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建築を旅する

フレデリックバックの天才っぷり

2011-10-06 11:33:36 | Weblog
10/2まで東京都現代美術館で開催されていた、フレデリックバック展。

それが好評のため、10/3(月)まで一日延びたよとの情報を得て、最終日、急遽行ってみた。


最近の現美は、ジブリと長谷川さんのキュレーションのテレコテレコって感じだけれど、今回はジブリ系。


正直、フレデリックバックは、『木を植えた男』を五年かけて1人で描いて、アカデミー賞をもらった人。ってイメージしかなかった。


展示会では、『木を植えた男』をインスタレーション的に上映していたけれど、それも初めてまともに観た。

思った以上に、長編(といっても30分程度の短編映画)で思った以上に良かった。
小説を読んだ後のような、なんというか、輪郭の定まらない光の映像が、イメージの世界がそのまま映像化したような、夢を見ているかのような、不思議な幸せな時間であった。

てっきり、木を植えた男が主人公かと思っていたけれど、旅人の目線で客観的な自分が見つめ続けた『羊飼いの男』の話だった。


ストレートに気持ちに染み入る様な作品で、これは、宮崎駿も虜になるわなあと思った。


展示は、それから怒濤の質量で迫ってくるものだった。

幼少からの画家としての一面、青年時代の絵を生業とした時代、そして、テレビなどのメディアへの貢献。
そこから、アニメーターとしての開花といった構成で、どれもこれも、恐ろしくクオリティーとエネルギーを感じるもので、おおよそ1人の人間の仕事と思えない様なものであった。


若い頃のスケッチがとても良くて、好きになった。
達者で地道で誠実な感じがした。
目線が愛情深く、非常に美しくもあった。


非常に感銘を受けたし、とても高揚感を覚えた。

しかし、あまりの仕事量に、閉館時間とあいなり、最後は駆け足での鑑賞となってしまった。

次は札幌芸術の森美術館で来春の巡回らしいので、もう一度見たいなあと思う様な、素晴らしい展示会でした。



フレデリックバック。格闘の人生、尊敬します。


注染の手ぬぐいがあったので、思わず購入して退館。

最近の現美はいいなあ。





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