三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

入り口?出口?それとも・・・??

2006年01月22日 07時24分20秒 | 社会、政治、三重県、議員
 今年も昨日から、大学入試のセンター試験が始まり、新聞、TVなどでその模様が報道されている。東京では雪混じりの天候のようで、受験生の皆さんも寒い中、本当に大変だと思います。ぜひ、ガンバって希望の大学に入ってもらいたいと願うところです。
 さて、日本の大学入試制度では「入る」時が難しく、「出る」時は易しいと、かねてから言われており、大学に入学さえしてしまえば、後は「気楽」に「ノンビリ」と学生生活を謳歌する・・・コレはコレで意味のあることではあるが、欧米の大学生に比べて勉強をしないと指摘されてきています。
 このことはお隣の韓国や台湾でも同様のようで、歴史的には古来中国の「科挙」に由来するのか?「受験戦争」は日本に比しても、より激しいモノがあるとのことである。
 このわが国の「入試制度」の考え方は、単に「学校入試」だけではなく、社会のいろいろな仕組みにも浸透しており、例えば「公共工事」の「入試」である「入札・契約」制度などにも現れてきているのではないか?と思います。
 先日、松阪市長とコノ「入札・契約」制度について議論をしたばかりですが、わが国の・・本県でも同じですが・・最近の「入札制度」は「入り口」の「業者選定」に関しては、極めて厳格で、競争性の確保、透明性の確保、価格競争の徹底などにより、逆に真面目な業者、正直な業者が生き残れない「システム」になってきているキライがある。
 それでいて、耐震強度偽装事件に見られるように「出口」である「中間検査」「完成検査」が大甘で、「公共工事」の「質」が本当に確保されているのか?はなはだ疑問であると言わざるをえない状況に陥ってきているのは、今回、施行された「公共工事品質確保法」を挙げるまでもなく多くの識者が指摘しております。
 本県においても「入札・契約」制度の見直しに入っておりますが、ややもすると「入り口」の制度改変の議論ばかり先行して、「出口」の議論がオロソカになっているのではないでしょうか?一定の「競争性」ご「透明性」が担保出来れば、後はむしろ「出口」での厳格な「質」の確保こそが大切なのではないでしょうか?
 道路、橋梁、トンネル、箱物など全ての「公共工事」に共通することは、まず「県民の安心、安全」の前提である!と言うことならば、「出口」こそ、より重要であるのは間違いないと思います。「設計基準」を外れたり、「手抜き」をした業者は、それこそ1年以上「指名停止」になるなど、「質」をオロソカにする業者は生き残れない仕組みを作ることが、ひいては自動的に「真面目」で「正直」な業者を、一定の「競争性」「透明性」を確保しつつ「公平」に選定していくことに繋がってくることになると思います。
 「所得税」と「消費税」の議論ではありませんが、「入り口」よりも「出口」を厳格にすることが、より「公平性」を確保することになるとの説もありますので・・・??