夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『旅猫リポート』

2018年11月05日 | 映画(た行)
『旅猫リポート』
監督:三木康一郎
出演:福士蒼汰,広瀬アリス,大野拓朗,山本涼介,前野朋哉,
   戸田菜穂,橋本じゅん,木村多江,竹内結子他
声の出演:高畑充希,沢城みゆき,前野朋哉

なんばパークスシネマで『ムタフカズ』『ベイビー・ドライバー』を観てから梅田へ移動。
梅田ブルク7へ行きました
どこの映画館もちっちゃい女の子連れのママが多いなぁと思っていたら、
“プリキュア”を上映しているんですねぇ。
そういえば、TOHOシネマズで1ヶ月フリーパスポートをつくったときに
子ども向けのたいていの映画も観ていますが、プリキュアは観ていないなぁ。
いえ、それはさすがに観に行く気が起こりません。(^^;

原作を読んだときはまさかこんなオチとは思いもせず、泣いた泣いた。
そのときのレビューはこちら
映画版は泣かせる構成になるに決まっているし、
もしもお涙頂戴路線まっしぐらだったら泣くもんか
と、あまのじゃくな私は心に誓って臨んだのですが、やっぱり泣きました(笑)。
三木康一郎監督ですもんね、ハートフルな話はお得意。

誇り高き野良猫として生きてきたが、車に轢かれて怪我をしたのをきっかけに、
猫好きの宮脇悟(福士蒼汰)と一緒に暮らすことになったナナ(声:高畑充希)。

悟の猫になって5年。幸せな日々が永遠に続くはずだったのに、
悟はある事情からナナを手放さなければならなくなる。
自分に代わってナナを大事にしてくれる人を探すため、
何人かの友人に連絡を取ると、悟はナナを連れて旅へ。

一人目は小学校の同級生で、写真館を営む澤田幸介(山本涼介)。
昔、拾った子猫を家に連れ帰り、父親からえらく怒られた経験を持つ。
当時と変わらない父親のせいで、幸介は妻と上手く行っていない様子。
それでもナナを引き取ってかまわないと言うが、どうだろう。

二人目に会うはずだったのは、中学校の同級生、吉峯大吾(前野朋哉)。
しかし、その直前に大吾は別の子猫を拾い、
ナナを連れてくるのはもうしばらく経ってからにしてほしいと言う。

三人目は高校の同級生でペンションを営む杉修介(大野拓朗)。
彼の妻はやはり同級生だった千佳子(広瀬アリス)。
ペット同伴で宿泊可能なのがウリの宿だが、
夫妻の飼い犬の虎丸(声:前野朋哉)がなぜかひどく喧嘩腰。
飼い猫のモモ(声:沢城みゆき)によれば、
悟のことを杉家の平和を乱すものと虎丸が思い込んでいるらしい。

いずれの見合いも不発に終わったため、
結局は幼い頃から悟を育ててきた叔母の香島法子(竹内結子)が
ナナを引き取ることになるのだが……。

原作よりもだいぶん泣かせにかかっているなぁとは思います。
だから、人間が涙するシーンでは私はほとんど泣きませんでした。
ところが、ナナを見ているともう駄目。
ネタバレになりますが、号泣しそうになったのは、
病院の玄関扉をナナがガリガリとやるシーン。
これはわが家で飼っていた猫のことも思い出してたまりませんでした。

猫は犬に比べてわがままだとか人間の気持ち知らずだとか言うけれど、
絶対、猫だって人の気持ちがわかっている。通じている。

泣かずにいようと我慢する必要なんてなし(笑)。
素直に泣くべし。

余談ですが、悟とナナが乗り込む車はフィアット社製のパンダ。
希望して取られたナンバーは「1427」でした。
何の番号だろうこれ。懸命に考えたけれどわからない。
「一緒にな」、ぐらいでどうでしょう。ちゃうか!?

『デス・ウィッシュ』

2018年11月02日 | 映画(た行)
『デス・ウィッシュ』(原題:Death Wish)
監督:イーライ・ロス
出演:ブルース・ウィリス,ヴィンセント・ドノフリオ,エリザベス・シュー,
   ディーン・ノリス,キンバリー・エリス,カミラ・モローネ他

109シネマズ箕面にて、日曜日の夜の回を鑑賞。
16時に晩ごはんを摂るわが家だからこそ、鑑賞可能な時間帯。
夕食後に「もう1本観てくるわ」とダンナに言って出かけること、
まだ2週試してみただけですが、かなり楽しいかも。

チャールズ・ブロンソン主演の『狼よさらば』(1974)のリメイクなのだそうで。
どうしてリメイクの邦題は『デス・ウィッシュ』なんだと思ったら、
『狼よさらば』の原題がそもそも“Death Wish”なのですね。なるほど。
監督は『ルイスと不思議の時計』を観たばかりのイーライ・ロス。

優秀な外科医ポール・カージーは、妻子と3人家族。
妻ルーシーと一人娘ジョーダンと食事に出かける予定だった夜、
急患が入ってどうしても出勤しなければならなくなる。
妻子を送り出し、自分は勤務先の病院へと向かう。

ところが、この日のカージー家の予定を知っていた何者かが泥棒に入る。
そんなことになっているとは想像もしないルーシーとジョーダンは、
レストランでの食事を取りやめ、ひとり仕事で可哀想なパパのためにと、
食材を買い込んで料理するつもりで帰ってくる。

人の気配に気づいたルーシーが金庫内のものだけ渡して強盗を追い払おうとするも、
ジョーダンが抵抗を試みて失敗。
ルーシーは撃たれて死亡、ジョーダンも昏睡状態に陥る。

妻を失い、一命は取り留めた愛娘も意識不明のまま。
悲嘆に暮れるポールは、一向に進まない警察の捜査に苛立ち、
犯人に自ら制裁を加えようと拳銃を手に入れるのだが……。

弱っちいんです、このブルース・ウィリス
見た目はいかついけれど、喧嘩はしない、暴力はふるわない人という設定。
娘のサッカーの試合を観戦中、口汚く罵るほかの父親を諫めます。
キレた相手から胸ぐらをつかまれると、彼よりも妻のほうが怒ったり。
正義感には溢れているから、誰かが絡まれているのを見ると止めに入るけど、
「なんやねんオッサン」と言われてボコボコにされてしまう。
こんなのブルース・ウィリスじゃない(笑)。

とりあえず拳銃を手に入れて、犯人を捜しがてら悪い奴を見つけて撃ってみる。
そうすると、初めて撃ったものだから、反動で怪我をしてしまうのですね。
でも、どんなに怪我をしても自分で治療できます。外科医だから。(^O^)

なかなか犯人を捕まえられない、人のよさそうな刑事が○。
銃乱射事件がアメリカのあちこちで起こるなか、
これはチャールトン・ヘストンが喜びそうな銃礼讃映画ではなかろうかというのが心配ですが、
それとこれとは別ってことでいいでしょか。

別ってことにして、楽しかったです。
結構グロいので要注意。

『散り椿』

2018年10月15日 | 映画(た行)
『散り椿』
監督:木村大作
出演:岡田准一,西島秀俊,黒木華,池松壮亮,麻生久美子,緒形直人,柳楽優弥,
   芳根京子,駿河太郎,渡辺大,石橋蓮司,富司純子,奥田瑛二他
ナレーション:豊川悦司

TOHOシネマズ伊丹にて、『パーフェクトワールド 君といる奇跡』の次に。

来年80歳になる木村大作監督、キャストはいつも豪華です。
この人の撮るものにケチをつけてはいけない雰囲気がありますよねぇ。
申し訳なくも苦笑いしてしまうこともよくあるので、
これは葉室麟原作ということ以外には期待せずに観に行きました。
そうしたら、わりと良かった。「わりと」ですみません。(^^;

時は19世紀。扇野藩(架空の藩)の平山道場で四天王と謳われた剣豪がいた。
それは瓜生新兵衛(岡田准一)、榊原采女(西島秀俊)、篠原三右衛門(緒形直人)、坂下源之進(駿河太郎)。
新兵衛は藩の不正を糺そうとして失敗、放逐されたゆえ浪人に。
それでも彼に連れ添い続けた妻・篠(麻生久美子)が病に倒れ、
1830(享保15)年、帰らぬ人となる。
そんな篠から託された最期の願いを果たすため、新兵衛は藩に舞い戻る。

新兵衛が訪ねたのは、篠の妹・坂下里美(黒木華)と源之進の嫡男・藤吾(池松壮亮)が暮らす家。
里美の夫が四天王のうちのひとり、源之進だったわけで、
源之進は一連の騒動に決着をつけるべく、腹を切って死んだ。
源之進の死は新兵衛と無関係とは言い切れず、新兵衛を泊めることを良しとしない藤吾に対し、
里美は新兵衛を快く受け入れ、手厚くもてなそうとする。

新兵衛が戻ってきたという噂はただちに周囲を駆け巡り、
今さら彼に当時の不祥事を蒸し返されては困る家老・石田玄蕃(奥田瑛二)は、
組頭・宇野十蔵(新井浩文)らを使い、新兵衛を亡き者にしようと謀るのだが……。

時代劇はずっと苦手なジャンルでしたが、私も歳を取ったからか(笑)、
チャンチャンバラバラだけではない時代劇なら観られるようになってきました。
しかも、原作者の葉室麟は、私に時代劇の本も敬遠せずに読むべしと思わせてくれた人。
そんな人が去年急逝してしまって、とてもとても残念です。

話もわかりやすく、チャンバラの美しさもわかるような。
ちょっとミステリーっぽい部分の謎が明かされるときにはホロリ。
ただ、『追憶』(2017)の夕日然り、これも風景があまり美しいと思えないのはなぜ?

『食べる女』

2018年10月02日 | 映画(た行)
『食べる女』
監督:生野慈朗
出演:小泉今日子,沢尻エリカ,前田敦子,広瀬アリス,山田優,
   壇蜜,シャーロット・ケイト・フォックス,鈴木京香他

TOHOシネマズ二条で4本ハシゴの3本目。

箕面から二条へ行くまでに読もうと持って出たのがこの本でした。
5分の1ほど読んだ状態で鑑賞。最後まで読んだ後のレビューはこちら

古書店を経営する作家・敦子(小泉今日子)。
一緒に暮らしているの白玉という名前の猫だけ。
彼女の家に集まるのは、食べることが大好きな女たち。
親友で割烹の女将・美冬(鈴木京香)。
敦子の編集担当者・圭子(沢尻エリカ)。
(どういう立場か映画ではよくわからない)多実子(前田敦子)。

ある日、割烹前を泣き顔で通りかかったマチルダ(シャーロット・ケイト・フォックス)。
美冬が訳を聞けば、料理下手ゆえに旦那(池内博之)に浮気された挙げ句、出て行かれたらしい。
マチルダに店で修行をさせることにした美冬は、
敦子の家の空いている部屋に住まわせてやってほしいと頼む。

一方、マンションを購入して一人暮らしを謳歌しているつもりの圭子は、
自動車免許の更新のさいにぶつかった男(ユースケ・サンタマリア)と家の近所で遭遇。
料理が得意なその男は、お詫びに出張料理をさせてくれと言う。
よく知りもしない男に自宅で料理させるなんてありえないと思いながら、
なんとなく男を部屋に上げてしまう圭子。

こんな面々のほか、酔っぱらってすぐに男とヤッてしまうあかり(広瀬アリス)。
彼女たちが集うバーを仕切る珠美(山田優)。
子どもふたりを育てるシングルマザーのツヤコ(壇蜜)などなど。
どこかでみんなが繋がる群像劇になっています。

原作は24編、相互の関わり合いなしだったから、
こんな話に仕立て上げた映画版のほうが楽しい。
映画化というよりはモチーフですね。

話に深みはないのが残念なところでもあり、だから軽く観られて良くもあり。
なんでしょう、冒頭で前田敦子の立場がよくわからないと書いたように、
この人はここに必要なのかという人が多いのです。
原作よりはずっと好きでしたが、無理やり登場人物を繋いだ感も強い。
いちばん泣いたのが、沢尻エリカが塩むすびをほうばるシーンだったとは不覚(笑)。
でも、あのおむすびは心に沁みる味だったと思うんだなぁ。

とにもかくにも、食べることで癒やされる。食事は大切にしなくては。

『ディヴァイン・ディーバ』

2018年09月14日 | 映画(た行)
『ディヴァイン・ディーバ』(原題:Divinas Divas)
監督:レアンドラ・レアウ

シネ・リーブル梅田で5本ハシゴの4本目。

ブラジルのドキュメンタリー作品で、
ドラァグクイーン版“ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ”と言われています。

「ドラァグクイーン」という言葉はみなさんご存じかと思いますが、
簡単に言うと、女装した男性。しかもパフォーマンスを目的としているのでド派手。
私はこの言葉を『プリシラ』(1994)で知りました。
ゲイバイセクシュアルの人が圧倒的に多いそうですが、
性的志向はストレートだけれど女装が好きだという人も中にはいるようです。

1960年代の軍事政権下のブラジル
ドラァグクイーンの第一世代と呼ばれる人たちは現在70~80代。
リオデジャネイロのヒバルシアターを拠点として活躍したドラァグクイーンたちが、
50周年を記念して再集結、2014年にライブを開催しました。
本作ではその舞台のパフォーマンスとともに、
当時の映像およびドラァグクイーンたちの人生を映し出しています。

これが監督デビューとなるレアンドラ・レアルは、ナイトクラブのオーナーの孫娘。
幼少の頃、舞台袖から彼女たちを見つづけてきましたから、
波瀾に満ちた彼女たちの人生をよく理解している様子。
冷めたところが少しもなく、敬意と熱意を持って本作を撮ったのが伝わってきます。

本作では元気な顔を見せているのに、
その後お亡くなりになった方もいらっしゃって、とても残念。

20年くらい前は、ドラァグクイーンとはなんぞやと尋ねられたら、
「女装のオカマ。」とわりと簡単に答えていました。
今は「オカマ」なんて軽々しく言ったり一括りにしたりしてはいけない雰囲気があるけれど、
安易に答えていた頃と比べて彼女たちは少しでも生きやすくなっているでしょうか。
偏見が表に出にくくなっただけだとは思いたくない。
いくらかでも生きやすくなっているならば、彼女たちの偉業ゆえ。