夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『天命の城』

2018年07月12日 | 映画(た行)
『天命の城』(英題:The Fortress)
監督:ファン・ドンヒョク
出演:イ・ビョンホン,キム・ユンソク,パク・ヘイル,コ・ス,パク・ヒスン他

地震の後は大雨で、この日の前日(=先週金曜日)はすべての交通機関に影響が出ていました。
多くのシネコンも百貨店等の閉店時間繰り上げに合わせて早じまいしたようですが、
ミニシアターはそんなこともせずに予定どおり営業していた模様。
はたして客はいかほど入っていたのでしょうか。

翌日の土曜日、まだ運転を見合わせている路線もあるようだし、
途中でストップしたら晩ごはんを食べに行けないやと思いつつ、
夜には完全復旧すると信じて家を出発、大阪ステーションシティシネマへ。

あまり得意ではない歴史劇ですが、イ・ビョンホンに釣られて。
監督は『トガニ 幼き瞳の告発』(2011)、『怪しい彼女』(2014)のファン・ドンヒョク。

1636年、李氏朝鮮時代。
清の大軍に攻め込まれ、16代国王の仁祖(パク・ヘイル)と朝廷は首都漢陽を逃れると、
南漢山城へと避難したものの、周囲を完全に包囲されて籠城せざるを得なくなる。

吏曹大臣のチェ・ミョンギル(イ・ビョンホン)は、仁祖に清との和睦を進言。
しかし、礼曹大臣のキム・サンホン(キム・ユンソク)は、
和睦などもってのほか、大義のために死を覚悟して戦うべしと主張する。

清の臣下になることを選べば、明に顔向けができぬ。
両大臣の間で、そして両王朝の間でどうすべきかと葛藤する仁祖だったが……。

清と明と李氏朝鮮、3つ出てくると、歴史バカにはツライ(笑)。
誰がどこの人でどういう立場だとか、力としてはどこが強かったんだとか、
もう一度勉強し直さなければ理解に至らず。
それでもどこの人ぐらいはわかりやすく描いてくれているおかげで、混乱せずにはすみました。
これで中国文学専攻だったなんて、やっぱり言えない、恥ずかしすぎる。(^^;

歴史バカにもわかるのはイケメンの顔。
イ・ビョンホン目当てに観に行ったのですけれど、
使者に抜擢される鍛冶屋ソ・ナルセ役のコ・ス、カッコイイ。
迂回路にも詳しいナルセに朝鮮王朝の命運が託されるわけですが、
鍛冶屋が近衛隊に出動を要請する文を持って行っても信じてもらえない。
そればかりか、近衛隊は「信じられない。でも本物だったらどうする?
文を受け取っておいて出動しなかったら罰せられる。
ならばもう文を受け取っていないことにしちゃおうぜ」とか言って、
就寝したナルセに斬りかかるんですねぇ。気の毒(泣)。

ナルセとその弟の顔がちがいすぎてちょっと笑ってしまいました。
兄弟だったらもうちょっと弟もイケメンでもいいものを。(^^;

音楽は坂本龍一が担当。エンドロールまで余韻たっぷりです。

そうそう、まったくの余談ですけれど、
かつて国道171号線沿いの建物2階に、「天命」という名の焼肉屋がありました。
1階がペットショップで、シャレにならんなと思っていたら、
早々に焼肉屋の名前が変わりました。そらそやろ。

『劇場版 ドルメンX』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の24本目@西宮)(完)

2018年06月28日 | 映画(た行)
『劇場版 ドルメンX』
監督:小室直子
出演:志尊淳,浅香航大,小越勇輝,玉城ティナ,桐山漣,堀井新太,白洲迅,
   青木さやか,ほんこん,MAG!C☆PRINCE,横山由依,徳井義実他

ついにフリーパスの有効期限がやってきて、ラスト1本。
『羊と鋼の森』をもう一度観たかったのですが時間が合わず、
フリーパスを所持していなければ絶対にスルーしている本作で〆。

原作は高木ユーナの同名コミックなのだそうです。

地球を侵略するためにやってきた宇宙人5名。
そのうち4名はイケメン男子で、
隊長(志尊淳)、イチイ(浅香航大)、ニイ(小越勇輝)、サイ(堀井新太)。
もう1名はアイドルオタクの女子で、ヨイ(玉城ティナ)。

どのようにして地球侵略を果たすか作戦会議を開いた彼らは、
アイドルになって地球人をぞっこんにさせることを思いつく。
4人が雑誌のモデルオーディションに応募すると、サイのみ書類選考で落選。
隊長とイチイとニイを応援しようと最終選考についていったところ、
宇宙人が持つはずのない感情、すなわち嫉妬の感情がサイに芽生える。

楽しそうにステージに立つ3人を見て耐えきれなくなったサイは、
審査員としてその場にいたプロダクション社長の羽多野(徳井義実)に直訴し、
自分をアイドルにしてほしいと叫ぶ。

3人ともグランプリは獲得できず、
羽多野のもと、4人でグループを結成し、売り出すことに。
ヨイはそのマネージャーを務めるのだが……。

相当アホくさいのですが、なんだか憎めない。
4人のグループにわけあって加入するミュージカル俳優役で登場する桐山漣も好演。
気がつけばなぜか泣いている私。
なんでこんなんで泣くねんと笑ってしまいました。

劇場で観るまでもなく、DVDでもレンタルしたかどうか疑問。
でもこういうのを観られるのもフリーパスの醍醐味です。
24本で打ち止め、今回も楽しいフリーパス鑑賞でした。

『デッドプール2』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の17本目@西宮)

2018年06月17日 | 映画(た行)
『デッドプール2』(原題:Deadpool 2)
監督:デヴィッド・リーチ
出演:ライアン・レイノルズ,ジョシュ・ブローリン,モリーナ・バッカリン,
   ジュリアン・デニソン,ザジー・ビーツ,T・J・ミラー,忽那汐里他

TOHOシネマズ西宮で『レディ・バード』『30年後の同窓会』→〆にこれ。

『名探偵コナン ゼロの執行人』が7週連続で興行成績1位を獲得。
8週目にその座をかっさらったのは本作だったそうで。
私はアメコミオタクではないので、そんなに人気があるとは信じられないのですけれど。
実際、公開2週目には客の入りもさほどではなくなったらしく、
私が観た回も土曜日だったにもかかわらず半分くらいの入り。
観てみればより強く思います、これってオタクのための作品ですよね?

だけど、アメコミオタクだけじゃなくて、映画オタクも楽しめます。
『デッドプール』(2016)とは監督が替わり、デヴィッド・リーチ監督へ。
もうやりたい放題、パロりまくりでかなり笑いました。

末期癌で余命わずかのウェイドが望みを託して受けた手術がいかがわしい人体実験
無敵の“デッドプール”と化し、もはや死にたくても死ねない体になってしまった。
お調子者の彼は悪い奴らをバッタバッタとなぎ倒したあと、
愛しのヴァネッサにプロポーズ、受け入れられて幸せの絶頂。
ところがデッドプールを殺そうとやってきた奴らがいた。
巻き添えを喰らったヴァネッサが死に、悲しみに暮れるウェイド。

生きる気力を失ったウェイドの前に、機械と生物の融合体、超人ケーブルが現れる。
ケーブルが狙うのは孤児院に暮らすミュータントの少年ラッセル。
天国にいるはずのヴァネッサから背中を押され、ウェイドはラッセルを救う決意をする。

ひとりではケーブルにとても太刀打ちできないと考えたウェイドは、
“Xメン”ならぬ“Xフォース”を結成しようとメンバーを募る。
採用したメンバーとともにラッセル救出に向かうのだが……。

冒頭に登場するオルゴールが“ローガン”仕様。
オルゴールのネジがローガンの胸に刺さっているのですから、そこからしてワラける。
終始ありとあらゆるパロディが登場するので、すべて拾えているかどうか自信なし。
拾いきるのが大変なほどだから、まったく知らずに観て面白いのか疑問です。

“Xフォース”のメンバーに採用されたバニッシャーは、透明人間だから映りません。
だけど、殺されたときに一瞬現れた顔がなんとブラピ
数秒のことだったから、今のはブラピでしょ?どんなカメオ出演よと思いながら、
帰宅後に調べたらやはりそうでした。
マット・デイモンも出ていたとは気づかなかったんだなぁ。悔しいぞ。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で主役も食う勢いだったサノス役のジョシュ・ブローリンがケーブルに扮し、
サノスももちろんパロっています。
無敵の悪役、怖すぎると思っていたら、最後はなんと泣かされて。
前作より私は遙かに楽しかった。

ちなみに本作の上映終了時刻は20:35。
まっすぐ帰りたくなる時間帯のところ、美味しいものが食べたくなったから武庫之荘へ。
入店時は団体さんが入られていて大盛況でしたが、22時近くにお開き。
その後、私ひとりの貸切状態になったので、
スタッフの皆さんにおしゃべりにつきあっていただき、楽しく食べて飲みました。
ダンナの出張中ならではの一日の楽しみ方。

『妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII』、2回目。

2018年06月12日 | 映画(た行)
なんばパークスシネマで『ファントム・スレッド』を観てから地下鉄で梅田へ。
姉さんとの待ち合わせ時間まで1時間ほどあったので、
大阪ステーションシティのサウスゲートビルディング16階で軽く1杯、いや2杯。
系列の別店で以前お世話になっていたサービスの人が
たまたま休みを取って飲みに来られていて、上手い具合にお会いできました。
そして姉さんとの待ち合わせ場所、JR大阪駅中央改札付近へ。

『妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII』、前週に観たばかりです。
しかもフリーパスで。
まだじゅうぶんにフリーパス有効期限内なわけで、
TOHOシネマズへ行けばタダで観られるところ、
わざわざお金を払って大阪ステーションシティシネマで。

姉さんと観る映画の選択も私に任されていました。
未見の映画を選んでもよかったのですけれど、そもそも未見のものがあまりない(笑)。
それに、言うほどしょっちゅうは映画を観ない人をお誘いしたときに、
もしもその人が楽しめない映画だったら悲しいじゃないですか。
だから、このさい、確実に楽しんでもらえる映画にしようとこれを選択。
一度観た映画を別の劇場のちがう環境で観るのもいいものです。

2回目も同じところで笑って同じところで泣きました。
たぶんあと何度観てもそうだと思います。

映画鑑賞後に姉さんにも話したのですが、山田洋次監督の作品は日本語が綺麗
1回目のレビューに蒼井優演じる嫁が出来すぎで同性の反感を買うかもと書きました。
出来すぎに感じる理由のひとつがこの綺麗な日本語なんですよね。
彼女演じる憲子は、「い抜き」ではしゃべらない
「~してるんですよ」じゃなくて「~しているんですよ」とか。
実生活でこんなにきちんと「い」を入れてしゃべっていたら、硬い感じがしそうです。
だからって彼女が醸し出す雰囲気が硬いわけではないから、なおさら出来すぎ。

こんなことは同性のやっかみとして(笑)、誰が観ても楽しめる作品だと思います。

『妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の11本目@伊丹)

2018年06月08日 | 映画(た行)
『妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII』
監督:山田洋次
出演:橋爪功,吉行和子,西村まさ彦,夏川結衣,中嶋朋子,林家正蔵,妻夫木聡,蒼井優,
   藤山扇治郎,徳永ゆうき,小林稔侍,風吹ジュン,笹野高史,笑福亭鶴瓶他

続編は得てしてつまらなくなるものですが、これはおもしろい!
『家族はつらいよ』(2016)、『家族はつらいよ2』(2017)に続き、
今回も大いに笑って泣かせてくれます。
「妻に観せられない、夫に観せたい」、そのとおりでしょう(笑)。
前作、前々作も笑って泣いたと思うのですが、今回がいちばん泣けたかも。
ところで西村雅彦はいつから何故に西村まさ彦に改名?

三世代が同居する平田一家。
主の周造(橋爪功)と妻・富子(吉行和子)が熟年離婚の危機に陥ったのが1作目。
2作目では周造の車の運転を家族が心配、免許の返納を勧めたら周造スネる。
そんなこんなで3作目は、二世代目に離婚の危機が。

平田一家の家事一切合切を担うのは、周造の長男・幸之助(西村まさ彦)の妻・史枝(夏川結衣)。
夫や育ちざかりの息子たちに加え、舅姑の世話もすべてひとりで引き受け、
料理家事洗濯と毎日休む暇なく働く史枝だが、自由に使えるお金などない。
フラメンコ教室に通いたいと思いきって夫に申し出てもスルーされ、
お洒落なカフェへパートに出るという近所のご婦人方を羨ましく思う日々。

周造と富子が泊まりで法事へ出かけ、幸之助が出張中だったある日、
2階の掃除をしていた史枝は、疲れてちょっと腰をおろしたさいに、ついうとうと。
その隙に入った泥棒(笹野高史)に、冷蔵庫に隠していたへそくりを盗まれてしまう。

帰宅した幸之助は、史枝が懸命に詫びているにもかかわらず激怒。
泥棒に遭ったショックに沈む史枝を案じて来ていた平田家の長女・成子(中嶋朋子)を追い返すと、
「自分が汗水たらして働いている間に昼寝とはいい身分、
へそくりをしていたなんて、それは俺の金だろう」と史枝に向かって怒鳴りつける。

翌日、周造と富子は法事からの帰宅途中、
迎えに来た成子の夫・泰蔵(林家正蔵)から史枝の家出を聞かされてビックリ。
平田家の次男・庄太(妻夫木聡)とその妻・憲子(蒼井優)もやってきて、
今後について話し合おうとするが、幸之助は自分の非を全く認めようとせず……。

共感能力の高い客が多い作品のこと、
このシリーズは毎度温かい笑いと涙に包まれて、良い雰囲気の中で鑑賞できます。

橋爪功演じる周造は相変わらずすっとぼけた味を出し、
自分が妻に逃げられたことも忘れて幸之助に投げかける台詞。
「アナタがそれを言っちゃあ……」という泰蔵のツッコミがワラける。

蒼井優演じる憲子が出来すぎていて、同世代の女性陣からは反感を買わないか心配になりますが(笑)、
こんな嫁が来てくれたら、お父さんお母さんは安心ですよねぇ。
嫁が家出し、妻は腰痛が酷いからといって、
行きつけの飲み屋の美人女将(風吹ジュン)を家に上げて家事をしてもらうのもどうなんだか(笑)。
周造自身が呼んだわけではなくて、悪友の角田(小林稔侍)が呼んだのだとはいえ、
鼻の下伸ばしすぎですよ、お父さんたち!

かれこれ10年ほど前、義母がインフルエンザで入院したとき、
義父が「洗濯機の回し方がわからん」と言って電話してきたのを思い出します。
自分は家事の潜在能力が高い、しないだけだと豪語していた義父ですが、
あのときはしんみりと、「自分でやってみると難しいもんやな。
いつも文句ばっかり言って反省しています」とつぶやいていました。
なのにお母さんが帰ってきたら同じ態度に戻るのですよねぇ、お父さん。
そのつぶやきをお母さんに直接言うてあげてくださいよ。代わりに私が言うときました(笑)。

山田洋次監督がお元気でいらっしゃるかぎり、続けていただきたいシリーズです。
オススメ。