MOBU'S MUSIC MAZE

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NHK-FM 第1979回定期公演 ドヴォルザーク・シマノフスキー・ブラームス

2023-02-16 00:11:09 | 音楽夜話(クラシック)
2・15
19:00-21:10 NHK-FM 第1979回定期公演 ドヴォルザーク・シマノフスキー・ブラームス


ドヴォルザーク:序曲「フス教徒」 op.67
シマノフスキ:交響曲第4番 op.60「協奏交響曲」
ソリスト・アンコール:シマノフスキ:20のマズルカ 作品50 第3
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 op.98
ピョートル・アンデルジェフスキ(ピアノ)
ヤクブ・フルシャ指揮NHK交響楽団
2023年2月15日 赤坂、サントリーホールから生中継


ドヴォルザークのメロディーの美しさが伝わる。和音も素敵で、
ある種の宗教曲を聴いている部分があった。後半の盛り上がりも
あり、序曲といえども、掴みはOKだった。
タイトルからすると「フス教徒」ってなんだ、というような初歩的な
話から始まるきらいもあるが、曲は聴きやすいものだった。


シマノフスキ:なじみはないけれど、この曲はピアノも独創的だし、
管弦楽も今風というか新しい感じの音楽のように思う。
1932年に作曲されたという。20世紀の作品だ。
現代音楽とは違うけれど、楽器も良く鳴らされ迫力もある。
新古典派といわれるらしいけれど、そのあたりはほかに譲る。
休憩中のCD
シマノフスキ:「メトープ」作品29 から「ナウシカー」


ブラームスの4番。終盤に向けて盛り上がるための1楽章の落ち着いた
演奏。熱があった。アンサンブルはよくそろっており集中もされていた。
熱とともに伝わるものもあり、晩年のブラームスの心境やいかにという感じもした。
音楽家は枯れず、生あることに感謝して作品を仕上げていく。
そんなことを考えさせられた演奏だった。



趙成珍(ピアノ)アンドレス・オロスコ=エストラーダ指揮ヨーロッパ室内管弦楽団演奏会 オール・モーツァルト・プロ

2023-02-16 00:08:13 | 音楽夜話(クラシック)
2/15
2月2日  ヨーロッパ室内管弦楽団演奏会 モーツァルテウム大ホール


3:30-05:55 19.30-21.55 ORF
ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト 1756年1月27日生まれ。


モーツァルト:交響曲第29番 イ長調 K.201  1774(18歳)
同:ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466   1785((30歳)
ソリストアンコール:モーツァルト・アレグロニ長調 K626/16 1773 (17歳)
同:交響曲第38番 ニ長調 K.504「プラハ」  1786(31歳)


趙成珍(ピアノ)アンドレス・オロスコ=エストラーダ指揮ヨーロッパ室内管弦楽団
2023年2月2日 ザルツブルク、モーツァルテウム
2月2日  ヨーロッパ室内管弦楽団演奏会 モーツァルテウム大ホール午後7時30分開演




オール・モーツァルト・プロは久々かな。この時期ウィーンではモーツァルトの誕生日が1月27日なので、
その前後にモーツァルト週間のようなものを組んでお祝いする。観光にも力を入れるようなことになっているようだ。
今回は2015年にショパンコンクールの優勝者である、趙成珍(チョン・ソジン)氏が招かれている。
モーツァルトの作品もアルバムにあり、20番はアルバム化されている。指揮者は違うが、オケはアルバムの
オケ同様の団体。
29番は18歳のころの作品とは思えない、一つとびぬけたところのあるものだと思う。早熟の天才だったから
若くてもどんどん書けてたのかもしれない。人気がある1曲というのもわかる気がする。調性もいいけど、流れの
ある旋律も聴きどころのあるいい曲だと思う。
アルバムにもなっている20番はアマデウスでも使われていた。30歳ともなるとやはり10代とは違い、コクもある
音楽を書いている。ソジン氏も録音が2018年なのでそれからしばらくたっているものの、緊張感もあり、流れのある
いい演奏を展開している。


ソリストアンコールはアルバムにも収録されていた、アレグロニ長調 K626/16を弾いた。2021年に発見された
という曲の初演を彼が行いアルバムに入れた。ケッヘル番号も626といえばレクイエムだけれど、それに枝番がついた
ものが、アレグロニ長調だった。それを今回アンコールした。若書きのはつらつとしたものだった。29番とそう変わりない
年代に書かれた作品と推定されているのだけれど、モーツァルトらしさは出ている。


「モーツァルト265回目の誕生日2021年1月27日、ザルツブルクのモーツァルテウムにおいて、新たに発見された
モーツァルトのピアノ曲〈アレグロ ニ長調 K.626b/16〉をチョ・ソンジンが世界初演し、その演奏が本日(2021年)
1月29日にデジタル・シングルとしてリリースされた。」(discover music.jp)


38番「プラハ」は31歳。1791年35歳で没なので、ある意味後期晩年に近いのかもしれない。
このころの作品になると、やはり前のものとは1味も2味も違い深みも出てくる。
演奏者もそのあたりを汲んで演奏しなくてはならないかもしれない。こうして時系列で聴いてみると、モーツァルトの
深化がうかがえて、改めてうなってしまう。