ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

笑うクジラ

2011-01-02 23:28:25 | ご挨拶

クジラが笑う
ウヒョーウガー
ウガガー
ウガー

沖では
オキアミが大漁だ
大きな口を開けて
オキアミを掬いこむ
飲み込む

クジラが笑う
ウヒョーウガー
ウガガー
ウガー

沖では
オキアミの葬式だ
悲しく
悲しく
オキアミが
仲間を弔う

チ チ チ チ
オキアミが
仲間を弔う

クジラが泣く
キァーキァー
キゥーンキゥーン
キィー

太平洋の
向こう岸の母と
こちらの岸の
遥かな距離を測って
想って

クジラが泣く
キァーキァー
キゥーンキゥーン
キィー

遥かな距離を悲しんで
クジラが
厳かなレクイエムを
歌う
正確な音程とリズムで
ムームームム
ムームムー
ムムー

遥かな距離を超えて
レクイエムが
太平洋の向こう岸に
嵐を起こす
歓喜の歌のような
わき上がる嵐

こちら側は
よく晴れ渡った透き通る青空

やがて
あっけらかんと
クジラが笑う
ウヒョーウガー
ウガガー
ウガー
歓喜の歌がわき上がるような
白い積雲の浮かぶ青空

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2 コメント

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くっちゃね (新田)
2011-01-04 10:19:07
やっぱり腹一杯たべて
笑ってるのはいいですよね
明日のことは知らないけど・・

泣くんじゃねえ、オキアミ
おめえはプランクトンでもくって笑ってろ
ってかな
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そうそう ()
2011-01-04 20:54:33
 オキアミは、植物プランクトンを食べ、クジラに食われる。クジラは、オキアミを食べ、人間に食われる。それが、自然の摂理。笑うべし、と。
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