物欲王

思い付くまま、気の向くまま、物欲を満そう

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NHKテキスト

2010-03-31 03:59:32 | 
4月からのNHKテレビ講座のテキストは面白そうなものが何冊もありますね。僕の目を引いたのは『チャレンジ!ホビーめざせ!/ロック・ギタリスト』『NHK 囲碁講座』

前者は講師が野村義男さん、生徒がますだおかだの増田さんという一風変わったキャスティング。初回はギターを買いに行くところから始まり、楽器屋さんでエフェクターやピックを眺めるなど、いっこうに弾き始める気配を感じさせないところに好感が持てます。大人のホビーだからがっつかないと言うことでしょうか。

後者はお洒落な写真誌のようにハイキーな表紙が囲碁講座らしからぬ感じです。あまりに白い絵なのでぱっと見た感じではモデルの一人が梅沢由香里さんだとはまったく気付きませんでした。付録に平易な入門書もついており、本気で新たな生徒層を獲得しようという意気込みにあふれています。

年度も改まりますし、NHK講座で何か初めてみたい気分になりました。


NHK 囲碁講座 2010年 04月号 [雑誌]

日本放送出版協会

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弁護側の証人

2010-03-28 00:58:24 | 
何かの記事で古典的なトリックのミステリーと評されていたのを目にし、ミステリー小説をあまり読まない僕はそれはどういうトリックなのだろうと気になって『弁護側の証人』を手にしました。

結論からすれば思っていた通りの結末を迎えます。しかし、そのプロセスが予想外なので著者に一杯食わされた気分になりました。これがミステリーの醍醐味なのでしょうか? ミステリー小説初心者の僕は一抹の悔しさを抱え、「きっと映像化しづらいだろうな」と憎まれ口を吐きつつ、主人公の今後に思いをはせて読み終わりました。

休日のちょっとした時間を充実して過ごすことの出来る1冊ですので、もし初めて本作を耳にされた方は是非とも書店で探してみることをお勧めします。


弁護側の証人 (集英社文庫)
小泉 喜美子
集英社

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素数たちの孤独

2010-03-24 00:48:16 | 
てっきりリーマン予想の解説本だとばかり思って『素数たちの孤独』を読み始めたところ、何度も期待を裏切られてしまいました。

最初の誤算は冒頭にも書いたように本書は数学の解説書ではなく小説だったという点です。最初はかなりがっかりしたのですが、少し読み始めてみると病んだ子供が何人も出てくるではありませんか。僕がIan McEwanの『The Cement Garden』やル・クレジオが好きなのは恐らく話の中に子供が出てくるからです。しかも(程度や内容はさておき)どの作品に登場する子供も何かしら痛みを抱えています。自分自身の子供時代が不幸だったと感傷に浸りたいのか、無垢な子供こそ幸せであって欲しいという願いの裏返しなのかは分かりませんが、どうも痛みを抱える子供が出てくる話は読み進めずにはいられません。

また、個人的に大きく裏切られた感があるのは最後の結末です。展開としては分からなくはないものの、小説のまとめ方として果たしてこれで良かったのか、僕にはちょっと分かりませんでした。本作はイタリアで絶賛されたようですので、僕の文学的素養が足りないだけなのかも知れないですね。

ともあれ数学の知識がない方でも十分楽しめる1冊であることには間違いありません。


素数たちの孤独(ハヤカワepiブック・プラネット)
パオロ・ジョルダーノ
早川書房

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