「健康」や「正常」というのは相対的な評価であるという趣旨のことを言っている人がいました。確かに自分自身がまともであることは自明の理として生きています。しかし観点や基準の設定の仕方次第では、妄信している自身の評価が危ういことは明らかですよね。
3年前の芥川賞候補作にもなった『クワイエットルームにようこそ』を読んでみました。松尾スズキ氏の軽快な文章に載せて、なりゆきで薬物の過剰摂取をし一命を取り留めた主人公が精神病院の閉鎖病棟で過ごす入院生活がテンポ良く進んでいきます。よくよく考えれば重い話ですが、読んでみての印象は切なくも心地良いものです。
殺伐とした最近にあって、自分の立ち位置を少し確認してみたくなる1冊でした。
3年前の芥川賞候補作にもなった『クワイエットルームにようこそ』を読んでみました。松尾スズキ氏の軽快な文章に載せて、なりゆきで薬物の過剰摂取をし一命を取り留めた主人公が精神病院の閉鎖病棟で過ごす入院生活がテンポ良く進んでいきます。よくよく考えれば重い話ですが、読んでみての印象は切なくも心地良いものです。
殺伐とした最近にあって、自分の立ち位置を少し確認してみたくなる1冊でした。
クワイエットルームにようこそ (文春文庫 ま 17-3) 松尾 スズキ 文藝春秋 このアイテムの詳細を見る |