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建築を旅する

日光市今市文化会館

2010-08-03 12:16:50 | Weblog
先日、日光に行って来た。

実は、日光はさらっと通過した事がある程度で、ちゃんと旅行するのは初めて。
関東出身の人は、小学校なんかの旅行で行ってるみたいで、かみさんもやはり小学生の頃に修学旅行で来たらしい。

因に、関西はお伊勢さんに行く。二見浦で記念写真っていうのが定番です。

知人に奨められて行った今市の蕎麦やで昼食をすませ、いざ日光!
というときに、視界に非常に気になる物体が。

なかなかいぶし銀の70年代スタイル、しかし、なんか、見た事あるなあと、ちょっと寄る事に。


この塔が目に入った。これは、気になる。


にょっきりと天に伸びるフロントマスク。


正面に向いて、ようやく分かった。

日光市今市文化会館

雑誌かなんかで見た事ある。このマジンガーZばりの面構え。

誰が作者かその時は判らなかったので、調べてみると、設計は神谷五男氏。

あまり知らなかったけど、丹下事務所出身で、70年代に出した3つの作品がかなりブルートな感じで話題になったらしい。
当時の名称は、『今市市総合文化会館』
神谷氏20代の作品。

こういうの、やりたくてしょうがなかったんだろうなあ。
模型をつくっているときの興奮が伝わってくるような、気持ちのいいやりっぷり。

その後の神谷氏の作品が結構トーンダウンというか、地味になっていくのだけど、やはり丹下事務所の勢いがあった頃の作品か。

人間、環境にエネルギーをもらう事もあり、独立してからは自分で発電するしかないし、そう思うと、やはり丹下健三のエネルギーはとてつもない。


当時の施行風景を見てみたい。なかなか伸びやかでエレガントだと思います。


参道の様な階段の側面。

一見、バカっぽいけど、下心の無いストレートな情熱が、個人的には、結構魅かれる建築でありました。