300万点という世界でも有数の所蔵品を誇り、これまでエルミタージュ美術館展はいろんな角度で開催されてきましたが、本展は、盛期ルネサンスの16世紀から20世紀にいたる大きな流れの中で89点の名画を展開するというすべて歴史を重みを感じさせる見ごたえのある作品が並んでいます。
このGWにご覧になった方もいらっしゃると思いますが、同館で開催されている「セザンヌ展」が画家個人の研究成果をパリと故郷のプロヴァンスで辿る試みの面白さとダイナミックな対比を見せているので、展覧会の梯子もいいかもしれません。
西欧絵画の400年というと、ルネサンス→マニエリスム→バロック→ロココ→新古典派→ロマン派→リアリズム→印象派→フォーヴと図式的には続くのですが、様式的変遷を追いながらも、巨匠の作品群だけでなく18世紀のライト・オブ・ダービーの夜景の鍛冶屋の光景を描いた作品、古代建築をロマン派的に描いたやはり18世紀のユベール・ロベールの古代ローマの公衆浴場跡などの作品なども社会や歴史を考える上で意義深いものでした。
掲載作品は、ペーテル・パウル・ルーベンス「虹のある風景」1632-1635年。17世紀フランドルの巨匠ルーベンスは、あらゆるジャンルの作品を描きましたが、この作品は風景画の後期の作品で、ローマの古代詩の黄金時代を象徴する調和のある牧歌的な風景となっています。
◆大エルミタージュ美術館展/開催中~7月25日/国立新美術館
7月28日~9月30日/名古屋市美術館 10月10日~12月6日/京都市美術館
このGWにご覧になった方もいらっしゃると思いますが、同館で開催されている「セザンヌ展」が画家個人の研究成果をパリと故郷のプロヴァンスで辿る試みの面白さとダイナミックな対比を見せているので、展覧会の梯子もいいかもしれません。
西欧絵画の400年というと、ルネサンス→マニエリスム→バロック→ロココ→新古典派→ロマン派→リアリズム→印象派→フォーヴと図式的には続くのですが、様式的変遷を追いながらも、巨匠の作品群だけでなく18世紀のライト・オブ・ダービーの夜景の鍛冶屋の光景を描いた作品、古代建築をロマン派的に描いたやはり18世紀のユベール・ロベールの古代ローマの公衆浴場跡などの作品なども社会や歴史を考える上で意義深いものでした。
掲載作品は、ペーテル・パウル・ルーベンス「虹のある風景」1632-1635年。17世紀フランドルの巨匠ルーベンスは、あらゆるジャンルの作品を描きましたが、この作品は風景画の後期の作品で、ローマの古代詩の黄金時代を象徴する調和のある牧歌的な風景となっています。
◆大エルミタージュ美術館展/開催中~7月25日/国立新美術館
7月28日~9月30日/名古屋市美術館 10月10日~12月6日/京都市美術館