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問題発生! 冥王星探査機“ニューホライズンズ”がセーフモード

2015年07月06日 | 冥王星の探査
冥王星への再接近を約10日後に控えた、NASAの探査機“ニューホライズンズ”。

何らかの問題が発生し、
一時、通信ができない状態に陥っていたようです。

NASAによると、
通信が取れなくなったのは7月5日2時45分(日本時間)。

4時15分に通信は回復するのですが、その間に“ニューホライズンズ”は、
必要最低限の機器のみを動かす「セーフモード」に入ってしまいます。

このモードに入ったのは、
探査機に搭載されているコンピュータが問題を検知したことで、
自動的にメインのコンピュータから、
バックアップのコンピュータに切り替えられたためなんですねー
冥王星に接近する探査機“ニュー・ホライズンズ”
(イメージ図)


問題の解決には1日以上が必要

探査機の本体や搭載機器の状態を示す信号“テレメトリー”は、
地球に向けて送られていて、
今のところ、機体が壊れているなどの兆候はないようです。

でも、依然としてセーフモードに入ったまま…
なので、通信ができなくなった原因を突き止め、解決しなければ、
通常の運用に戻すことはできないんですねー

また、セーフモードのままでは科学観測機器などが動かせないので、
このままでは、冥王星を観測できないことになります。

NASAでは、この問題を調査する委員会を組織し、
正常な状態に戻せるよう問題の分析と対策に当たっています。

ただ、地球と探査機の距離は約49億キロ。
これだけ離れていると、通信には往復で約9時間もかかるので、
復旧には1日から数日かかるそうです。

目的地になる冥王星の通過まで、あと約9日間…
一刻も早い復旧が望まれています。


観測のチャンスは1度きり

現在のところ、
冥王星への最接近は7月14日20時50分(日本時間)ごろ。

冥王星をつぶさに観測できるチャンスは、この1回きりしかないんですねー

それは“ニューホライズンズ”が他の惑星探査機のうように、
目的地の惑星の周りを回る軌道に乗るのではなく、
その近くを通過することのみで観測を行うからです。

もし冥王星の周回軌道に乗ろうとすると、
より大型で複雑な探査機が必要に…
なので開発が現実的でなくなるそうですよ。


こちらの記事もどうぞ ⇒ あと2週間! 探査機“ニューホライズンズ”が冥王星に再接近


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