蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

現代版『紙風船』

2014年10月18日 23時24分04秒 | 日記
来月予定しているサンクス・ギビング・デーで上演する
岸田國士氏の戯曲『紙風船』の現代版をようやく書き終えた。

現代版として提出しようと思ったのが先月末。

が、真剣に考え出すと

 本当にこれで良いのか…

と、演出も含めて、あれやこれや悩みだし
紆余曲折を繰り返して…

ようやく現段階での現代版『紙風船』に到達した感じ。

私が考えている間、役者陣には原作の熟読を指示。

他者の脚本で演出を考えるという経験が少ない私にとって
とても貴重な経験になっていると思う。

自分の発想や閃きのポイントもわかったし(^_^;)
面白いイメージが次々と思い浮かぶのは
良いことでもあるが、邪魔になることもある。

今回は、サンクスという楽しい会で上演するため
コミカルに仕上げたいと思っている。

が、全く異なる演出も脳内にはあって
演出次第で、色々な提出方法があるなぁと。

そう考えると演出って面白いよね♪

一つに絞らねばならないというのが
これまた至難の業だけど。

今、「5000年目の夕陽」も別バージョンの演出を思案中。

発想はいくつも思い浮かぶが
現実的に可能な範囲でのベストを目指すには
もう少し熟考が必要かな。

そして―

週明けから、お仕事でもう一本
別の短編を手掛けることになっている。

昔の私では考えられないペース。

劇団本公演の台本もあるので、いったい今
何本の作品を同時進行で考えているのか…

え……7本!?

…と言っても、少しずつ時期がずれているので(汗)

7本のうち1本は明日、もう一本は来月初めに終わる。

残り5本…か。

全てこれからの私にとって、そして夢幻の団員にとっても
良い経験であり、良い体験になるはず。

最善を尽くして取り組んでいこう♪

『スイッチ・オン 桜!』 第8話♪

2014年10月16日 22時15分44秒 | 日記
今日は、 INCケーブルテレビさんで放送中の
『スイッチ・オン 桜!』 第8話の撮影が行われた。

物語は、いよいよ佳境ですよ~

12:30に集合し準備して
13:00過ぎから撮影開始。

6時間以上に及ぶ撮影だったが
動きや感情の起伏が大きいシーンが多かったので
6時間もかかった…という感じがしなかった。

カメラマンのM氏は重たいカメラを
ずっと担いでいるにもかかわらず
疲れた表情を見せず、集中力が途切れることもなく
ずっとニコニコしている。
凄いな~
見習わねば!

今日は、ケーブルTVのSさんと無茶さんも参加(^^)
キャストは、サリア・ケンタロウ君・ケンジ君・私。

私は、皆さんより一足先に19:00頃
現場を出て大急ぎで自宅に戻り、夕飯を食べた。

いつもなら、夕飯はもっと遅くてもいいんだけどね。

実は明日、大腸検査なのだ。
何を隠そう、初めての体験(^_^;)
珍しく、少々不安だったりして(汗)

胃カメラは随分慣れたけどね。。。

そのために、今夜は20:00までに
夕飯を食べ終えなければならなかったというわけ。

明日、腸管洗浄液なるものを大量に飲まねばならないらしい。

私、お水を大量に飲むほうじゃないから
それもすっごく心配。。

事前に吐き気止めを飲むぐらいだから
かなり大変なことは予測がつく。

ま、不安がったり心配したりしてもね…

やるっきゃない!

腹括って、大船に乗った気分で臨もう!!

あ、ただの検査ですから、ご心配なく(^^)


撮影班の皆さん、本日は長時間に亘る撮影
本当にお疲れさまでしたm(__)m

茅野市へ♪

2014年10月15日 23時08分08秒 | 日記
今日は、午前中に家を出て茅野市へ向かった。

目的は、12/21(日)に上演予定の
「5000年目の夕陽」の公演会場下見と
台本加筆のための調査。

12:30、会場の茅野市民館さんに到着。
T社長さんとスタッフのTさんにご対応いただき
マルチホールを見せていただいた。

客席数は全部で780席。
1階が556席とコンパクトな広さだが
ステージは横幅・奥行きともに広く、天上も高い。
芝居を上演するには、とても良いステージだ。

こんな素敵なホールで上演するんだもの。
どうせなら、茅野市の皆様にも関わっていただき
大勢の茅野市民の皆様にご覧いただきたい…

と思い、お声掛けを頂いた茅野市の
まちづくり戦略室の方にご相談したところ
職員さんや考古館の方、茅野市内の高校演劇部の部員さんに
賛助出演の打診してくださると仰ってくださった。

有難いことですね♪

遠方のため、稽古は2日。
2日間で可能なこと、そして、出演してくださる皆さんが
舞台の上で生き生きと演じられる演出を考えるのが私の役目。

ワクワクする~♪

確認したい部分を中心に見せていただき
一時間弱で下見終了。

ご多忙の中、ご説明いただきまして
ありがとうございましたm(__)m

その後、尖石縄文考古館へ。

昨年の9月以来だ。

一年前は、縄文のヴィーナス発掘に関する調査のために
今回は、仮面の女神発掘に関する調査のために訪れた。

今年、縄文のヴィーナスに続き仮面の女神が
国宝の指定を受け、その記念公演ということで
今回、舞台を上演させていだくことになった。

「5000年目の夕陽」は、縄文のヴィーナス発掘を元にした芝居のため
仮面の女神の発掘エピソードを加筆する必要がある。

何と言っても、主役は「仮面の女神」
その国宝指定記念公演ですから。

昨年、快くご対応いただいた学芸員のK氏が
今日もご対応くださり、資料やビデオまで
ご用意してくださっていた。

ありがとうございます!

発掘現場のドキュメンタリーを拝見した。

「仮面の女神」を発見した日―
すでに国宝「縄文のビーナス」の発見を体験していたスタッフは
この発見の重要性を認め、翌日、土偶が出土した状態のまま
現地公開を行うことに決めた。
そして、その現地公開の日…
なんと!4000人もの人々が各地から訪れて大行列ができ
まさかこれほどの人が関心を示すとは…と
スタッフの皆さんも大層驚かれたとか。

その大勢の観客(?)が見守る中
女神の周りの土を慎重に少しずつ掘りながら
発掘作業をしていた方が、現・考古館館長のM氏と伺った。

 やはり館長さんのお話を伺いたい!

と改めて思い、来週、もう一度
考古館に足を運ぶことに決めた。

納得のいく脚本を書くためには
フィールドワーク(現地調査)が重要な鍵なのだ。

K氏からいただいた資料を熟読して、来週に備えよう。

16:40頃、考古館を後にして、一路長野へ…

と、その前に腹ごしらえ(^_^;)

お昼を食べそこなっていたのでした(汗)

麺屋『蔵人』で焼き味噌らーめん(^^)
どんぶりが浅めの鉄鍋♪
一人前ずつお味噌を焼いているので
一層香ばしさとコクが深い。
太麺にスープがからんで、美味しかった♪

味噌&醤油蔵を改装したという店内は
レトロな落ち着いた雰囲気でGood♪

また訪れたいお店の一つになりました(^^)

同行してくれたケンジ君
長時間の運転、ご苦労さまでしたm(__)m

芝居三昧

2014年10月13日 14時10分03秒 | 日記
昨日は、芝居三昧でした~♪>
昼間は、空想≠カニバルさんの突発公演へ。
日曜のお天気の良い昼下がり~
短編2本立て、休憩込みの60分。
軽い感じで楽しめました♪

夜はMA。
表現の時間は、珍しく“まどみちお”さんの詩を元にしたエチュード。
「きりん」というタイトルに惹かれてセレクト。

昔、きりんの鳴き声をインプットしていなかった頃
キリンのぬいぐるみを「きりんきりん」と言いながら
動かして遊んでいた。
その時「きりんきりん」と言いながら
イメージしていた情景が
まどさんの詩の情景とダブって見えた。

そんな個人的な理由でセレクトしたのだが
これを元にエチュードを創作するというのは
自由な発想がないとなかなか難しい。
けど、2チームとも想像以上に面白かった♪

MA終了後、Y君のアパートへ
他の団員と一緒に押しかけた。

目的は、舞台映像の鑑賞♪
彼はWOWOWにも入っているし
公演DVDもたくさん持っている。
以前から、Y君のうちに舞台映像を観に行きたいって
思ってたんだけど、なかなかスケジュールが合わず…

昨夜は翌朝、予定が入っていなかったこともあって
ついに全ての作業をほったらかし
観に行っちゃいました~(^_^;)

鑑賞したのは、次の3本。

★『90ミニッツ』
 作・演出/三谷幸喜
 出演/西村雅彦・近藤芳正

★『ホロヴィッツとの対話』
 作・演出/三谷幸喜
 出演/渡辺謙・和久井映見・段田安則・高泉淳子
 作曲・ピアノ演奏/萩野清子

★ナイロン100℃ 40th SESSION『わが闇』
 作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
 出演/犬山イヌコ・峯村リエ・みのすけ・三宅弘城・大倉孝二・松永玲子
    長田奈麻・廣川三憲・喜安浩平・吉増裕士・皆戸麻衣
    岡田義徳・坂井真紀・長谷川朝晴

『90ミニッツ』は、命の瀬戸際だからこそ生まれる緊迫感と
二人の役者の物凄い集中力をヒシヒシと感じる会話劇だった。

「生誕50周年 大感謝祭」と銘打った2011年
三谷さんが書き下ろした4作の新作戯曲の最後を飾った作品。

事故で緊急手術が必要な少年が担ぎこまれた病院。
頑なに手術を拒否する少年の父と
それを説得する整形外科副部長との衝突。
“少年の命”をかけての緊迫した大論争。

会話劇というより、私の感覚では
ディベート対決のような芝居だった。

ディベート(debate):ある主題について異なる立場に分かれ議論すること

命がかかっている時にあり得ない!
という意見も当然あるだろう。
けど、実際にあったんだよね、こういう事件。

両親が某宗教の信者で、交通事故で重傷を負った子どもの輸血を拒否し
その子は、苦しい息の下で「生きたい」と訴えながら、出血多量で死んだ…

この芝居を見始めて、すぐに上記の事件を思い出した。
この芝居では、宗教ではなく、地方の慣習ということになっていたが。

舞台装置は至ってシンプル。
医師の机・椅子・電話機と少し離れたところに長椅子一つ。
舞台前ツラ側の天上から床へずっと滴り続ける水―

最初、この水が砂に見えて、砂時計?と思ったけど
水であることがわかり、それが徐々に
少年の命の水のように思えて来て
途切れないで…と祈る自分がいた。
シンプルだからこそ際立つ水の存在。

価値観の対決と言っても、そこは人間。
感情やエゴ、世間体など
我欲や暗部があぶり出されていく。

人間をあぶり出すという意味でとても興味深く
90分間、全く目を話すことなく
集中が途切れることなく見続けた。

三谷作品とは思えない笑いが少ない作品だった。
が、不謹慎だと思いながらも、思わず笑いが
こみあげて来てしまうシーンもあったり…

西村さんの医師も、近藤さんの父親も
迫真に迫る演技でとても魅力的だった。
映像だと、表情がはっきりとわかるし
細かい身体の震えやリアルな演技が見える。
ただ、もしかしたら、大きい会場だと
細かいリアクションが見えにくかったかもね。

この手の芝居は、小さな小屋のほうが
細部まで伝わりやすいかもしれない。

というようなことは、さておいて

私は、観て良かった!
秀逸な台詞もあったし、三谷さんはやっぱり凄いと思った。
こういう芝居が好きなんだな、私。。

シチュエーション・コメディも好きだけど
ただ面白いだけではなく
価値観や葛藤のバトルを通して人間の暗部が露わになり
何かしらの結果が導き出されていく―

長編にしろ、短編にしろ、コメディーにしろ
そんな作品が好きなんだわ、きっと。

あ…多かれ少なかれ、大抵の芝居がそうか…

きっと…振れ幅が大きい芝居が面白いと感じるんだと思う。
これは、あくまでも好み。

次に観たのは「ホロヴィッツとの対話」

天才ピアニストとその天才ピアニストのピアノの調律をする職人
ピアニストが神に選ばれし者だとすれは
調律師は神に雇われし者

芸術とは何か、芸術家は何を得て何を失っているのか…
二つの家族を通して、芸術そのものに迫っていく…
役者はそれぞれ個性的で、とても面白かった。
面白かったんだけどね。
何か物足らないというか…
なぜだろう…

「抜目のない未亡人」は面白かったし
大変よく創り込まれた作品だと思ったが
軽過ぎて物足りなさを感じた。

それとは、違うんだよね…
どちらかというと違和感かな…

ああ…コメディだったはずなのに
いきなり凄い話題がぶち込まれたからかもしれないな…
そして、それが何か処理されないまま
またコメディ色に戻って…
簡単に処理できる問題じゃないから、当然だし
完結して欲しいと思っているわけじゃないのだが…

最後に観たのは「わが闇」
この作品は、2008年に上演され“文句なしの最高傑作”と圧倒的好評を博したとか。
昨年、20周年記念で再演された舞台を観た。

田舎の一軒家を舞台に、家族(親子と三姉妹)の愛と孤独を描いた作品。

ケラさんって、ナンセンス・コメディ系かと思っていたが
この作品は、予想外の舞台だった。

ケラさんのジャンル分けでいけば「シリアス・コメディ」らしい。
悲劇として扱われるテーマをコメディに仕立てる作風とか。

何と言うか…凄かった。
登場人物のキャラクターが極端なくらいはっきりしている。
その役を演じる役者陣の演技力もずば抜けている。
技術もあり、力みがなく、自然に見える演技。
かなり極端なことやってるのに、嘘に見えない。

舞台装置は、プロジェクションマッピングを
使用した照明が大変効果的だった。

ストーリーテーラーがいて
テロップで経過説明があり、わかりやすい。

最後の…娘3人が、亡くなった父親の本当の心を知るシーンは
父を求めていた娘と娘を愛おしく思ってた父の
素直に言えない互いの愛と優しさがにじみ出て
実際には何も解決していないのに
温かい気持ちになり、何も解決しないまま終幕―

内容的にはかなり複雑だが、どの役もみんな生きている。
だから上演時間も3時間以上になっちゃうわけだ。。

胸が痛くなりながらも笑ってしまう…
ケラさんの術中に完全にはまった(笑)

とても刺激になった。
良い作品を3本も観れて、Y君に感謝!

さて、私は何を創るか…だ(^^)

『仮面の女神』 国宝指定記念公演

2014年10月11日 14時39分17秒 | 日記
先日、茅野市まちづくり戦略室の職員の方々に
長野市までご足労いただき、正式に公演のご依頼をいただきました。

ご依頼いただいたのは

~土偶『仮面の女神』国宝指定記念 演劇公演~

です。

今年の初夏頃、打診をいただき、当初は
茅野市で毎年開催されている縄文祭りでの上演で
ご検討いただいていましたが
今年、土偶「縄文のヴィーナ」に続いて
「仮面の女神」が国宝に指定されたことを受け
記念シンポジウムを開催することになり
その記念すべき日に、公演させていただける
運びとなりました。

なぜお声掛けをいただいたかというと…

昨年10月に県庁ピロティ・シアターにて上演させていただいた
「5000年目の夕陽 ~縄文のヴィーナスからの声なき伝言?!~」
という作品をご覧になられた茅野市の県議会議員さんが
とても良かったと仰ってくださり
茅野市で上演したらどうかというお話を
茅野市にしてくださったことがきっかけです。

有難いことですね(T_T)

長野県主催公演ということで、県に纏わる出来事が良いのではないかと
主催の生活文化課A課長さんにご相談したところ
いくつかのエピソードをご紹介いただきました。
その中から、私が一番興味を持った縄文のヴィーナス発掘までの
感動的な出来事を舞台化させていただくことにしました。

ピロティ・シアターは「20分の作品」という縛りがあったため
コメディータッチの短編として提出しました。

今回は、この作品を少し膨らませて
しかも!市民の皆様にもご出演いただき
マルチホールという大きな空間に適した作品に仕上げ
提出したいと考えています。

ご縁からご縁が広がって、市外の公演が実現する…
しかも、私が魅力的だと思っていた茅野市民館マルチホールを
使わせていただけるなんて、夢のような話です。

関係者の皆様に、心より御礼申し上げます!

この講演&公演は、茅野市在住の方だけではなく
全国の方にお越しいただけるシンポジウムだそうです。
ご予定の付きそうな方は、ぜひご来場ください。

5000年前の縄文時代に思いを馳せながら
現代を振り返る良い機会になるのではないかと思います。

土偶「仮面の女神」国宝指定記念事業

Ⅰ 国宝指定記念 演劇公演
 ■日時 平成26年12月21日(日) 11:00開演
 ■場所 茅野市民館マルチホール
 ■劇団 NPO法人劇空間夢幻工房
 ■演目 「5000年目の夕陽 ~女神たちからの伝言?!~」
 ■入場無料

Ⅱ 国宝指定記念 シンポジウム及び祝賀会
 1 シンポジウム
八ヶ岳の自然が培う豊じょうな縄文の精神
 ~人はなぜ表現するのか ― 縄文を読み解く~
【概要】
縄文時代の文化遺産や縄文文化の精神性を現代社会の新しい価値に置き換えて
「ひと」をテーマに「まちづくり」にどのように活かしていけるかを考えます。
 ■日時 平成26年12月21日(日) 13:00~16:30
 ■場所 茅野市民館マルチホール
 ■内容
 13:00~ 基調講演
   講師 近藤 誠一(前文化庁長官)
   演題 (未定)
 15:00~ パネルディスカッション
   コーディネーター 近藤 誠一
   パネリスト 原田マハ(小説家)/小林達雄(國學院大學名誉教授)/関口芳史(十日町市長)/柳平千代一(茅野市長)

皆様のご来場をお待ちしています!