夜な夜なシネマ

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『ビギル 勝利のホイッスル』

2024年01月19日 | 映画(は行)
『ビギル 勝利のホイッスル』(原題:Bigil)
監督:アトリ
出演:ヴィジャイ,ナヤンターラー,ヨーギ・バーブ,ジャッキー・シュロフ,ヴィヴェーク,カティル他
 
2019年のインド、タミル語作品です。
主演は南インド映画界のスーパースター、ヴィジャイ
2020年9月に開催された“インディアンムービーウィーク 2020”にて上映されたときに見逃す。
 
昨年2月にDVD化されてレンタルも開始になっていたのですが、
なにしろボリウッドにありがちな超尺、177分の作品。
家で集中して観る自信がなく、借りるのが今になりました。
1年前にDVD化されてしかもタイトルが「ビ」で始まる作品なんて、
今年観た映画50音順でも出番がないので(笑)、いま書きます。
 
チェンナイの下町ロヤプラムに暮らすマイケルは、困ったときには皆が頼る兄貴分。
訳あってヤクザになったものの、スラム街を救おうと日々行動している。
相手がどれほど大きな権力者であろうと決して引かないから、敵も多いのは確か。
 
あるとき、彼の親友カティルがで監督を務める女子サッカーチームが、
全国選手権に出場するためにタミルナードゥ州からメンバーを連れてチェンナイへとやってくる。
宿泊場所へメンバーを送る役目は弟分たちに任せ、カティルとマイケルは別途車へ。
ところがマイケルを狙う集団に襲撃され、カティルが重傷を負う。
 
報せを受けたメンバーたちは憤り、なぜ監督とヤクザのマイケルが知り合いなのか、
犯人はマイケルを狙ったのに、監督がこんな目に遭うなんてと泣きわめく。
監督がいなければ全国選手権には出場できない。あきらめようとするメンバーたち。
 
病室で意識を取り戻したカティルは、自分に代わるのはマイケルしかないと言う。
ヤクザに監督が務まるわけがないと拒否するメンバーたちに、マイケルは11人対自分1人の闘いを挑む。
マイケルが3点先取すればマイケルの勝ち。君たちは1点取ればそれで勝ちとすると。
もしも自分が負ければその場を去るが、もしも勝った場合は、おまえら素直に言うことを聴けと。
 
鼻で笑っていたメンバーたちだったが、いとも簡単にマイケルが3点を取り、従わざるを得なくなるのだが……。
 
たぶん、ダンスシーンを全部カットしたら、少なくともあと30分は短縮されていたと思います(笑)。
でもやっぱりダンスはあったほうがボリウッドらしくて○。
 
毎回、たいして格好良くないと思いながら観始めるヴィジャイ主演作ですが、途中からとても可愛らしく見えてくる。
愛嬌もあって、大人気であることにも納得してしまうのですよね。
 
賄賂の国インドでは、サッカー協会もこんなに腐っているのですか。
まず、国の代表選手になれば、どんな人物であれ将来は安定。良い仕事が保証されるのだとか。
だから、親はなんとしてでも息子を代表選手にさせたいし、そうなれば自慢しまくる。
 
上級公務員であろうがサッカーの代表選手であろうが関係なし。
それが女の幸せであると男が決めつけています。
自分の妻にそれを強いていた男性に対し、ヴィジャイは言います。
内助の功と言うけれど、妻の夢を叶えようとする夫はカッコイイのだと。
 
マイケルの生い立ち、父親のこと、マイケルと恋人エンジェルの話などなど盛り込みすぎで大変。
でも終わってみればすごく楽しい作品。エンジェル役のナヤンターラー、超美人だし。
 
なお、DVDにはダンスシーンのみ観られる特典も付いています。観てしもたやんか。(^^;

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