夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』

2018年10月23日 | 映画(あ行)
『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』
監督:三木聡
出演:阿部サダヲ,吉岡里帆,千葉雄大,麻生久美子,小峠英二,片山友希,
   中村優子,池津祥子,森下能幸,岩松了,ふせえり,田中哲司,松尾スズキ他

TOHOシネマズなんばで8:40-10:40の『劇場版 夏目友人帳 うつせみに結ぶ』を観て、
なんばパークスシネマで10:50-12:35の『覚悟はいいかそこの女子。』を観て、
またまた小走りで大阪メトロなんば駅へ向かい、乗車。
TOHOシネマズ梅田で13:00-14:55の本作を観る。過酷な3本ハシゴ、できました。

1本目に観た『夏目友人帳』はよく知らなかったこともあり、期待薄。でも良かった。
2本目の『覚悟はいいか』は中川くん狙い。でもつまらなくてガッカリ。
そういう意味ではいちばん期待していたのはこの3本目だったんですけど。
全然おもしろくねぇんだよ!!
ちなみに三木聡監督本人による原作もあんまりおもしろくなくて。
駄目出しを控えたレビューはこちら

声の小さすぎるストリートミュージシャンのふうか(吉岡里帆)は、
ある夜、ピザ宅配の単車に乗った男が転倒するのを目撃。
慌てて駆け寄り、意識を失っていた彼を女医(麻生久美子)のもとへと運ぶ。
翌朝様子をうかがいに行ってみると、女医曰く、男は逃げたらしい。

後日、路上で歌っていたふうかの目の前にその男が。
気づいてびっくり、彼はカリスマロックスターのシン(阿部サダヲ)だった。
圧倒的な声量と美声で人気を誇るシンだったが、
実は声帯ドーピングをしており、喉が崩壊寸前。
少し前のライブでも喉から血を噴き出したばかり。
ふうかの歌を聴いたシンは、ふうかを罵倒。ふうかはすっかり自信をなくし……。

最初の喉から血が噴き出すシーンがゲテモノ。
スプラッタホラーじゃないんだからと目を覆いたくなりました。
その後しばらくすると睡魔に襲われ、耐えがたい時間。

三木監督の作品といえば、もっとゆるりとしていて、
クスッと笑ってしまう小ネタが多かった。好きでした。
なのにこれはいったいどうしたことでしょう。
麻生久美子、森下能幸岩松了ふせえり松尾スズキといった、
三木監督作品の常連組が出ているのが楽しいだけで、全然笑えない。

テンションが高すぎるんです。
息を抜くところもないまま最初から最後まで突っ走っていて、
だったら眠くはならないだろうところ、
こっちのテンションを上げる計らいはなく、あっちが勝手に上がっているだけ。
ちっともついていけないから、置いてけぼりを喰らって睡魔に襲われてしまう。

終盤のふうかとシンのキスシーンは、
キスした瞬間は「イイ!」と思ったものの、無駄に長すぎる。
結局何も楽しめないまま終了。

必死のハシゴのラストにわざわざ持ってきたのに、なんだかなぁ。
今年のワースト入りかも。(--;

『覚悟はいいかそこの女子。』

2018年10月22日 | 映画(か行)
『覚悟はいいかそこの女子。』
監督:井口昇
出演:中川大志,唐田えりか,伊藤健太郎,甲斐翔真,若林時英,荒川良々,小池徹平他

TOHOシネマズなんばで『劇場版 夏目友人帳 うつせみに結ぶ』を観終わったのが10:40。
なんばパークスシネマまで最短距離を小走りで突き進み、10:50からの本作を。
予告編が始まったところぐらい。かなりぜぇぜぇ言ってます(笑)。
誕生日に配信されるクーポンあり、1,000円で鑑賞しました。

なんと楽しそうなタイトル。原作は椎葉ナナの同名少女コミックなのだそうです。
『坂道のアポロン』(2017)のときの中川大志くんがお気に入り。
彼が出演していなかったら、こんな過酷なハシゴはしなかったかも。
しかし過酷な思いをしたわりには残念。っちゅうのか、話が若すぎる!(^o^;

イケメンの古谷斗和(ふるやとわ)(中川大志)は幼い頃からモテモテ。
周囲には常に女子が群がり、わぁわぁキャーキャー。
同じ学校にかよう幼なじみたちはそんな斗和を羨ましげに見ているが、
あるとき彼女ができた友人から指摘される。
いくらモテたって、斗和には彼女がいたことがないじゃないかと。
所詮斗和は鑑賞用、恋愛対象にはなっていないのだと言われ、
ムキになった斗和は、彼女をつくると宣言する。

こんなにモテるのだから、そんじょそこらの女子では駄目。
幼なじみの新見律(伊藤健太郎)、澤田惟智也(甲斐翔真)、久瀬龍生(若林時英)は、
いろんなタイプの美人女子の名前を挙げて薦めるが、斗和が頷かない。
そんな斗和の目に映ったのは、学年一のモテ女、
しかし誰にもなびかないことで有名な同級生、三輪美苑(みわみその)(唐田えりか)。
フラれる可能性などこれっぽっちも考えずに即コクりに行ったところ、
「安っぽい」と冷ややかに言われて撃沈。
女子高生が好きそうなシチュエーション設定で何度か告白するも相手にされず……。

高校生の恋愛ものはいくつになってもキュンキュンできそうで嫌いじゃないのに、
まったく魅力的に思えなくて、ため息ばかり出てしまう。

男子も女子も確かにみんな可愛いですよ。
ヒロインを演じるぐらいだから、そりゃ特に可愛いです、唐田えりかちゃん。
だけど、学年一のモテ女というわりにはいつもひとりぼっち。
クールで近づきがたくたって、同性の友だちはそれなりにいてもいいでしょ。
彼女が学校で話す相手といえば、美術教師の柾木先生(小池徹平)のみ。
宿泊学習のときも彼女に話しかける人はいなくて、寂しすぎ。

美苑は父親を早くに亡くして母親は水商売、だからいつも家にひとりという設定。
借金取り役の荒川良々がちょっぴり笑わせてはくれるけど、
コメディにしてはほとんど笑えないんですよねぇ。つまらない。

定価で観たら暴れていたかもしれません(笑)。
これも『パーフェクトワールド 君といる奇跡』同様、
もっと若い世代の、もっと素直な人たちが鑑賞するのがよさそう。

発熱して倒れて自力で歩けない状態なのに、
先生にコクったあとはなんでそんなにシャキッとしてるねん、女子高生。
と、そんなところにまでツッコミ入れたくなってしまいました。

さて、ぼやくヒマもなく次へ。なんばから梅田へ移動します。

『劇場版 夏目友人帳 うつせみに結ぶ』

2018年10月21日 | 映画(な行)
『劇場版 夏目友人帳 うつせみに結ぶ』
総監督:大森貴弘
監督:伊藤秀樹
声の出演:神谷浩史,井上和彦,小林沙苗,伊藤美紀,伊藤栄次,
     石田彰,堀江一眞,佐藤利奈,高良健吾,島本須美他

先週の日曜日にかなり無理のあるハシゴを決行。
TOHOシネマズデーだったから、TOHOシネマズで観ないともったいない。
でも、先月なんばパークスシネマから届いた誕生日クーポンも期限間近。
じゃあどっちにも行けばいいんだと、両劇場のサイトを開けてにらめっこ。
無謀かと思われましたが、3本ハシゴをなんとか完遂できました。

まず1本目はTOHOシネマズなんばへ。
眠気に挫折しかけながらも朝7時半に家を出て、8時半過ぎから上映の本作を。

友だちから常々おもしろいと聞いていて、
TSUTAYA DISCASの月額レンタル枚数消化のために観ようとしたことがあります。
TVアニメ版はすでに10年近く続き、第6期まで進んでいる。
全部観るには相当な時間が必要だろうし、お試しに最初の2話だけ。
噂に違わずおもしろかったから、続きも観るべくレンタルしたら、
DVDに傷が入っていたようで、止まる止まる。ちっとも前に進めない。
これで気分が萎えてしまい、たった2話で観るのをやめたきり。

それでもずっと気になっていたので、この劇場版は嬉しい。
根強いファンが多いのか、封切り週はほかの話題作を引き離して興行成績首位の座に。

高校生の夏目貴志は、普通の人には見えない妖(あやかし)を見ることができる。
その力のせいで、幼い頃から嘘つき呼ばわりされたり気味悪がられたりしてきた。
両親を亡くしたのち、親戚の間をたらい回しにされていた彼を引き取ったのは、
心優しき夫婦、藤原滋と塔子。おかげで普通の高校生として穏やかに過ごせている。

貴志にはレイコという祖母がいた。
貴志以上に強い妖力を持っていたレイコは、人とつきあうことを避け、
妖たちに勝負を挑んではあっさりと勝って子分にしていた。
レイコに負けた妖は帳面に名前を書かされ、それが子分になった証。
「友人帳」と呼ばれるその帳面を持つレイコに、子分となった妖は従わざるを得ない。
レイコの亡き後、友人帳を引き継いだ貴志は、妖たちに名前を返してやることに。
しかし友人帳を手に入れて妖たちを統べようと狙う者も多いため、
見た目デブ猫のニャンコ先生、その正体は斑(まだら)という強力な妖に用心棒になってもらっている。

ある日、貴志は切り絵作家の津村容莉枝と知り合う。
容莉枝が中学生の頃のレイコと面識があるとわかり、貴志は驚く。
容莉枝の家を訪ねると、そこには彼女の一人息子だという椋雄がいた。
以来、貴志はしばしば津村家に立ち寄るように。

一方、ニャンコ先生が尻にくっつけてきた何かの種を庭に放ると、
翌朝、大木に育っていた。しかもその大木は貴志と妖にしか見えないらしい。
にゃんこ先生が大木になっていた果物のような3つの実を食すと、
なんとニャンコ先生が子猫3匹に変身してしまい……。

2話だけでも以前観ていたのがよかったようで、導入部にも違和感なし。
何も知らずに観に行っていたら、戸惑ったかもしれません。
とはいうものの、わかりやすくつくられているので、
原作もTV版も知らないという人もじゅうぶんに楽しめると思います。

田舎暮らしをしたことがないのに、なんだか懐かしい。
『散り椿』でなぜか風景が美しいと思えないと書いたところ。
この『夏目友人帳』は町の風景に和まされます。
また、貴志を取りまく人たちは思いやりのある人ばかり。人だけでなく妖もそう。
優しい気持ちにさせてくれます。

ニャンコ先生、食い意地張りすぎ(笑)。
こんなグルメな猫が家にいたら困るよねぇ。でも可愛くて心強い。

今さらですけれど、3話以降も観たくなりました。

『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』

2018年10月19日 | 映画(は行)
『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(原題:Chalard Games Goeng)
監督:ナタウット・プーンピリヤ
出演:チュティモン・ジョンジャルーンスックジン,チャーノン・サンティナトーンクン,
   イッサヤー・ホースワン,ティーラドン・スパパンピンヨー他

TOHOシネマズ梅田で前述の『あの頃、君を追いかけた』を観てから
シネ・リーブル梅田へ移動して本作を鑑賞。

年間を通じてタイ作品にお目にかかる機会はそうそうありません。
それが約1カ月の間に2本も観ることになるなんて。
しかも、当日早朝にオンライン予約したさいは空席がいっぱいあったのですが、
上映10分前にたどり着いたら「満席」のアナウンスが。
口コミで面白いと評判になっているようです。うん、面白かった。

女子高生リンは、教師である父親と二人暮らし。
勤勉実直な父親の稼ぎは少なく、慎ましやかだが穏やかな暮らし。
しかし、父親は成績優秀なリンをなんとか進学校に転入させたい。
ふたりで校長との面接に臨み、リンは特待奨学生の座を手に入れる。

転入したリンに最初に声をかけてきた同級生はグレース。
裕福な家庭に育つグレースの悩みは成績が悪いこと。
目標点を取ることができなければ、課外活動を禁じられるらしい。
グレースに泣きつかれたリンは、消しゴムを使って彼女を助ける。

それからしばらく後、グレースの彼氏パットの家に招かれたリン。
プールまである豪邸に驚きつつも平静を装っていると、
カンニングの件をグレースから聞いていたパットがビジネスを持ちかける。
どの生徒も経済的にはまったく不自由していないが、成績不良。
1人1教科につき3千バーツ(=約1万円)払うと言われ、乗ることに。
バレれば奨学金を貰えなくなってしまうから、消しゴムなどという方法は使えない。
ピアノを弾いているときにリンが思いついたのは完璧な方法。

こうしてビジネスを拡大させてゆくリンだったが、
あるとき1学年下にリンと同じく貧しい暮らしを送る男子バンクが転入してきて……。

日本でも金持ちと貧乏人の間にはものすごい差があるのでしょうけれど、
タイの金持ちはとんでもなく金持ち。と、タイに出張の多いダンナが言っております。
百貨店で車を買うとか普通ですもんね(笑)。
そんな貧富の差をありありと見せつけられるシーンに目が釘付け。

金持ちでいじめっ子という、よくありそうな構図がここにはありません。
リンは貧乏だけど、金持ちの中にいておどおどしたりしないし、悲観もしない。
自分のできることをよく知っていて、上手く金持ちとつきあいます。
金持ちで美人で無敵と思われるグレースはどうにも勉強ができない。
でも、お金でなんとかできることもわかっている。
双方の間に上下は感じられず、むしろリンのほうが上にいるのが小気味よい。
あ、これは貧乏人のひがみですね。(^^;

悪いことに決まっているカンニングもこう鮮やかなら痛快。
終盤のその方法は、カンニングですら金持ちじゃなければ無理だと苦笑い。
もちろん、カンニング万歳!とはなりません。
教育的にも良い作品かと。

リンの父親役の人、見たことあると思ったら、
先月観たばかりの『ポップ・アイ』で象を引いていたおじさん(つまり主役)でした。(^O^)

『あの頃、君を追いかけた』

2018年10月18日 | 映画(あ行)
『あの頃、君を追いかけた』
監督:長谷川康夫
出演:山田裕貴,齋藤飛鳥,松本穂香,佐久本宝,國島直希,中田圭祐,遊佐亮介他

TOHOシネマズ梅田で朝イチ8時の回を。早いっちゅうねん。
例のシアター5で、後方列中央席付近は混み合っていたため、最前列中央席を取りました。
『パパはわるものチャンピオン』を観たときと同じ席です。

オリジナルは2011年の台湾作品。
大好きな作品だっただけに、日本でリメイクされると聞いてよぎる一抹の不安。
主演の山田裕貴くんを私がはっきりと認識したのはおそらく“HiGH&LOW”シリーズ。
面白くて存在感のある役者だなぁと思ったのですが、
あのアイラインが入ったような目もとが化粧っぽくて、
こんな純粋なラブストーリーの高校生役は似合わない気がしていました。
懸念どおり、観はじめてしばらくは違和感がありましたが、慣れると意外に大丈夫(笑)。

高校生活を謳歌している水島浩介(山田裕貴)。
同級生の大野陽平(佐久本宝)、町田健人(國島直希)、秋山寿音(中田圭祐)、
杉村一樹(遊佐亮介)、小松原詩子(松本穂香)ら、
出来の良い奴も悪い奴も、みんなでバカをやって楽しんでいる。

ある日、浩介の態度に怒った教師が、彼のお目付役に指名したのは、
クラス一の優等生、早瀬真愛(齋藤飛鳥)。
良家のお嬢様である真愛は、とても可愛い顔をしているのに生真面目すぎる。
放っておいてくれればいいのに、浩介の成績をなんとか上げようとうるさい。
早朝と放課後の教室で、次第にふたりで過ごす時間が増え……。

特筆すべきことは何も起こりません。
不要に思える盗難騒動のくだり以外、描かれるのは日々のことだけ。
だけど高校生のときって、こんなふうじゃなかったですか。
誰が好きだ嫌いだと言い合ったり、些細なことで喜んだり悲しんだり。
今の高校生が観てもなんとも思わないかもしれません。
遠い昔にこんな時代を過ごした大人のほうが、たぶん観ていて楽しい。

果たしてリメイクの意味があったのかなという疑念はあります。
舞台を日本に移した「らしさ」がないといえばない。
でも、キュンキュンするところはちゃんとあるんだなぁ。

浩介の母親役で生田智子(=ゴン中山の奥様)が出演しています。
彼女の「バカいってんじゃないわよ」がなんか良かった。
怪しげな美容師として、私のお気に入りのドラァグクイーン、ナジャ・グランディーバが一瞬出演。
火曜日にナジャさんが出演するラジオ番組を聴きながら帰るのがひそかな楽しみなんです。

つきあったわけでもない。キスはおろか手を握ったこともない。
だけどすごく好きだった。
あの頃、君を追いかけた。このタイトルは秀逸だと思う。

齋藤飛鳥ちゃんって乃木坂46の子だったの!? 今頃気づいた。(^^;
彼女のお薦め本が貫井徳郎『乱反射』だというのは驚きました。