春
チャールズ・ダーウィンの 「 進化論 」 の思想が正しいものかどうか
・・・ 私ごときにわかろうはずがありません。
ただひとつ ハッキリ言えるのは
人間があらゆる生物のなかで
いちばん後に登場した生きものであることです。
これはマチガイのないところでしょう。
人類の生命史なんて 長くみても何百万年でしょうが
たとえば 台所でチョロチョロ走りまわるゴキブリ様のごときは
何億年もの歴史をもっています。人間とはケタのちがう大先輩です。
ゴキブリ・ホイホイなんて 気やすくいってほしくないゾ
・・・ むこうサマは そう思っておられるかもしれません。
人間は 最後に登場した生物です。
それゆえに いちばん進化しており いちばん高等である
・・・ という面もあるでしょうね。
だが 同時に 最後輩ゆえにもっとも劣悪である
・・・ という面も たしかにあるにちがいないのです。
早い話 ・・・ 病気になるのは人間だけです。
野生の動物は ぜったいに病気にはなりません。
その 病む というマイナスを埋めるために
健康法や医学の進歩が必要でした。
マイナスを埋めるためのプラスにすぎないのだから
医学ごときを人智の勝利などといって誇ることはまちがっています。
「 病むことを知らぬ 」となって 動物なみになれるのに過ぎないからです。
野生の動物は 象から小鳥に至るまでみな
死骸を他者にはぜったいに見せません。
みずから死期を悟り 誰にも見られぬところでヒッソリと死んでゆきます。
崇高ともいいたい最後です。 ・・・ 人間にこのマネができますか ?
きわめて少数の人をのぞいて
人間には みずからの死期を悟ることができないし
自然死 ( 老衰死 大往生 ) という死にかたが またできません。
たいていは 病気になってまわりの者に世話をかけて死にます。
万物の霊長どころか ヒョッとしたら ・・・ 霊短なのかもしれませんゾ。