坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

広重「東海道五拾三次」一挙公開

2010年05月26日 | 展覧会
近・現代の日本画のコレクションを誇る山種美術館は、昨年10月に渋谷区・広尾に移転し新美術館として開館以来、当館の名品を紹介するシリーズ展を開催。第5弾として「浮世絵入門ー広重〈東海道五拾三次〉一挙公開」(5月29日~7月11日)が開催されます。歌麿、写楽ほか、これまでほとんど公開されることのなかった浮世絵コレクションから約85点が展示されます。
〈東海道五拾三次〉を一度にすべてを公開するのは、当館でも20年ぶり。テレビ東京「美の巨人」でも2週連続で特集されるとか。浮世絵コレクションを通して技法など浮世絵の「いろは」を紹介する展覧会ともなります。

宮崎がんばって!

2010年05月26日 | 展覧会
宮崎県で発生した口蹄疫の被害が予想外に拡大し、関係する農家の方々は安眠できない日々が続いていらしゃっると思います。宮崎県は牛や地鶏の産地として全国で有名で、マンゴーも人気が高いですよね。そんな中で〈宮崎がんばれ〉と全国から支援の輪が広がっているという記事を読み嬉しい気持ちになりました。都内の宮崎アンテナショップ「新宿みやざき館KONNE」に設置された募金箱には多くの義援金が寄せられ、全国各地からも支援の声が上がっています。
宮崎県立美術館では、特別展として「宮崎ー四つの風」展ー宮崎発のアートシーンを探る、という企画展が開催されています。(6月6日まで)
郷土出身の4作家の構成で、彫刻の保田井智之、写真の内倉真一郎、イラストレーターの上杉忠弘、絵画の松田俊哉と表現方法は異なりますが、それぞれ固有の現代性を打ち出されている作家の方々です。そして郷土出身ということで、異なる分野で第一線で活躍されているアーティストのセッションが実現したのはすばらしいことと思います。
・掲載画像は、展覧の内倉真一郎写真作品です。
同時開催中のコレクション展では、洋画家、久野和洋、小林祐児、松本英一郎他の作品も加わり見ごたえのあるものになっています。