三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

伊勢神宮?談合?庶民感覚?

2006年01月05日 06時03分34秒 | 社会、政治、三重県、議員
 新年の挨拶廻りの途中、昼食で飛び込んだ「うどん屋」さんで、旧知の左官屋のKさんと隣り合わせに座った。仕事の合間に来られたのか?作業着のまま、うどんを啜っておられる姿を見て、「正月早々、大変ですね」と挨拶をすると、「まあ、聞いてください」と自分自身が経験をした「談合」話をし始めた。
 昨年、それまで「個人」で営んでいた「K工務店」を「法人」にし、それを機会に「市」へ入札の指名登録を「初めて」したそうである。
 しばらくして市から「指名通知」が届き、頑張って仕事を取ろうと考えていた矢先、知り合いのA業者から「この仕事を譲って欲しい」とのデンワがかかって来た。しかし、そんな「談合」マガイのことをしてはいけないと思い、「出来ません!」と断ると、今度は別のB業者から「同種」のデンワ。
 このKさんの奥さんが、なかなかシッカリした人で、「初めて指名登録をして、初めて指名を貰った」事をナゼ、他の業者が知っているのか?と不審に思い、直接、「市の担当」者に電話をして、「オカシイじゃないか?」と尋ねたそうである。
 そうすると、翌日、「あの話は無かったことにして欲しい」とA業者から電話がかかって来て、ビックリをした・・・話に聞いていた「談合」って、本当にあるんですね!と「うどん」を食べ食べ、真剣に話をされる。
 その「談合」を断って、参加した「入札」では、複数の業者が「同額」となり、「抽選」の結果、見事、K工務店が落札したとのこと。「初めて」の「指名」で「初めて」の「入札」をして、「初めて」仕事を取ったと経験談がつづく。
 「ところで、その仕事はイクラだったんですか?」と尋ねると「60万!」との返事。「エッ!60万!」・・・金額を聞いて、少し複雑な気持ちになってしまった。
 もちろん「談合」行為は違法なことであり、決して行ってはならないことではあるが、「60万」の工事を「談合」してまで「取り合い」をしなければならない現実・・・そうしなければ食べていけない現状を何とかしなければ、「談合」はなくならないのではないか?  そんな気持ちになってしまいました。
 同じ頃、小泉首相が恒例の伊勢神宮参拝。 記者団の質問に「今年も皆さんにとって、穏やかで実り多い年であるようにという気持ちで参拝した」と述べたと報じられている。
 「60万」の「仕事」を血眼になって取り合っている現実と「穏やかで実り多い年」との「落差」はドウ考えればイイのだろうか?
 「庶民」感覚をなくした「政治」のツケは一体、どこへ行くのだろうか?いろいろ考えさせられる「うどん屋」での「談合」話でありました。