夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『猫は抱くもの』

2018年07月18日 | 映画(な行)
『猫は抱くもの』
監督:犬童一心
出演:沢尻エリカ,吉沢亮,峯田和伸,コムアイ,岩松了他

平日、高校時代のクラブの仲間や先輩の奥様方と女子会ランチすることに。
私を含めて5人中4人は関西在住ですが、1人は名古屋から日帰りでわざわざ。
もう1人も先輩と結婚するときに九州から出てきた人。
先輩の奥様方なんて、普通に考えると合わないかもしれないのですが、
妙にウマの合う面々で、可笑しいのなんのって。

大阪北部地震の前にムビチケを購入していました。
前売り券を買うほど観たかったわけではなく、どちらかといえばどうでもいい部類で、
犬童一心監督じゃなければスルーしていたはず。
家からいちばん近い109シネマズ箕面でかかる予定だったので、
急に時間が空いたときにでも観に行けるかなと思って買っていたもの。
ところが地震の影響が大きかったらしく、以降現在に至るまでずっと閉館中。
聞くところによると、地震でスプリンクラーが回ってしまい、場内水浸し。
座席もすべて濡れてしまって、えらいことになったようです。
北摂ではこの劇場でしかかからない予定だったため、
せっかく買ったムビチケを無駄にしそうな気配でしたが、
この日の朝、大阪ステーションシティシネマで9:00~11:00の回があり、
北浜11:40のランチ待ち合わせにドンピシャの時間。

こうまで時間繰りして観に行った作品でしたが、途中で退席も考えました。(^^;

元アイドルグループ5人組のメンバーだったアラサー女子、沙織(沢尻エリカ)。
スーパーでレジ係のバイトに就くも、歌手への夢はあきらめきれず、
夜な夜なカラオケボックスにかよってはひとりで歌っている。

彼女がスーパーの倉庫でこっそり飼っているのがロシアンブルーの猫、良男(吉沢亮)。
良男は自分のことを人間だと思い込んでいて、すっかり沙織の恋人気取り。
野良猫たちに「おまえは猫だ」と言われても信じない。

そんなある日、沙織はゴッホと呼ばれる売れない画家、保(峯田和伸)と出会う。
彼の飼い猫、キイロ(コムアイ)とひょんなことから出会うのだが……。

同じ俳優が複数の役を演じています。ちょいややこしい。
舞台劇の形を取るハートウォーミングな物語ということになっていますけれど、
これ、ハートウォーミングですか。相当イタイでしょ。

沢尻エリカのことは特に嫌いでも好きでもないし、ニュートラルな状態で観ています。
『クローズド・ノート』(2007)の彼女なんかは結構好きでしたし。
しかし本作の彼女は駄目。沙織の歌にもまったく惹かれない。
最後はささやかながら夢を叶えて歌手の仕事に就くんです。
でも、歌、上手くないんだもん。ここは吹き替えてもよかったのに。
歌に関してはキイロ役のコムアイ(=水曜日のカンパネラ)のほうが断然イイです。

吉沢亮くんもなんぼ綺麗な顔をしているとはいえ、
沙織に撫でられて悶える姿とか、かなりキモイ。
コムアイの歌を除けば惹かれるシーンがまったくなくて、
いったいいつ終わるのだろうと腕時計ばかり見ていました。

『君は君で君だ』より某サイトでの評価は高いんですよね。個人的にはあり得ん。
今後は犬童監督の作品はパスしようと思うほど。
う~ん、人の好みってそれぞれ。私のほうが変なのか!?

『虹色デイズ』

2018年07月16日 | 映画(な行)
『虹色デイズ』
監督:飯塚健
出演:佐野玲於,中川大志,高杉真宙,横浜流星,吉川愛,
   恒松祐里,堀田真由,坂東希,山田裕貴,滝藤賢一他

TOHOシネマズ伊丹で2本ハシゴの1本目。
またまたこんな若い子の観るもんをオバハンがと思ったけれど、
別に妄想を抱いているわけではないです(笑)。
キュンキュンするぐらいは許されるでしょ!?

原作は水野美波の同名少女コミック。
TVアニメ版はTSUTAYA DISCASのレンタル枚数消化のために観ました。
そのおかげで話に入り込みやすく、よりキュンキュンできました。

高校2年生男子のなっちゃん(佐野玲於)、まっつん(中川大志)、
つよぽん(高杉真宙)、恵ちゃん(横浜流星)は、大の仲良し。
性格も趣味もバラバラだけど、いつも一緒にバカをやっている。

なっちゃんは杏奈(吉川愛)に片想い中。
距離を縮めたいのに、彼女に近づくと必ずまり(恒松祐里)に邪魔される。
まりは杏奈の親友だが、親友以上の想いを持っている様子。

途方に暮れるなっちゃんの援護射撃をしようと、
女友だちをつくるのはお手の物のまっつんは、まりを落とそうと考える。
しかし、まりの敵意は相当なもので大苦戦。

つよぽんには共通のコスプレ趣味を持つ彼女、ゆきりん(堀田真由)がいる。
ほかの3人とはちがって成績もめちゃくちゃ良いつよぽんは、
ゆきりんと同じ地元の大学へ行くか、東京の大学へ行くか悩み中。

モテモテの恵ちゃんにコクりにくる女子は数知れず。
でも、恵ちゃんにはピピッとくるものがない。

こんなふうに4人それぞれに、恋の予感その他いろいろあるけれど上手く行かず……。

男子も女子もみんなカワイイ。
やっぱり映画なんだから、ビジュアル的にイケているほうが楽しいわけで。
こんなにカワイイ子たちが惚れた腫れたとやっているのを見るだけで
ワクワクするし、キュンキュンするし。
ホロリとくる場面ももちろんあるから、大満足の青春ものなのでした。

まりの兄役の山田裕貴、やさぐれた教師役の滝藤賢一
何気に優しい千葉ちゃん役の坂東希もいいですよ。

あぁ、カワイイ。カワイイだけでこんなに楽しいなんて。
青春は良いのだ!

そうそう、読書好きの杏奈が読んでいる本いろいろ、
本のタイトルがちらりと見えたり見えなかったり、時には大写しになったり。
ちらりと見える1冊は、乙一『夏と花火と私の死体』
大写しになる1冊は中島らもの『頭の中がカユいんだ』でした。

『のみとり侍』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の4本目@なんば)

2018年05月30日 | 映画(な行)
『のみとり侍』
監督:鶴橋康夫
出演:阿部寛,寺島しのぶ,豊川悦司,斎藤工,風間杜夫,大竹しのぶ,
   前田敦子,松重豊,伊武雅刀,六平直政,三浦貴大,桂文枝他

前述の『ランペイジ 巨獣大乱闘』の次に。

原作は小松重男の同名短編で、鶴橋康夫監督による艶笑人情時代劇という触れ込み。
R15+指定なんですけれど、血の気の多い男子なら十分興奮できるのでは。
でも、最近の男の子はこの程度ではなんとも思わないんですかね(笑)。
私のひとつ向こうの席に座っていた年輩の男性は、絡みのシーンが映るたび、
恥ずかしそうにうつむいていらっしゃるじゃあないですか。
えーっ、直視でけんかい!? なんとウブ。

時は18世紀後半、十代将軍・徳川家治の治世。
老中・田沼意次(桂文枝)のもとでは賄賂が横行していたものの、
景気は上向きで、人びとは太平を謳歌している。

長岡藩の藩士・小林寛之進(阿部寛)はエリートだがクソ真面目。
長岡藩主・牧野備前守忠精(松重豊)の詠んだ歌を「良寛様の歌のパクリでは」と、
誰もが内心思いながら黙っていたことを正直に口に出してしまう。
怒った藩主は、寛之進を左遷、「猫の蚤とりでもして無様に暮らせ」と言い捨てる。

江戸の貧乏長屋で暮らすこととなった寛之進。
猫の蚤とりとはなんぞや。まるでわからないが、任務は忠実に果たさなければ。
「蚤とり屋」の看板を見つけた寛之進が主の甚兵衛(風間杜夫)を訪ねると、
まさかお侍さんが蚤とりとは、極秘の任務があるにちがいないと
甚兵衛と女将のお鈴(大竹しのぶ)は、勘違い。
快く受け入れられて、寛之進は蚤とりデビューする。

初めての客は、亡き妻に瓜二つのおみね(寺島しのぶ)。
てっきり部屋に猫がいるものと思いきや、
猫の蚤とりとは表向きの言葉で、実態は娼夫。
訳のわからぬままに事は進み、終わってみればおみねから「下手くそだ」のひと言。

傷ついた寛之進が出会ったのは、伊達男・清兵衛(豊川悦司)。
恐妻家の清兵衛は、妻・おちえ(前田敦子)にバレぬように女遊びがしたい。
その手助けと引き換えに、寛之進に女を悦ばす技を伝授すると言い……。

ばかばかしくって嫌いじゃないです。
同監督の『後妻業の女』(2016)よりこっちのほうが私は断然好き。

エリート侍なのに威張ることなく、貧乏長屋での生活にきっちり馴染む。
左遷されたとてふてくされずに、日々の仕事をやり遂げようとする。
わからないことをわからないままにせずに、
ひとつひとつに懸命に取り組む姿は、滑稽ではあるけれど清々しい。

阿部寛のクソ真面目ぶりが笑えて良いです。
斎藤工演じる向かいに住む人の好い青年、
それを診る伊武雅刀演じる医者は、ただのがめつい奴かと思いきやそうじゃない。
藩主はいきなり物わかりのいい人になりすぎだけど(笑)、そこはそこでホロリ。

評判はイマイチなようで、どうも私の好みは、巷の評価と異なることも多いのでした。(^^;

『ナチュラルウーマン』

2018年03月24日 | 映画(な行)
『ナチュラルウーマン』(原題:Una Mujer Fantastica)
監督:セバスティアン・レリオ
出演:ダニエラ・ベガ,フランシスコ・レジェス,ルイス・ニェッコ他

前述の『リメンバー・ミー』とハシゴ。
無理のないハシゴを心がけた結果、間がやけに空いてしまい、
お腹もすいたことだしと阪急百貨店地階へ。
軽く食事のはずがひとりで昼酒まで。
これでは体に優しいハシゴなのかどうかわかりません。(^^;
若干酔っぱらってテアトル梅田へ。

先日発表された第90回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したチリ作品。

トランスジェンダーのマリーナは、ウェイトレスとナイトクラブの歌手を掛け持ち。
初老の恋人オルランドと同棲し、幸せな日々を送っていたが、
ある晩、オルランドが突然体調不良を訴え、
マリーナが病院に運ぶもそのまま亡くなってしまう。

医師からは身内なのかと尋ねられ、恋人だと答えるが、奇異な顔を向けられる。
現れた女刑事は、いかに自分が「この手の人たち」に詳しいかを語る。
死亡直前に諍いはなかったか、暴力を振るわれて逆に殺したのではと疑われる始末。

オルランドの弟ガボに連絡を取ると、親族にはガボから知らせるとのこと。
やがてオルランドの妻から電話があり、車を返してほしいと言われる。
息子も押しかけてきて、早く家を出て行けと怒鳴られ……。

マリーナ役は自身もトランスジェンダーの歌手ダニエラ・ベガ。
『アバウト・レイ 16歳の決断』を観たとき、
トランスジェンダーの役をトランスジェンダーではないエル・ファニングが演じていることが非難されているのを知り、
別にそうじゃない人が演じたってええやんと思ったのですが、
本作を見ると、その非難も的を射ているのかもしれないと思い直しました。

男の身体に生まれついたけれど自分は女だ。
でも、味方となってくれる人はごくわずか。
街を歩けばオカマと嘲笑われ罵られ、手を差し伸べてくれる人はいない。
ガボだけが唯一理解を示してくれるけれども、
そんなガボからも親族の前に姿を見せないように諭されるだけ。
彼らの態度は本当にひどい。
だけど、自分の夫が、父親が、自分は女だという男性と一緒に暮らすために家を出て、
その相手に看取られて亡くなったのだと知ったら、どう気持ちの整理をつけるのか。

性別適合手術を受けても、声は変えられないのですよね。
声帯の手術も可能なようですが、ずいぶん過酷らしい。
いくら心が女性で見た目も女性になっても、
発せられるのが男の話し声だったら、私もやっぱり驚いてしまうかもしれません。
自分に偏見はないつもりでも、好奇の目を向けられたと思わせてしまうかも。

あるがままの自分を見せて、あるがままを受け入れてもらうこと。
まだまだ偏見は多すぎて生きづらい。
マリーナの歌声が切なく響きます。
最初と最後にかかるアラン・パーソンズ・プロジェクトの“Time”が凄くよかった。

『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』

2018年01月26日 | 映画(な行)
『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』(原題:Renegades)
監督:スティーヴン・クエイル
出演:サリヴァン・ステイプルトン,チャーリー・ビューリー,シルヴィア・フークス,
   ジョシュア・ヘンリー,ディアミッド・マルタ,J・K・シモンズ他

前述の『劇場版 マジンガーZ/INFINITY』とハシゴ。
同じくTOHOシネマズ伊丹にて。

予告編がとても面白そうだったので狙っていました。
フランス/ドイツ作品で、製作と脚本はリュック・ベッソン
しかしキャストを見れば日本ではほとんどなじみのない俳優ばかり。
知名度が高いといえるのはJ・K・シモンズでしたけれど、
面白い脚本があれば俳優の知名度って関係ないんだなぁと思った1本。
めっちゃ面白かった。
ただし、ナチスものとして捉えると、ふざけすぎと憤ることになりそうな。

1944年、第二次世界大戦下のユーゴスラビア
ヒトラー率いるナチスドイツが美術品をかき集めて隠した村があった。
ところが抵抗勢力によってこの村は爆破され、湖底に沈められる。

1995年、紛争末期のサラエボ
ネイビーシールズの精鋭チームのリーダー、マットは、
スタントン、ベン、カート、ディミトリーを率い、
どんな困難な任務も成功させてのけるが、毎度規則を逸脱。
上官のレヴィン少将からまたしても怒られる。
レヴィン少将が尻ぬぐいに奔走するであろう3日間、
マットらは休暇を取るように命じられる。

そんな休暇中のこと。
村内の店の美人ウェイトレス、ララとつきあっているスタントンは、
総額3億ドルの金塊が湖底に眠っているという情報を入手。
すでに故人のララの祖父がたまたま現場に居合わせ、
ことあるごとに話していたが、誰も信じなかったらしい。
ただひとり信じたララは、それが嘘ではない証拠まで持っている。
なんとか金塊を引き上げて、この地を再建したいのだとララは言う。

ララが信じるに足る人物であるという保証は何もない。
しかしマットたちは考える。俺たちが避難民を救えるかもしれないのだと。
こうして、敵陣の真っ只中にある湖に潜入、
金塊を引き上げる策を練りはじめるのだが……。

思いのほかシリアスなシーンではじまったので不安に。
けれど続きは予想どおり、いえ、予想以上の痛快アクション。
コメディの要素も十分にあり、会話が面白いのなんのって。

J・K・シモンズが演じるのはレヴィン少将。
鬼の形相(もともと顔怖いし)で部下を叱り飛ばすけど、理想の上司でしょう。
謹慎を言い渡すときには酒瓶も一緒に渡す。
部下の無謀なふるまいを一応は叱るけど、情にも厚い人。
最後はきっちり泣かされます。

最高のチームメイトたち。もう1回観たいぐらい楽しかった。