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建築を旅する

サランヘヨ

2007-04-14 15:44:48 | Weblog
ご無沙汰してました。

また韓国へ行って来ました。
今度は仕事でなく、プライベート、家族旅行でございます。

初めて、まともに観光地をツアーらしく周り、なぜ今まで見てなかったのか、非常に韓国のイメージが豊かになったように思われた。
まあ、ともかくは観光者らしくロッテ百貨店免税のヨン様。どーんとあります、今も。


まだ肌寒く、小雨まじりの中、景福宮へ初めて訪れる。
景福宮は、1394年に建てられた韓国最大の古宮。朝鮮王朝を建国した李成桂(イ・ソンギュ)によって建てられた韓国で最初の正宮とのこと。
今は、ちょうど正門の移設工事を行っておりました。
韓国の王宮は、その昔、1592年豊臣秀吉の壬申の乱(文禄の役)で焼失したらしく、更に日韓併合時に、日本軍によって壊されてしまったが、現在は復元工事が行われ当時の姿に戻りつつある…。

大恩ある韓国に刃で報いた日本の軍国主義。これは、日本人として受け止めなくてはならない歴史であるなと思う。

ともかく、韓国のこういった歴史遺産というものに、今までろくすっぽ触れてないので、その独特の美意識に惹き付けられた。
中国と日本の中間。中国の影響を色濃く受けつつも、中国という大陸の覇者の影響下にあるため、日本と違い、緊迫感のある佇まいもあり。ガイドの説明からも、王が常に命を狙われていたが故、建物も敵から身を守る為の工夫が随所にあり、独特の雰囲気を産んでいる。
特に気になったのが、閑散とした中央の広場。王が参加する式典などを行うらしいのであるが、無骨な石畳があるばかり。
なんだろうと思うと、敷地の中に樹木が一本も見えない。

これは、敵がその木に忍ぶなど、あやしい動きが明確になる為の暗殺者対策らしい。
基本的には、回廊のみが使用され、中央の広場の石畳の部分は、普段人は入らない場所としていた。
これも、日本の堀のようなもので、敵の動きを見えやすくするためであろう。
寂しい無骨な雰囲気であった。
ただ、建物は一転、日本の神社などの色使いのように、絢爛で、華やかな原色で飾られている。
これは、王の威光を表すため、王宮にのみ許された色使いだったそう。


つづく…