夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『カラオケ行こ!』

2024年01月24日 | 映画(か行)
『カラオケ行こ!』
監督:山下敦弘
出演:綾野剛,齋藤潤,芳根京子,橋本じゅん,やべきょうすけ,吉永秀平,チャンス大城,RED RICE,
   八木美樹,後聖人,井澤徹,坂井真紀,宮崎吐夢,ヒコロヒー,加藤雅也,北村一輝他
 
封切り日のレイトショー、イオンシネマ茨木にて鑑賞しました。
 
原作は和山やまの同名人気漫画。週刊誌に連載中の作品なのかと思っていたら1巻もの。
2019年に同人誌の即売会で頒布されて話題になり完売。
入手困難な時期が続いた1年後、加筆修正した形で単行本化されたそうです。
 
監督は、大好きと言ってもいいかな、20年以上前から注目しつづけている山下敦弘
あまり多作ではなくて観る機会が少ないと思っていたら、『1秒先の彼』(2023)からは1年経たず、
今年は5月に2作品も公開が決まっているぞ。嬉しい。
 
四代目祭林組の若頭補佐・成田狂児(綾野剛)は困っていた。
というのも、組長(北村一輝)が大の歌好き。
組長主催のカラオケ大会で歌下手王に認定されると、組長自らの手で刺青を彫られるから。
しかも組長の刺青の腕は最悪で恐ろしく痛いうえに、
当該組員が日頃公言している「嫌いなもの」の絵や字を彫られるのだ。
 
歌下手王になることだけは避けたいと思っていたある日、
合唱コンクールが開催されている会場前を通りかかり、ふらりと入ってみる。
そこで3位になった中学校の歌に心を掴まれた狂児は、
帰宅途中だった合唱部の部長・岡聡実(齋藤潤)を捕まえ、歌唱指導を頼み込む。
 
半ば強引にカラオケボックスへと連れて行かれた聡実は、
自分の声域も考えずにX-JAPANの“紅”を熱唱する狂児の姿を見せられて呆気に取られる。
 
圧倒的なボーイソプラノを誇っていた聡実はちょうど変声期に差しかかり、
ソプラノが出にくいと感じるせいで部活にも身が入らなくなっていた。
そこで、嫌々ながらも狂児のカラオケにつきあうようになるのだが……。
 
山下監督は『松ヶ根乱射事件』(2006)のようなシリアスな作品も撮っていますが、
こういうちょっと軽めで能天気に楽しめる作品も◯。
能天気ではあるけれど、やっぱり切ない部分があって、私は大好きです。
 
原作を読んでいないので、原作の舞台がどこなのか知りません。
原作者の情報も少ないから、大阪出身の人なのかどうかもわからない。
八尾市が舞台というのはもともとのことなんですか。
山下監督は愛知県出身、綾野剛は岐阜県出身で、齋藤潤も神奈川県出身だという。
このキャストで全編大阪弁というのは相当キツかったはずですが、合格点をあげます。←なぜか上から(笑)。
齋藤潤くんにはお初にお目にかかると思ったら、『正欲』(2023)に子役で出演していたのですね。
磯村勇斗演じる主人公の中学生時代の役だったとは。
 
ヤクザにひとりぐらい知り合いがいてもいいと思っています。
それがこんなヤクザだったらと思うと、あり得ないことだろうけど、嬉しくなる。
もっとも、これだと日々暮らしていけそうにありませんが。
 
歌好きに悪い奴はおらん。ってことはないですかね。(^^;

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする