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太陽がもたらした強度“G4”の磁気嵐

2015年04月18日 | 太陽の観測
2013年にアラスカで観測されたオーロラ。
17日に太陽嵐の影響で中緯度地域でもオーロラが出現。

3月17日に強力な太陽嵐が発生しました。

きっかけは、コロナ質量放出と呼ばれる、
太陽から荷電粒子が外へ噴き出す爆発現象が、2度にわたって起きたこと。

その爆発が猛烈な磁気嵐を発生させたんですねー


太陽嵐は“太陽の津波”とも言える現象です。

今回は2度の爆発が1つの巨大な塊となって、太陽から地球まで1億5000万キロの距離を移動。
そして日本時間の18日午後1時30分に、地球を取り囲む磁気圏に入りました。

磁気圏が乱れて発生した磁気嵐は、アメリカ海洋大気庁のNOAAスケールレベル“G4”とされ、
2013年秋の太陽嵐以来、最も強いものになったんですねー

NOAAによると、
磁気嵐の強度は、G1(小さな)からG5(極端に大きな)までのレベルがあり、
今回のG4は、G5に次ぐ強さになります。

このような現象は、
太陽活動の周期11年の間に、100回ほど発生するとされています。
太陽は膨大なエネルギーや荷電粒子を宇宙空間へ放出するが、
地球は磁場により太陽嵐の影響から守られている。

影響としては、
まず、電力網に障害をもたらす可能性があります。

実際、過去にはそうした障害が生じたことも…
1989年3月、強力な磁気嵐によりカナダのケベック全州の電力網が遮断され、
市民が12時間にわたる停電を経験しています。

地球の電離圏は太陽嵐の影響を強く受け、
嵐のピーク時には、イオン密度が高くなります。

なので電離圏を移動する低軌道衛星に、重大な支障が出る可能性もあります。

ただ、国際宇宙ステーションの宇宙飛行士には、危険はないんだとか。

テレビ信号にも影響はないのですが、
強度によってはGPSデータの受信が阻害されたり、
GPS機能の精度やスマートフォンの使用に問題が生じる場合もあり、
アマチュア無線の信号は、電離層で反射させて遠距離通信を行うので、
影響を受ける場合もあるようです。

そして磁気嵐の発生時には、
通常よりも低い緯度にオーロラが出現することが多いんですねー

今回は、
17日の夜明け前にアラスカ州、ワシントン州、ミネソタ州、ウィスコンシン州、
ノースダコタ州およびサウスダコタ州でオーロラが観測されたそうですよ。
日本時間18日午後10時58分から観測された強い磁気嵐により、
オーロラの発生が期待された。
図はオーロラの観測が予測される場所。



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