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モバライダー mobarider

衛星“ガニメデ”の探査へ ロシアと欧州が協力

2013年01月19日 | 宇宙 space
ロシアと欧州が協力し、木星の衛星“ガニメデ”へ探査機を送り込むことになるかもしれません。

まだ、具体的な計画も無く、今年の3月にロシア科学アカデミーと欧州宇宙機関(ESA)との間で会議をして、
ESAの木星探査計画“ジュース”への協力を模索するということなんですねー

以前ロシアは、“ラプラス・エウロパP”と呼ばれる、木星の衛星“エウロパ”に着陸する探査機の構想を持っていました。
これは、ESAやNASAと共同で計画していた、木星圏探査計画“エウロパ・ジュピター・システム・ミッション(EJSM)”の1つとして検討されていたものです。

ESAは、この計画に“ジュピター・ガニメデ・オービター”と呼ばれる探査機を、参加させる予定でした。
でも、主にNASA側の予算の問題からEJSMは凍結されたんですねー

なので、欧州は自らが主導できる形へ、計画を立て直すことになります。
“ジュピター・ガニメデ・オービター”単体だけで探査が成立するようにし、それが木星探査計画“ジュース”になりました。

一方のロシアでも、“エウロパ”の強い放射線環境で動く、電子部品の調達に苦慮していたんですねー
そこで、“エウロパ”よりは放射線が弱い“ガニメデに目的地を変更したというわけです。

また、“ジュース”は“カリスト”と“エウロパ”を探査した後に、最終的には“ガニメデ”を訪れることになります。
なので、ロシアと欧州が協力するという話が、再び持ち上がったんですねー

具体的な協力の内容としては、ロシア側の探査機が“ガニメデ”に着陸した後の、地球との通信に“ジュース”を利用する事が考えられます。

“ジュース”は、現時点で2022年に打ち上げられ、2033年に“ガニメデ”に到着する予定です。
なので、ロシアのガニメデ探査機も、“ガニメデに同じ時期に到着できるように打ち上げられるようです。