引かれる心

或る事が明日最後を迎える


二三か月の前から終わりが近い事が想像され、そして数週間前にその日が終わりに決まり、

そして、後何回、後何回と数えながら明日になった


そんな日の前日はイヤだ…　こんなにイヤとは思わなかった


いっそのこと、予めは分からず、後になってから、ああ、あれが最後だったのか…

と、知れた方が楽ではないか？


でも、それじゃ、後から惜しかった…

と、後悔するだろう


どちらにしたって、裁ち切り下手の心がいけない…

薬

三か月に一度の割で通院している

いわゆる三時間掛けて三分の診療だ

それでもデータチェックだけで痛みもなく、支障は無い

帰りに貰う薬を毎朝服用している

しばらくの間は袋一杯に入った薬を感動も無く飲んでいる

二か月ほど経つと、袋が軽くなって終わりが見えて来る

そうすると、ああ又、病院行きか…、と知らされる

もっと少なくなると、秒読みならぬ、日数読みになり、憂鬱になる

少しでも、楽しみにしようと

病院近くで昼食がてらビールを飲む事にした

やはり「言い訳」か…