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建築を旅する

須田帆布

2011-12-19 15:59:33 | Weblog
阿保さんのオープンハウスへ行ったついでに、つくば市の郊外にある、須田帆布におじゃました。

須田帆布も、阿保さんが以前手がけたもので、非常にこだわって作った建物だ。


外観。大屋根で、壁面はざっくりとした塗り壁。
煙突がキュートな感じがする。


庭も、しっかり作っていて、いい感じであった。
これも阿保さんと植木屋さんで相談して作ったものらしい。

少しの段差や出窓が陰影をひろって美しいたたずまい。


エントランスアプローチ。
素材って大事だなあとつくづく感じる。 屋根の降り方も心地いい。


一部、柱が真壁風に露出している。これは、意匠的なものだと思う。
風雨にさらされ、いい感じに色が抜けている。

須田帆布は、非常にいい帆布の鞄をつくるお店であった。
素材を大事にし、本物を作ろうというオーナーの意思が感じられる、作品がならぶ。
オーナーの須田さんから、この建物について、阿保さんとのエビソードなど色々と伺う事ができた。

みんなこんな家だったら、どれほど良いか。
なぜ、皆、ハウスメーカーの造る家にながれるのか?という話になったら、やはり『いい家を知らないから』ではないかな?とおっしゃっていた。

食品は無添加、服も生成りのシャツといってる人も、人生で一番大きな買い物である家については、驚くほど無頓着であるなという話になった。

本物とはなんだろうか?
人生の大半を過ごす場所はいかなる場所であるべきか。

家への考え方、哲学を養うべきだなと感じた一日であった。

耕木杜の完成見学会

2011-12-19 15:14:13 | Weblog
先日、大工をやっている友人に誘われて、茨城に出来た家のオープンハウスに行って来た。

耕木杜という、大工の阿保昭則さんが代表の会社が作った家。

阿保さんは、削ろう会でうす削り日本一に輝く、有名な名工。
阿保さんの本を随分前に読んで以来、ファンであったし、この人の影響で住まい塾に参加するようにもなった。
実は、本文中にピーターズントーが好きという行があり、なんか非常に共感したのが大きかったのかも知れない。

ともかく、腕のいい大工というだけではなく、いい家を設計される。


外から見たところ。まだ、植栽などは出来ておらず、モルタルのアプローチだけがある。

シンプルな切妻。エントランスはたたきが盛り上がった様に、一段上がっている。
樋は無く、直接雨だれが地面に落ちる仕様。雨だれは、足下の玉砂利に落ちる。
エントランスが一段上がっているのは、雨だれの跳ね返りを防ぐためかもしれない。

外装の仕上げは、リシン掻き落し。


エントランスは、開放的で、カウンターの様な場所があり、ショップの様。


一階のリビングダイニング。
一番、心地いい場所。
光がきれいにまわり、落ち着いて居れるあたたかな空間だ。

床材はカバ桜。けっこう動きのある木目の入った場所を使っている。
壁面と天井面は漆喰。
家具は、阿保さんのオリジナルらしく、楢材かな。

椅子も阿保さん作で、木の座面だけれども、長く座っても疲れない。
座面が通常の椅子よりも奥行きをもっていて、それが奏功しているのかもしれない。

全体的に、奇をてらわずに、シンプルで心地のいい空間。
そして、よく見ると、非常にレベルの高い施工精度があった。
腕のいい大工さんでないと、成り立たないだろうなという部分も多々在り。
特に、巾木を使わずに、床と壁面の木部がぴったり合っている箇所など、美しかった。
これは、下地が非常に平滑に、誤差無く作られていないと難しいとのことで、すごい。

一般的には、見切り材など、施工側の要望で出て来ているものも建築にはあり、それを必要かどうか見極めて、極力減らしているらしい。見切り材がないということは、精度が求められるということ。

当日、現地で阿保さんと色々とお話をした時にそのようなお話だった。
過剰なデザインや、設計側の押しつけの様な意匠は不要で、なるべく、普通にシンプルに、必要なものを必要なだけ作りながら、本質的なデザインを求めていく設計手法をとっているらしい。
大工さんの家だけれど、木部が意匠的には意外と少ないのも特徴で、モダンな雰囲気である。

設計する時には、『嫌な場所を作らない』ことを旨とされているとのこと。
ご自身が大工であり、隅々まで空間を知悉しているからそれを反映させるとの事だった。
実際、おざなりな場所は無く、重い空気の雰囲気の場所もなかった。なるほど。

それから、阿保さんが、『家は、人が生まれて最初に影響を受ける環境である』とお話されていたことが印象的だった。
赤ちゃんが、うまれて最初に目にし、手に触れて影響を受けつつ育つのが『家』であり、それがどういう素材なのか、どのような空間なのかが問題で、現在のハウスメーカーなどの家は、例えば、フローリングも樹脂で固めたカチカチのものであったり、印刷された木目をつかった偽物だったりすることが当たり前になっている。
赤ちゃんがハイハイをする素材が、そんないい加減な、何者かも判らないもので良いはずが無いと。

阿保さんは、木材には仕上げをしない。
無垢の素材をそのまま生かして、肌触りや呼吸を大切にしている。


楢材のテーブルは、仕上げをしないので、一年で1.5センチも拡縮するらしい。
それをいなす仕組みを考えて、構造に取り入れているので、壊れたりはしないとのこと。
木がきしむ音で、季節を感じると話されていた。

色々と、考えさせられる部分があり、自分も同じ方向性で設計に携わりたいと思った。


馬とVOLVOとスウェーデン

2011-12-06 11:28:14 | Weblog
大学時代の友達が、最近VOLVOを買ったということで、随分前に車に貼るステッカーを作ってよと頼まれた。
つくろうつくろうと思いながらも、仕事や諸般の事情でなかなか時間がとれず、ようやっと先日完成した。

友人からの注文は、『馬とVOLVOとスウェーデン国旗』ってものだった。

彼は、ここ数年、乗馬クラブに通っているらしく、それで馬がいいってことらしい。


スウェーデン国旗って、サッカーのワールドカップなんかでユニフォームが国旗色で、
そのイエローはとっても美しいイメージがあった。




アウェイもなかなかかっこいい。

なので、ボルボの色とか見せてもらったけれど、うっかり忘れてしまったのもあって、スウェーデン色で作る事に。


よく拾ってみると、ブルーもイエローもすこしシックな感じの色味。
やはり、北欧はセンスがいいな。

試しにいろんなパターンで作ってみる。






馬と合わせてゆくと、ものによってはなんだかCAMELっぽい感じもしてきた。



うーん、思ったより、いい感じ。

自分のMINIのステッカーも自作しよっかな。