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モバライダー mobarider

NASAの自律型ロボット着陸船 “Mighty Eagle”

2012年09月18日 | 宇宙 space
8月の6日、NASAの探査機“キュリオシティ”が火星圏への突入・降下・着陸という一連のプロセスを開始しました。
そのとき、ミッションの成否は「恐怖の7分間」にかかっていました。

「恐怖の7分間」とは、地球と“キュリオシティ”の通信が途絶えた状況で、“キュリオシティ”が自動着陸のプロセスに従って着陸に成功するまでの時間です。

“キュリオシティ”のミッションは今のところ素晴らしい成功を収めています。
でも、NASAは別の着陸にも成功していたんですねー

着陸を行ったのは、カメラを含む次世代の自動ランデブー、および補足技術を搭載した“Mighty Eagle”着陸船です。
標的の位置を特定したら、画像処理ソフトウェアを使って制御コマンドを生成し、標的とのランデブーを行います。
すべてのプロセスは人間の助けなしに実行されるんですねー

NASAのマーシャル宇宙飛行センターで行われた“Mighty Eagle”の飛行テストでは、自律飛行と高い精度での標的検索と発見という目標を達成しています。

“Mighty Eagle”は高度約9.1メートルまで飛行して、約6.4メートル離れた地面に描かれた光学標的を特定し安全に着陸しています。
自律飛行による着陸は、見事に成功したというわけです。

高さ約1.2メートル、直径約2.4メートル、重量が約317キロの“Mighty Eagle”着陸船は、低コストのテスト用プロトタイプになるんですねー

NASAでは、小型で低コスト、そして性能が高い多用途の新世代ロボットの開発が、
太陽系の至る所で、科学および探査に関する目標を達成できる着陸船につながると考えています。

同プログラムが進化を遂げてきたこの2年の間に、NASAのチームは25回以上の飛行を完了しています。
それによって、“Mighty Eagle”の飛行システムの有効性を証明し、誘導、航行、および制御アルゴリズムを実演してきました。

将来は航行テストプラットフォームとしての役割を果たすようになり、
新しいアルゴリズムや、他の飛行センサの実演に使用されることになります。

“Mighty Eagle”により得られた技術は、天体からのサンプルリターンや、
ひょっとすると月面有人探査の物資輸送などに使われるかもしれませんね。


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