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建築を旅する

十勝千年の森

2013-04-24 11:58:22 | Weblog
ショーモン国際ガーデンフェスティバルに参加するにあたっては、色々な人達に応援をしてもらいました。
本当にありがたく、感謝です。

昨年の北海道ガーデンショーでお世話になった、十勝千年の森の運営をしているランランファームの方々もカンパをしてくださったり、激励の言葉を頂いたりしました。

さらに、十勝千年の森のホームページで、我々のコーナーを作って下さり、ショーモンでの作業の様子をアップして下さいました。
ありがたい。

ショーモンに居た時も、日本との繋がりを感じれましたし、やりがいがありました。


あと、十勝千年の森のガーデンは昨年世界的なすごい賞を取っています。
そんなところでガーデンを作っていたのだなと誇らしい思いです。




以下 十勝千年の森 転載

『ダン・ピアソンスタジオから嬉しいニュースが飛び込んできました!
イギリスの「The Society of Garden Designers(略称SGD)Awards 2012」で、イギリスのガーデンデザイナー ダン・ピアソン氏が設計した、この十勝千年の森のテーマガーデンが、国際的なプロジェクトに与えられる「The International award(国際賞)」と、最高位である「SGD The Grand Award(大賞)」を受賞しました!!


SGDは国内外のプロの園芸家らが加盟する権威ある団体で、SGD Awards 2012では、15の部門別に庭園や景観設計で功績を挙げた人をそれぞれ表彰。
十勝千年の森のテーマガーデンは7月に決勝24作品に選ばれ、11月9日、ロンドン市内で選考結果が発表され、見事、The Grand Award(大賞)を受賞しました。
審査員から「出品された中で最も美しい庭」「21世紀のガーデンデザインの最良の例」などと絶賛されたそうです。』


SGD Awardsの詳細はこちら↓
http://www.sgdawards.com/


Dan Pearson StudioのHPはこちら↓
http://www.danpearsonstudio.com/

宝塚ガーデンフィールズ『シーズンズ』-2

2013-04-18 12:19:38 | Weblog
つづき

閉園を迫られる、宝塚ガーデンフィールズ『シーズンズ』。


ポールさんもとても残念そうだった。



そんな時、宝塚市民の有志が立ち上がった。


『シーズンズ』を活かしたまちづくりを考える会。

以下、毎日新聞記事

『宝塚市民ら7人が今月(2013年2月の記事)、「『シーズンズ』を活かしたまちづくりを考える会10+件」(宮上佳江代表)を設立、12月で閉園される宝塚ガーデンフィールズ内の英国風庭園「シーズンズ」を守る署名活動を始めた。文化、環境、観光資源として、市民の交流の場にすることを目指す。6月までに2万人分を目標とし、阪急電鉄と宝塚市に提出する方針。』

ということだ。

ポール・スミザーさんの講演会や署名など精力的に動いているようで、実際に最近では宝塚市を動かしたそうだ。

以下、毎日新聞記事

『宝塚市は15日、今年12月に営業を中止する宝塚ガーデンフィールズ(同市武庫川町)とNTN宝塚製作所跡地(同市東洋町)の土地の一部を取得する方針を明らかにした。~

 購入を目指すのは、宝塚ガーデンフィールズ(約3ヘクタール)のうち、英国風庭園「シーズンズ」がある一角。最大で約1ヘクタールを購入し、路線価で計算すると価格は約20億円に上る見込み。使途として美術館や公民館などを想定している。』


素晴らしい!

もしかすると、ガーデンフィールズは守られるかもしれない!

市民運動の底力。

フランスで、ガーデンに対する考え方が日本と違う事を感じていた。
これが実現すれば、日本のナチュラルガーデンの発展に大きな軌跡となるのではないかと思う。

がんばってください!

宝塚ガーデンフィールズ『シーズンズ』-1

2013-04-18 11:39:50 | Weblog
宝塚に『宝塚ガーデンフィールズ シーズンズ』という、素敵なガーデンがある。


宝塚ファミリーランドの閉鎖に伴い、その跡地に2003年に開園した。

これは、自分もお世話になっている、英国人ガーデナーのポールスミザーさんの入魂の作品だ。
ポールさんは農薬や化学肥料を使わずに自然の力を生かし、庭を作る。
オーガニックなナチュラルガーデンである。
植物の本来もっている性質を生かし、無理なくその場所に馴染む庭を作っている。


元気な庭にはミミズや様々な昆虫、鳥などもやってきて、とってもにぎやかな庭になる。
当然、人も嬉しくなる、心も身体も気持ちのいい癒しの庭だ。


それが、今、マンション開発により閉園の危機に迫られている。

ポールさん自身も代表作として大事に育ててこられた作品だ。
四季折々に変化するその庭園は、多様な植物が美しいリズムで配され、何度も訪れたくなる素敵な空間である。


開園するまで時間もなく、またファミリーランドの跡地だけに砕石やコンクリートなどがゴロゴロしていてコンディションもよくなかった。それでも頑張って多年草の庭をつくりあげた。
経営側も、開園を急いだのもあり、当初は花も植物すらもまばらな庭園を理解できなかったようだ。
メンテナンスのガーデナー達もポールさんの独自のやり方に馴染めず、批判的だったとのこと。
ただ、2年、3年と経ち、多年草の力が発揮されてくると、その評価は一変し、メンテナンスの方々も誇らしげに庭に関わってくれる様になったそうだ。


そんな苦労を重ね、いよいよ10周年という時の、閉鎖の通告である。

赤字が理由であるそうだ。
ただ、実際にはもっと素敵に運営する方法も、アイデアもあった。
ポールさんも色々と提案したそうだ。
きっと、存続の方法はあるはずだ。

にもかかわらず、経営側は動こうとしなかった。


そんな時、宝塚の市民が立ち上がった。






ショーモン国際ガーデンフェスへの出品と制作

2013-04-17 18:49:08 | Weblog
フランスのショーモンへ、3週間ちょっとの制作旅に行って来ました!
素晴らしくよかったです。

フランス人のスタッフの方々、通訳をしてくれた友人、一緒に制作を手伝ってくれたメンバーに感謝です!

以下は、国際造園家連盟日本支部(IFLA JAPAN)のメルマガに書いた現地レポートです。


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パリの南200kmほど、ロワール地方にあるショーモン城とその庭園は、
1年を通じて公開されており、4月~10月までは国際的なガーデンフェスティバルが開催されます。
今回で22回目を迎えるこのフェスティバルは、毎年デザインテーマが与えられ、
今年のテーマは『Jardin des sensations - 感覚の庭園』。
嗅覚、聴覚、味覚、視覚、触覚の五感を働かせて実感できる庭のデザインが求められます。



デザインテーマの『Jardin des sensations - 感覚の庭園』に合わせ、
『Garden of paddy』水田の庭を提案しました。
日本には、自然と調和し、四季の移ろいを五感の全てで感じ表現する文化があります。
私は、自身の原風景である里山の四季の美しさ、
とりわけ田園の風景をデザインに取り込みたいと思ったのです。



かつて稲作は日本人の生活の中心でありました。
春、水が少しづつ暖かくなり、水がひかれた一面の水田には、植えられたばかりの稲が
小さくゆれ、その水面は空を写し風をたたえて、とても美しい景色となります。
稲は成長し、夏には葉が風になびき、秋には重く頭をもたげた稲穂が収穫の時を待ちます。
収穫は喜びとともに、大自然への感謝の心を与えてくれます。



制作は、作りながら、日々変化していきました。
当初はもっとモダンなデザインを考えていたのが、
同行し協力をしてくれている友人達の制作する日本の技術に魅了され、
どんどん日本的な庭園になってきました。



海外だからこそ、日本の良さをより感じることが出来ているのかもしれません。
日本人のきめ細かさや、ものづくりへの情熱と配慮は驚くものがあります。

ものづくりをする気持ちはどの国の人も変わらないものです。
気持ちのいい方々ばかりです。




文字通り国際的な人たち、ロシア、イタリア、スペイン、ドイツ、メキシコ、
アルジェリア、そしてフランスと、多くの作家やスタッフの方々と交流ができています。
食堂スタッフは、日本語の翻訳メモを常に持って、
『コンニチハ』『メシアガレ!』などと声をかけてくれます。
日本にとても興味を持っている人の多いことに驚きます。

ショーモンは、優秀で素敵なスタッフと素晴らしい環境をもつ最高の場所です。

ここで制作に励めることは人生の中でも特別な日々だと感じています。

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という感じです。

フランス大好きになりました。