでしょうか。
13年は、葡萄の品質がTasoを醸造するレベルにないと判断し、全量をこのヴァルポリチェッラに使用してしまいました。Tasoにはフレッシュな葡萄と陰干し葡萄の両方が使われていますが、このワインはフレッシュな葡萄のみをステンレスタンクで醗酵・熟成したのち翌春にボトリング。香りも、味わいも、名前も、ラベルも、とにかく可愛らしい!
明るいルビーレッド。赤い果実の瑞々しい香り、味わいは若々しくフルーティで、酸味もタンニンもかなり控えめ。産地:ヴェネト/イタリア
生産者:ヴィッラベッリーニ
品種:コルヴィーナ、コルヴィノーネ、ロンディネッラ、モリナーラ
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Vini Rabasco Damigiana Trebbiano d'Abruzzo 2013
ヴィニ・ラバスコ ダミジャーナ トレッビアーノ・ダブルッツォ
ラバスコは、赤ワインが著名な生産地 アブルッツォで白もロゼも手掛けている生産者。伝統的な農法に倣いつつビオディナミを導入し、醗酵段階から一切酸化防止剤不使用と、徹底したこだわりを貫いています。醸造は、果皮浸漬を行った樹齢40年~60年に及ぶトレッビアーノを、伝統的なダミジャーナという大型のガラス瓶で発酵させ、完了を待たずにボトリングする「ヴィヴァーチェ(微発泡)」というスタイル。瓶内にガスを残しているワインはゆっくりとした熟成を進め、酸化防止剤の添加も必要なくなるというわけで、ボトリングのタイミングやヴィンテージによって異なる個性が楽しめます。「できるだけ手を加えず自然なまま」に造られているため、色合いや澱、独特の香り、抜栓してからの味わいの変化など、飲んでみるまでわからないミステリアスなワイン。産地:アブルッツォ/イタリア
生産者:ラバスコ
品種:トレッビアーノ・ダブルッツォ100%
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L'Arco Valpolicella Ripasso Classico Superiore
ラルコ ヴァルポリチェッラ リパッソ クラッシコ スペリオーレ
アマローネ伝説の造り手「クインタレッリ」の弟子、「ラルコ」のリパッソ。この「ヴァルポリチェッラ クラシコ スペリオーレ」は、アマローネの搾りかすを加えて再発酵させる「リパッソ」製法で造られています。乾燥葡萄の複雑な風味とアマローネのようなストラクチャーを持ちながら、葡萄本来の透明感を併せ持つ、長期熟成させなくても今すぐ楽しめる飲み心地の良さが魅力。クインタレッリのもとで研鑽を積んだルーカ氏の手腕が見事に発揮されています。
輝くような明るいルビーレッド。干しぶどう、杏子、オレンジピールの甘酸っぱい香り。なめらかで凝縮感のある果実味と爽やかな酸味、タンニンは溶け込み馴染んでいます。キリッとした辛口なのに、どんどん膨らんで円やかなテイストに。ラストに焦がしたカラメルのような甘いフレーバーを感じ、長い余韻へと繋がっていきます。産地:ヴェネト/イタリア
生産者:ラルコ
品種:コルヴィーナ50%、ロンディネッラ35%、モリナーラとクロアティーナ合わせて15%
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La Porta di Vertine Rosato
ラ ポルタ ディ ヴェルティーネ ロザート
設立した2006年と翌2007年に、いきなりあのジュリオ・ガンベッリのコンサルタントを受ける幸運に恵まれ、大きな注目を集めたキャンティクラシコのワイナリー。ガイオーレ・イン・キャンティの標高500mの畑で、自然栽培に取り組み、伝統的な手法でワイン造りを行っています。
【2016年11月追記】
2015年5月、残念ながらワイナリーは廃業となりました。実業家でもあるアメリカ人オーナーの企業が経営破綻し、そのあおりを受けたものと思われます。
キャンティクラシコの評価が高い生産者が造るロゼワインは、フリーランのジュースだけをオーク樽で野生酵母のみで発酵ののち、澱とともにセメントタンクで熟成、という贅沢な造り。
鮮やかな濃いめのバラ色。フレッシュなイチゴを思わせる甘酸っぱい香り、口に含んだ瞬間はほんのりと甘みを感じますが、時間が経つと酸味が増しドライでキリッとした辛口に。ラストにはグレープフルーツのような心地好い苦みも。「葡萄の美味しいところだけ」を実感できる、美しいロゼワイン。産地:トスカーナ/イタリア
生産者:ラ ポルタ ディ ヴェルティーネ
品種:サンジョヴェーゼ100%
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Kante Vitovska 2011
ヴィトフスカ 2011
イタリア最高の白ワイン生産者の1人と称され、カルソのコンソルツィオ(協会)の初代会長も務めたエディ・カンテのワイナリー。一族は1840年頃からこの地にてワイン造りを続け、イタリアに9ha、スロヴェニアに6haと、国をまたがって計15haの畑を所有しています。化学肥料などの使用を一切行わない自然栽培を実践していますが、ビオディナミの認証には興味がないそうです。SO2は瓶詰め前に極少量添加するのみ。カルソのDOC認定のため尽力した立役者であるにもかかわらず、DOCの枠組みに縛られずにワイン造りを行いたいと、現在ほとんどのワインはIGT、またはVdTとしてリリースしています。カンテのワインは早くとも2年、物によって20年以上も熟成可能といわれ、 飲み頃を待つ複数のヴィンテージをストックしており、生産量は少量ながらも大きなセラーが必要となるため、ワイナリーの地下15mにはカルソの分厚い岩盤をくり抜いたセラーがあるのだとか。見てみたい!
個人的には
extroという究極の変態ワイン(5~6年分の樽底に溜まった澱をかき集めて造った、とんでもない代物! 品種は非公開)で印象深い造り手なのですが、今回はヴィトフスカ。スロヴェニア国境に近い地域の土着品種で、日本では圧倒的にヴォドピーヴェッチのワインが有名でしょうか。
透明な淡いイエロー。リンゴや洋梨の香りに白い花のアロマ、硬質なミネラル感、すっきりとしたきれいな酸味。時間が経つと澄んだ黄色が濃くなって、ミネラルも酸もまろやかに。非常に落ち着いた味わいです。産地:フリウリ ヴェネツィア・ジュリア/イタリア
生産者:カンテ
品種:ヴィトフスカ100%
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Trinchero Rosso Palme
ロッソ パルメ
私の「褐色の恋人」
a-iuto! の生みの親、
イケメンで、快活&爽やかで、曲がったことが大嫌いで、正義感に溢れ、独身で、資産家で、かっちょいい車とバイクに乗り、音楽とかもやっちゃったりして、美味しいレストランにも無茶苦茶詳しくて、おまけに造るワインも美味い! 全男性の敵のようなやつ(by 太田社長@ヴィナイオータ)、愛しのエッツィオ・トリンケーロ様の赤薔薇ワインです。甘口や微発泡ワインが造られることが多いブラケット100%でスッキリ辛口、しかも香りがバラ!という(≧∇≦)、薫り、味わい、余韻・・・すべてに艶めかしさが溢れる、まさにケチのつけようのない「絶世の美女」のような赤。こんな麗しいワインをあんなイイオトコが造ったと思うと、それだけでテンションが上がってしまいます(爆)!!産地:ピエモンテ/イタリア
生産者:トリンケーロ
品種:ブラケット100%
アスティ地区、アリアーノテルメにある、トリンケーロ家は1925年よりブドウ及び、ワイン生産を始めた。この県で最も早く、ブドウ栽培農家による自家瓶詰めを行うための登記をした造り手(1952年)。バルベーラダスティの生産地として最良のひとつであるこの土地から、あくまでも伝統を堅持したワインを造りだす。樹齢15年以下の樹のブドウから出来るワインは、自家瓶詰めせずに桶売りをしてしまう。彼らのワインを代表するひとつであるヴィーニャ デル ノーチェは、1929年に植えられた樹齢70年を超えるバルベーラである、同名の畑のブドウから造られたワインである。樹齢の高い樹から厳格な収量制限をし、長いマセレーション期間、一切のお温度管理をせず、スロヴェニア産の樫の大樽で2年以上の熟成をさせる。
こうすることで、ワインは20年以上の熟成にも耐えうる酒躯を持つにいたる。―インポーター資料より(写真も

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