以前から依田紀基九段が気になっていました。確か『依田ノート』の著者プロフィールだったと思うのですが、同氏の趣味は5時間を掛ける散歩だとか。それを知って以来、どういう方なのかと気になってたまりませんでした。
『プロ棋士の思考術』はそんな依田九段の半生が様々なエピソードを交えて紹介されています。勝負の世界に生きる第一人者の心の持ち方は書かれているものの、いわゆる思考法のHow To本ではありません。依田九段に興味がある方なら楽しく読めることでしょう。
ただ、学校教育に関する記述はどうも納得がいきませんでした。学校で教えている狭義の勉強は「何かの役に立てなければならない」ないし「役に立てることを前提として行われている」という理解が著者にはあるように感ぜられます。しかしよくあるたとえ話ですが、相対性理論よりも折りたたみ傘の方がよっぽど生活の役に立ちます。学校の勉強も囲碁もこの観点ではまったく何の役に立ちませんが、面白さや人の心に与えるものは別の次元で議論されるべきですよね?
とはいえ、随所に依田九段独自の考え方がちりばめられており、興味深くも面白い1冊でした。
『プロ棋士の思考術』はそんな依田九段の半生が様々なエピソードを交えて紹介されています。勝負の世界に生きる第一人者の心の持ち方は書かれているものの、いわゆる思考法のHow To本ではありません。依田九段に興味がある方なら楽しく読めることでしょう。
ただ、学校教育に関する記述はどうも納得がいきませんでした。学校で教えている狭義の勉強は「何かの役に立てなければならない」ないし「役に立てることを前提として行われている」という理解が著者にはあるように感ぜられます。しかしよくあるたとえ話ですが、相対性理論よりも折りたたみ傘の方がよっぽど生活の役に立ちます。学校の勉強も囲碁もこの観点ではまったく何の役に立ちませんが、面白さや人の心に与えるものは別の次元で議論されるべきですよね?
とはいえ、随所に依田九段独自の考え方がちりばめられており、興味深くも面白い1冊でした。
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