コーヒー&シガレッツ/宙吊りの自覚 2005-06-13 | 映画分析 冴えないカフェで、コーヒーとタバコをネタに、2人または3人の客が、取り留めの無い会話をする、11話の短編集。 ただそれだけなのに、モノクロの映像とあいまって妙に心に残るのは、コミュニケーションの本質を突いているからだろう。定点観測のような画面の、会話の向こうに透けて見えるのは、人も言葉も、唯一で絶対のものなどない。他者や他の言葉との関係性(差異と反復=差延)によって決定されるのだ、ということ。 . . . 本文を読む