三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

禍福はあざなえる縄のごとし??

2006年01月13日 05時57分00秒 | 社会、政治、三重県、議員
 桑名の新春を飾る風物詩と言えば、それは「白魚」措いて他にはない!新聞の報道によると、今年は「不漁」とのことで、半ば諦めていたが、昨日の朝、「大量に獲れたので・・」との電話。早速、毎年、この時期になると「白魚」を届けている名古屋の某工事会社の会長に「今日の昼からお届けしますので・・」と連絡をとった。
 昼過ぎに「白魚」を見に行くと、大きさは中くらいか?半透明の「白魚」がギッシリと詰まった発泡スチロールの箱が、既に用意されている。今年は「漁獲高」も少ないし、油も高いので、網を船で引っ張るのを止めて、「刺し網漁」で獲ったとのこと。1kg入りの「白魚」を、「家」用に一箱、「進物」用に五箱それぞれ購入して、いざ、名古屋へと出発した。
 山本先生の秘書の時代から、毎年、欠かさず届けている名古屋の会長は、大変な「美食家」と言うか?「食道楽」と言うか?珍しいもの、美味しいものは、どんなことをしても手に入れる方で、この「白魚」も大変、楽しみにして待っていてくれる。五箱をお届けするのも、一箱は当然、自家用。他の箱は、「白魚」に「酢橘」などを付けた上に、「食べ方」の解説を添えて、お得意さんに配るそうである。
 名古屋の会社に着くと、ビルの玄関まで総務部長がお迎え。別に私を迎えたのではなく、待望の「白魚」を出迎えたことだけは間違いないが、会長室では満面笑みの会長が迎えてくれた。日ごろのご無沙汰をお詫びしながら、近況の報告やら「白魚」の獲れ具合などを話した後、帰ろうとすると「チョット、待って!用意したものがあるから・・」と紙袋を差し出した。 
 袋の中身は二つ。岐阜の「白扇酒造」の「味醂」と「大吟醸」が入っている。この「味醂」は、前にも一度、いただいたことがあるが、ナマジノ「味醂」ではない。「福来純 秘蔵十年 古々美醂」と言って「古式製法」による・・・粳米による味醂麹を糯米に混ぜて、そこに純米焼酎を加えて十年寝かせてつくる「飲む」味醂なのである。この3年物が「吉兆」の食前酒としてでているとの話。
 さらに「大吟醸」もただの「大吟醸」ではない。「純米大吟醸 花美蔵 馥」と銘打ったこの酒は圧縮して搾り出すのではなく「布袋に入れ、吊るして自然に滴り落ちて来る雫を、そのまま一升瓶に封じ込めた」逸品である。この二品が入っている。
 帰りの私の車の中には「白魚」と「古々美醂」と「大吟醸」の三つが鎮座している。なにはともあれ、「家」の冷蔵庫に入れなければ・・・帰心矢の如しとはこのことか?気持ちはすでに今夜の食卓に飛んでいる。名古屋から家へと車を走らせた。
 高速を降りて、木曽川の堤防道路を一路、木曽岬へ急ぐ! 突然!車の前に「停まれ」の赤い旗。シマッタ!ネズミ捕りにツカマッタ!!慇懃無礼を絵に描いたような警察官が隠れていた物陰から出てきて「大したことはありませんが、19キロのオーバーです」と冷たく言い放った。「12,000円を19日までに払ってください」と納付書を切りながら極めて事務的に宣告する。
 「あんた、こんなことしていて面白い?」と思わず言ってしまったが、アトの祭。一瞬の心の隙を突いて、気の緩みのハザマに入ってくるのは○○だけではない!天国から奈落の底に突き落とされた感じである。
 でも、でも、まだ「白魚」と「古々美醂」と「大吟醸」がある。人生にはいい事も悪い事もあるさ! アア???