物欲王

思い付くまま、気の向くまま、物欲を満そう

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ThinkPad X40/X60に関するTIPS

2007-06-12 01:56:25 | コンピュータ/スマートフォン/周辺機器
このblogの閲覧履歴を見ているとThinkPad X40のHDD交換に関する情報をお探しの方が多いようです。そこで今晩はThinkPad X40/X60に関するTIPSをご紹介したいと思います。

まずThinkPad X40のHDD交換についてですが、これは実に簡単な作業です。X40の保守マニュアルを見てもお分かりの通り、バッテリや電源ケーブルを取り外した上で、液晶モニタをやや開き気味にしてネジ1本を外すだけであっさりとHDDを取り出すことができます。HDDを取り出した後はマウント部分のネジを外して、両面テープの粘着力に注意しながら金属のプレート状マウントをはがすだけです。よっぽどのことがない限りは誰でもできる作業でしょう。

ThinkPad X60についてはWindows 2000/XPを再インストールするときにちょっとしたコツが必要なようです。僕がインストールに使ったのはWindows XP Professional SP2のメディアなのですが、Windows XPのインストーラはSATAのAHCIモードがドライバなしでは認識できないようで、ThinkPad X60起動時にBIOS画面を呼び出し(電源投入後F1キーを押す)、SATAの設定をAHCIからIDE互換モードに変更する必要がありました。インストール時にlenovoで配布されているAHCI用のドライバを入れるという手もあるかとは思いますが、僕は面倒だったのでIDE互換モードで一通りインストールしてからAHCIドライバを導入し、その上でBIOSの設定をAHCIモードに戻しました。いずれの方法でもきっとうまくいくことでしょう。

余談ですが3ポートあるThinkPad X60のUSBポートのうち、左側の1ポートは残り2つと扱いが異なるらしく、左側のUSBポートにサードパーティのCD-ROMドライブをつないでWindows XP Professional SP2をインストールしたところ、途中で「Windows XP Professional CD-ROM の 'asms' ファイルが必要です」というエラーが出て先に進まなくなってしまいました。僕の試した限りでは右側に2ポート用意されているUSBポートのいずれかにCD-ROMドライブをつないでインストーラを起動すれば何の問題もなくインストールできるので、単純にCD-ROMドライブをどのポートに挿すかだけの問題だと思います。

ThinkPadは今時のノートパソコンにしてはかなり良くできている製品の一つだと思うので、皆様も是非楽しいThinkPadライフをおおくり下さい。


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うめめ

2007-06-11 00:01:06 | 写真/カメラ
2006年度の木村伊兵衛写真賞受賞作とあって最近よく書店で見掛ける『うめめ』を観てみました。

写真家の梅佳代(うめ かよ)さんは恐らく常日頃肌身離さずカメラを携えていると思われ、街中で見掛けそうで見掛けない珍しいシーンを撮りためた写真集になっています。いずれの写真も標準レンズ?でこれといった気負いなく自然に撮られている写真ばかりなのですが、どこかにおかしさが含まれていて、最近お疲れ気味の僕の心に妙に染み渡ってしまいました。僕もせめてコンパクトカメラを常時携帯してフォトセラピーでもしようかしら。

もし写真に興味がなかったとしても、夜疲れて家に帰り深く息をつく瞬間にでも手にすると良い写真集だと思います。


うめめ

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アフターダーク

2007-06-10 06:46:42 | 
僕にできないことは沢山あるけれど、特に問題なのは2つです。いずれも世の中の人のほぼ全員が問題なくできることでしょう。しかし、僕にはどうしてもできません。フィジカルな原因もありどうしようもないことは分かっているけれど、2つの問題は密接に絡み合い、しかしあまりに当たり前すぎることなので、それらを無難にやり果せることのできない自分に恥じ入ります。

自分に対する嫌悪感から一人になりたいと考えるのですが、いざ一人になろうとすると実は非常に難しいことに気付きます。例えば公園でホームレスになってみることを考えてみて下さい。そもそも公園は勤労者の税金によって維持されているものであり、公園でいくら一人で生きると意地を張ったところで、顔の見えない誰かに支えられているに過ぎません。仮に無人島に行くことにしたとて、無人島にたどり着くまでの電車や飛行機はいかにも無機質に定期的な運営を続けていますが、それは大勢の駅員や航空会社社員の営為の表層でしかありません。小舟で旅立つことにしても海岸にたどり着くまでには誰かの税金を原資として大勢の作業員が汗を流して作った道を通ることでしょう。現代において一人あることは大勢の人たちといることの1写像でしかありえないのかも知れません。

そんなことを考えていた折に何気なく『アフターダーク』を手にしました。かつて村上春樹氏の小説を結構熱心に読んでいた時期があったのですが、最近作という観点では『国境の南、太陽の西 』を読んだのが最後でした。『アフターダーク』『国境の南、太陽の西 』から10年以上経った小説なので、かなり新鮮な気分で読み進めることができました。

深夜から夜が明けるまでの7時間足らずに、都会では様々な人々が生活を続けています。まったく無関係な人々が深夜のファミレスに集い、各々に多少なり接点があったりなかったり、曖昧な境界を隔てたその接点に気付いたり気付かなかったりしながら、時を刻んでいきます。この前読んだ『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 』は2極から書き進める文章でしたが、『アフターダーク』はいくつかの視座が提示されるので、より今を感じさせるものです。ただ、矛盾するようですが現代都市を浮き彫りにしながらも妙な懐かしさを感じさせてくれる話でもあります。それは2004年に刊行された小説なので3年前というちょっとした「昔」がそうさせるのか、3年前だろうが30年前だろうが人々の中にある普遍的な一体感からか、不安定な気持ちを抱えて読みながらも安堵した気持ちがわき上がってくるから不思議なものです。僕の場合はこの小説が意図するところとはまったく違う文脈で読んでしまったと思いますが、何だか自分の気持ちの穴にぴったりと何かがはまったような感覚になりました。

少し前まではハードカバーしかありませんでしたが、今では文庫本にも出ているので、村上作品にご無沙汰している方や村上作品に無縁だった方は試しに読んでみると良いと思います。


アフターダーク

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吉原手引草

2007-06-05 04:50:22 | 
以前日経の書評で高評価だった『吉原手引草』を読んでみました。

吉原一の人気を誇る花魁「葛城」失踪事件の真相を調査すべく、一人の男が次々と関係者に話を聞いて回るというお話。タイトルが『吉原手引草』となっているだけあって、本書を読み進めるだけで単なる性産業ではない吉原の文化が理解できます。1冊を通して会話相手のみが一方的に喋り続ける文章は、落語の会話部分のみをずっと聞いているかのような感じがして新鮮でした。吉原の成熟した世界観を表現するためにはちょうど良い文体なのでしょう。

ただ、日経の書評には泣ける感動話のような記載があった記憶があるのですが、僕の感覚では古典芸能らしいオチが付いているといったところですね。最近流行りの落語のように、後味のすっきりとした話もたまには悪くありません。


吉原手引草

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