バドラーウィーの妙技に進藤、散る！

ほこワングランプリ2023
一回戦第13～第16試合が
遊楽園ホールにて行われた。

一回戦最後の試合となる
第16試合にはホスト団体、
ほっこりプロレスから
進藤歩が出撃。
イスマイル・バドラーウィーを
迎え撃つも惜敗した。



ほこプロの現エースと
称される進藤は
運命の一戦に
頭を刈り上げて臨む。
トーナメントに賭ける
並々ならぬ意気込みが
感じられた。



立ち上がりは進藤が
レスリングのテクニックを
試すかのような仕掛けで
バドラーウィーを査定。
バドラーウィーは
それに応えるかのような
高い技術で応戦した。



強烈な蹴り技を
最大の武器とする
バドラーウィーだが
彼は蹴りだけの
選手ではない。
場外の進藤へ向けて
プランチャで飛び掛かる
ワイルドさを見せた。



劣勢を打破する為に
進藤が放ったのは
かつてのライバルや
先輩たちの技の数々。
ユウジ・ヤマシタの
飛び付き膝十字固め、
ダレル・ラルストンの
変型コンプリートショット、
橘征士郎の
フランケンシュタイナー、
須王一矢の
トルネードクローズライン。
これまでの幾多の出会いが
進藤歩を強くした。



ダイビングフットスタンプに
フィッシャーマンズ
バスターホールドと
得意技で畳みかけるも
バドラーウィーから
3カウントを奪えず。
それでも進藤は
果敢に攻めていくが・・・





バドラーウィーは
一瞬の隙を突いて
変型の延髄斬り、
シャムシールを一閃！
進藤はたまらず
リングに膝をつく。
なんとか立ち上がろうと
闘志を燃やすが・・・



再び立つこと叶わず
前のめりに倒れたまま
無念のK.O.負けの
裁定を聞いた。

「ほっこりプロレスを
　背負って優勝する」

若き青年の夢は
もろくも崩れたが
その姿はファンの心を
ガッチリと掴んだようだ。

　　　　　　　　　　to be continued･･･



★Mr.しもの中の人の裏話★

ようやく第16試合を
解説できるときが来た！
待ってましたぜ、この時を！

試合展開は見ての通りで
進藤はいろんな想いを
背負って戦うんですが
負けてしまいます。
濃すぎる試合演出や
シリアスな実況で
感じられた方も
多いと思うんですけど
この試合はちょっと
特別な試合なんです。
私にとってというより
進藤にとって、ですね。

・・・と
その前にまず
触れておきたいのが
こんな暑苦しい
演出になったのは
進藤が一回戦の
最後の試合を
任されたからに
他なりません。
進藤が敗れる姿は
トーナメントの
どの試合順であっても
描いていたと思いますが
散りざまで視聴者に
何かを届けたいと
考えたのは
進藤という微妙なキャラで
最終戦を見せなければ
ならなくなったからですね。
ぶっちゃけ32人の中で
一番どうでもいい
キャラじゃないですか？
ほこワン第一回大会を
やる為だけに生み出した
キャラですし・・・。

だったらそんな進藤を
盛大に弔いたいなと。
進藤歩というキャラを
完結させる為の試合が
この試合でした。

幸いにも対戦相手の
バドラーウィー選手は
蹴りを得意とする
神秘的な選手。
必殺の延髄斬りを
曲刀をイメージした
オーバーヘッドキック式に
アレンジさせてもらったら
まぁカッケェんすわ、コレが！
このシャムシールで
進藤を介錯してもらいました。

一番どうでもいいキャラと
言っておいてアレですが
それこそ10年間も
一緒にやってきた
キャラクターですので
散り際はカッコよく、と。
彼が一番ほこワンへの
想い入れが強い選手なのは
間違いないですからね。

私はキャラクターって
作り終わったら完成とは
思ってなくて。
何度も試して
何度も修正して
それでも完成形って
見つからないんですよね。
そりゃそうですよ、
人なんですから。
Mr.しもの中の人に
44年間の人生があるように
生み出したキャラにも
過去と未来があるんです。

それでも私は
進藤歩というキャラを
ブログや動画で描くのは
これを最後にしたいなと。
やりきったなんて
全然思えないですけど
きっとこの敗戦で進藤は
人の為ではなく
自分の為に戦っていいこと、
負けたってその姿が
人を感動させること、
色んなことを学んだと
思うんです。
だからきっと
彼はもう大丈夫。
どんな苦難だって
乗り越えていけるはず。

終わらせるつもりで
描いた物語なのに
逆に今後が楽しみに
なっちゃうような
不思議な気持ちですが
進藤、10年間
お疲れさまでした!!
もう描かないけど
デッカくなれよ!!



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