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実践「免疫革命」“爪もみ療法”のすすめ。いろんな病気が改善しますよ。

2018年06月21日 | 健康情報一般

実践「免疫革命」“爪もみ療法”のすすめ。いろんな病気が改善しますよ。

 『免疫革命』という本が出たのが2003年で、今は亡き安保徹(新潟大学教授)氏によるものです。この本は「自律神経免疫治療」の理論編とでもいうべきもので、その翌年に、その実践編として、これまた今は亡き福田稔氏によって『実践「免疫革命」爪もみ療法』が出版されました。両書ともに、通称「福田ー安保理論」と言われるものに基づいており、お二人が互いに協力し合って作り上げられた治療法を元にして書き上げられたものです。
 そして、お二人が中心となって、日本自律神経免疫治療研究会(現:日本自律神経病研究会)を立ち上げられたようでして、ともにお亡くなりになった現在においても、その子弟の方々により力強く活動が続けられているようです。

 福田氏の本書(『実践「免疫革命」爪もみ療法』)については、その内容の一部を「胃酸の逆流で逆流性食道炎が起きるなんて大間違い !?」で取り上げましたが、主体は“爪もみ療法“ですので、本稿では、それを紹介することとしましょう。
 なお、その“爪もみ療法“については、ごく簡単に「
どうして「薬指」って呼ぶの?(三宅薬品・生涯現役新聞N0.278)」の中で触れましたが、本稿はその詳細版です。

 まず、「自律神経免疫治療」とは何ぞや、ということになりますが、それについては、日本自律神経病研究会のサイトで分かりやすく解説されていますので、それを以下に丸々引用して紹介します。

「福田 - 安保理論」と自律神経免疫療法
自律神経のバランスの乱れが病気の原因
 「福田 - 安保理論」とは、自律神経のバランスがくずれることによって免疫が低下して発病し、自律神経のバランスを整えることで免疫を高めて病気を治すことができるという理論です。この理論によって、病気の起こるしくみと治るしくみが解明されました。
 自律神経とは、我々の意志とは無関係に体の働きを調節している神経です。夜眠っているときにも心臓が止まったり、呼吸が途絶えたりしないのも、自律神経が働いているためです。
 自律神経には、交感神経と副交感神経とがあります。日中は交感神経が優位になって血管を収縮させ、脈拍が上がり、呼吸数も増え、仕事や勉強に精を出すことができます。反対に、睡眠時や食事中などは副交感神経が優位になって血管を拡張させ、脈拍をおさえ、呼吸数を減らし、消化を促進します。このように、交感神経と副交感神経がバランスよく働くことで、我々は日々の生活を送っています。
 この自律神経のバランスがくずれて一方に偏った状態が続くと、自律神経失調状態になります。自律神経失調状態が進むと、不眠やイライラ、頭痛、さらにはガンやリウマチ、アトピー性皮膚炎といったさまざまな病気が引き起こされてきます。

免疫の主役は白血球
 ここで免疫のことにふれましょう。免疫とは体を病気から守るしくみで、主に血液中の白血球がその役割を担っています。血液中の主な成分は、赤血球、白血球、血小板などがあります。赤血球は酸素や栄養を体の細胞に運ぶ役目をします。血小板は血液を固まりやすくする成分で、血管を修復したり、けがをしたときのかさぶたとなったりします。
 白血球は免疫の主役で、大きく分けて顆粒球、リンパ球、マクロファージがあります。顆粒球は細菌などのサイズが大きな異物を食べて処理し、リンパ球はウイルスやガン細胞といったサイズの小さな異物にくっついて処理するという具合に、異物の大きさによって役割が分かれます。マクロファージは処理した異物と顆粒球やリンパ球の死骸を処理する働きがあります。
 ここで大切なのが、顆粒球とリンパ球の割合です。通常は、顆粒球が54~60%、リンパ球が35~41%、マクロファージが約5%となっています。日中と夜間、また季節によって割合の変動はありますが、だいたいこの中におさまっていればよいでしょう。
 福田-安保理論は、自律神経と免疫が連動していることを証明しました。交感神経優位だと顆粒球が増え、副交感神経優位だとリンパ球が増えるのです。
 現代人は、ストレスによって交感神経優位の状態が続きやすい環境にあります。働きすぎ、心の悩み、痛み止めの長期使用などによって交感神経が優位になり、顆粒球が増えた状態が続きます。
 顆粒球の寿命は2~3日で、死ぬときに大量に活性酸素を放出します。体内の活性酸素の7~8割は顆粒球が放出したものです。活性酸素はとても大切な働きをしますが、増えすぎるとその強力な酸化力で臓器や血管などに障害を引き起こします。動脈硬化、ガンといった症状や病気の引き金となるのです。加えて、交感神経緊張状態だとリンパ球が減っており、ガンに抵抗することができません。

自律神経の乱れを正す自律神経免疫療法
 したがって、病気を予防したり治したりするには、自律神経のバランスを整えればよいわけです。
 自律神経免疫療法では、注射針や磁気針、レーザーで皮膚を刺激して"嫌なもの反射"を起こさせ、瞬時に交感神経優位から副交感神経優位の状態に変えるのです。嫌なもの反射とは、注射針の痛みや磁気針、レーザーの刺激を体外に排出するために、副交感神経が優位になるのです。排泄は、副交感神経優位の状態で行われるからです。
 もちろん、自分でできる爪もみ療法や乾布摩擦なども副交感神経を優位にしますが、現時点での治療としては注射針や磁気針、レーザーによる刺激がもっとも効果的だということです。自律神経免疫療法は、月1回採血を行って顆粒球とリンパ球の割合と数を見ながら治療効果を判定していきます。症状がよくなってくるにしたがって、顆粒球とリンパ球の割合と数が正常範囲に近づいていきます。
 ガン、リウマチ、膠原病、パーキンソン病、潰瘍性大腸炎、高血圧、糖尿病、C型肝炎、胃潰瘍、耳鳴り、めまい、難聴、白内障、偏頭痛、顔面神経マヒ、ひざ痛、腰痛、円形脱毛症、前立腺肥大症、頻尿、不眠症、冷え症、痔、便秘、水虫など、自律神経のバランスの乱れで起こるさまざまな病気が自律神経免疫療法で改善しています。
(引用ここまで)

 引用文中に「自分でできる爪もみ療法や乾布摩擦なども副交感神経を優位にします」とあり、福田稔氏は“爪もみ療法“をおおいにすすめておられます。
 以下、本書を要約して紹介します。

 “爪もみ”のやり方はとても簡単です。ツボを刺激するために用意するものは、爪楊枝(つまようじ:尖っていない頭のほうを使う)またはボールペン(インクが出ないものがいい)で、これなしで自分の爪先を使ってもいいです。ツボの位置が分かったら、自分の爪先を使ったほうが2か所のツボを同時に刺激でき、時間が半減しますから、このほうが手っ取り早いです。
 ただし、刺激で痛みが強すぎるという方は、爪楊枝かボールペンで、痛みを感ずる程度に刺激します。爪先を利用する場合も、痛みを我慢するほどの強い刺激は逆効果となります。
 下図にそのポイントを示しました。「チクチク」が一通り終わってから、再び順々に「グリグリ」を行なうというものです。

 原則として、薬指を除く両手の指8本を順々に刺激します。薬指を除く理由は、薬指を刺激すると交感神経が緊張することになるからです。
(注:「現在では、薬指をもむことで低血糖、眠気、低血圧、倦怠感などに効果があることが分かり、他の指と一緒に10本全部行えば特に問題がないと言われています。」と解説されているサイトもあります。)

 1セット行うのに3、4分かかります。これを毎日、眠りにつく前に行います。日々の健康のために行う人は、これだけで十分ですが、何らかの病気がある人の場合は、最低2、3セット行います。
 1セットでも行えば、すぐに体がホカホカ温まり、けだるさが生じてきて、寝つきがよくなります。これは副交感神経が優位になり、血管が開いて血行が促された表れです。2、3週間後には体に明らかな変化が訪れることうけあい。

 効果が期待できるからと、日に何度も行うと、効果が薄れてしまいます。時間に余裕がある人の場合も、日に4、5度に抑えるほうがいいです。
(注:「1日に3回までを限度に行いましょう。」と解説されているサイトもあります。)

 以上、手指の“爪もみ”について説明しましたが、足指も同様に刺激すると、効果が一段と高まります。足指刺激は、体を曲げる必要があるなど少々やりにくい面がありますが、特に下半身の症状が気になる人におすすめです。

 最後に、どの指がどんな症状に対応しているのか、図示しておきますが、該当する指だけの刺激では効果がないです。ただし、症状に対応している指は倍の秒数行うとよいというものです。
(注:薬指は先ほど注釈したように「低血糖、眠気、低血圧、倦怠感など」に良いともいわれます。)

                                                                                                                                                                                                                          

 いかがでしょうか。福田氏は本書の終わりのほうで、「誰でもいつでも、そしてどこでもできる簡単な治療法である…。…特別な技術や道具は一切必要ない。…手間もかからなければお金も1円も必要ない。…私の患者さんの中にはテレビを見ながら、チクチク、グリグリとやっている人も少なくない。…こんな手軽な治療法は他にはそうはないだろう。」と言っておられます。
 そこで、小生も冬の間に何日か、風呂に入ったときに、手足16本の指のチクチクを爪でやったみました。そうしたところ、グリグリをするまでもなく、先に引用した「1セットでも行えば、すぐに体がホカホカ温まり、けだるさが生じてきて、寝つきがよくなります。」とあるとおり、毎回、風呂の中で眠くなってきました。
 “こんなことで副交感神経が優位になるとは驚き!”と感じたところです。
 
何か気になる症状を抱えておられる方は、風呂の中では止めた方がいいでしょうが、寝る前に行われると、きっと効果てきめんなことでしょう。おすすめします。


(備考)
 本稿で取り上げた福田稔著『実践「免疫革命」爪もみ療法』は、日本自律神経病研究会理事の高木智司先生(以前に紹介した「タオル枕健康法」の著者)から昨年末に進呈を受けた本でして、遅ればせながら、その主体となる部分を紹介させていただいたところです。本書を贈呈くださった高木智司先生に改めてお礼申し上げます。


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1 コメント

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Unknown (Yahia Tamime)
2018-07-22 04:48:29
Greetings,

I am Yahia from Canada. I am a pharmacologist. I read the works of Dr Katsuzo Nishi and I was impressed by his work and science and knowledge. I need to be in touch with people of Japan to learn more and to develop more what Nishi already built.
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