宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

探査機“ジュノー”が送ってきた木星周回軌道からの初画像

2016年07月19日 | 木星の探査
7月5日に木星周回軌道に入ったNASAの探査機“ジュノー”が、
観測軌道から撮影した初画像の一部が公開されました。

この画像には、木星の大赤斑やガリレオ衛星も見えています。


観測軌道からの初画像

画像が撮影されたのは7月10日のこと。

木星から430万キロ離れたところから、
可視光線カラーカメラ“JunoCam”で撮影され、
木星面の右の方に大赤斑が見え、ガリレオ衛星も3つ写っています。
(もう1つのカリストは画面外の右上の方にあります。)
木星とイオ・エウロパ・ガニメデ


巨大オーロラの観測

“JunoCam”が撮影した画像が届いたということは、
「探査機や観測機器が木星の過酷な放射環境に耐えてくれた」ということになるんですねー

実は木星には、
地球の数百万倍という非常に強力な磁気圏があることが分かっています。

そして先日、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえたのは、
木星の北極側に現れた地球よりも大きい巨大なオーロラでした。

この磁気圏はダイナミックな天文現象の元になっているので、
これから送られてくる北極や南極の画像が待ち遠しくなりますね。
ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた地球よりも大きなオーロラ。
紫外線でとらえたオーロラに、可視光の木星を合成したもの。


限られた観測期間

でも、この強力な磁気圏は、
同時に“ジュノー”の活動にも大きな影響を与えることに…

この強力な磁気圏のため観測期間が限られてしまい、
搭載機器を頑丈にシールドした“ジュノー”でも20か月程度になります。

最初の木星周回は3.5日間かけて行われ、
その間に“JunoCam”は多くの画像を撮影する予定です。

最初の高解像度画像が撮影されるのは、
次に“ジュノー”が木星に接近する8月27日。

ミッション全体では“ジュノー”は木星を37周する予定で、
最接近時には4100キロまで木星に近づいて木星の大気や地場、
オーロラなどの観測を行うことになります。


こちらの記事もどうぞ ⇒ 探査機“ジュノー” 木星周回軌道への投入に成功!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿