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映画「ザ・バンク 堕ちた巨像」の感想です。

2009年04月17日 | 映画感想 サ 行
「ザ・バンク 堕ちた巨像」を観てきました。この映画は実在したBCCIと言うメガバンクがマネーロンダリングを始めとして、武器密輸や麻薬取引、核兵器の流出やアメリカの諜報機関との緊密な関わりなど巨額の不正取引で摘発されて経営破たんした金融事件を元に描かれています。しかし、実際の事件でも暗殺まで組織ぐるみでやっていたにも関わらず、あらゆる権力と通じていたために経営者らは刑罰を免れたらしい。まぁ、こう言うもんですよね!権力と財力を持っている人は自分の手を汚さず巧妙に逃げ道は用意してある。

この映画の主人公はFBIでもCIAでもなく、インターポール(ICPO)捜査官と言う事で地味めです。映画の中でも言っていましたが、インターポールの組織って自ら逮捕権限が無いから中途半端な立場ですね。各国からICPOに犯罪者の照会が有った時に、各国を繋ぐ連絡機関のようなものらしい。しかしそこは映画ですから、主人公は権限の範囲を超えて真相を追うため、独自に捜査を開始します。この映画は不条理な展開が続いて痛快さはないけど、これが世界の現実だと知ることが出来ます。 この映画の全米興行成績は初登場7位で、次週は10位、そのまた次週は圏外へ!ってことで、アメリカではコケたみたいですけど、私は中々面白かったです。

米批評サイトの Rotten Tomatoes の評価を見てみたら批評家の評価が58%、観客の評価が37%と低評価でした。アメリカって、こう言うヨーロッパやアフリカを舞台にした硬派の社会悪をテーマにした映画は受けないのかな!?ディカプリオの「ブラッド・ダイヤモンド」の時も、全米興行成績は初登場5位で浮上しないで沈みました。「ブラッド・ダイヤモンド」は反政府組織の資金源となっている密輸ダイヤに絡む社会悪を白日の下に晒す内容で、サスペンスとアクションと社会派ドラマがミックスされた骨太映画で見応えのある映画でした!

この手の映画は単なる娯楽大作映画ではないのでファン層が偏ってしまうのでしょうか!?上記のどちらの映画も硬派のサスペンスアクション映画好きなら楽しめる映画だと思います。私は主演のクライヴ・オーウェンの出演作品は「ボーン・アイデンティティー」や「キング・アーサー」、「インサイド・マン」など数本観ていますが、どちらかと言うと好みの俳優さんではないけど別に嫌いでもないです。主役級にしてはあまり華がないように感じるし、変な表現ですが ”演技が重たい” なと感じますw。良く言えば渋いとも言えるかも知れませんが、好き嫌いが分かれやすいタイプの人かも!? 

久しぶりのちょこっとトリビアです⇒・・・クライマックスシーンでニューヨークに有るグッゲンハイム美術館と言う建物の内部を模した美術館での銃撃シーンが有りますが、実はそこは、ベルリンの機関車庫に16週間もかけて建設した巨大セットだったらしい。それと共演者のナオミ・ワッツはこの映画の撮影時は出産後、わずか3か月で撮影に参加したそうです。

ザ・バンク
ザ・バンク
ザ・バンク
ザ・バンク
「ザ・バンク 堕ちた巨像」 (4月4日公開)

上映時間≫ 1時間58分
製作年:製作国≫ 2009年2月 : アメリカ
英題≫「 THE INTERNATIONAL 」
監督≫トム・ティクヴァ
出演≫クライヴ・オーウェン / ナオミ・ワッツ / アーミン・ミュラー=スタール / ブライアン・F・オバーン 他

ストーリー≫『パフューム』のトム・ティクヴァ監督が巨大バンクの陰謀を暴き、国際情勢の裏に潜む闇を描く。クライヴ・オーウェン演じるインターポールの捜査官とナオミ・ワッツふんする検事が、世界を駆け巡り驚がくの真実を浮き彫りにしていく。【ルクセンブルクに拠点を置く国際銀行、IBBC。この銀行の不審な取引情報をつかんだインターポール捜査官のサリンジャー(クライヴ・オーウェン)とニューヨーク検事局のエラ(ナオミ・ワッツ)は本格的な捜査に乗り出すが、核心に迫ろうとするたびに関係者が消されてしまい……。】(Yahoo! 映画より抜粋)

ランキング≫全米興行成績は初登場7位

米Yahoo!ユーザー6段階平均評価 「B-」(2350 ratings)
米Yahoo!批評家6段階平均評価 「B-」(11 reviews)



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コメント (4)
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