こんにちは江崎遊子です。

ちょっと言ってもいいですか。

ちょっと困るのはなぜ?

2016年02月24日 | 日記

 2日前の事である。
 わたしが録画しておいた、WOWOWの『生誕80周年記念、はじめての談志、これからの談志』の中の
 『文七元結』を、旦那ひとりで夜中に観て、感動したらしい。
 あろう事か、わたしに見てみと言う。
 内心、わたしを誰や思うとるねん。と思ったけど、言い出したら聞かない。
 旦那は自分が落語の登場人物のモデルになれる事を知らない。
 わたしが一時期、どんなに落語にはまっていたか、分かってない。
 恐らく旦那は自分の事を、桂枝雀のように繊細なアーティストと思っているに違いない。
 真偽はともかくとして、お互い連合いの事がよく分かって無い事は確かである。
 わたしが立川談志が凄い、と盛り上がれば盛上がる程、談志は好きでない、と言いたかったのかも知れない。
 わたしが竹書房の談志大全を買って、その中でもお薦めの演目をみせたけど反応は悪かった。
 旦那に限らず、談志は苦手と言う人も多い。しかし、はまると、これがなんか深い気がして来る。
 わたしがマニアックだったのだろうか。

 ところで、WOWOWぷらすとのサンキュウタツオ氏が落語キュレーターとか。キュレーターって何?
 今回の談志の案内人で、まだニコ生に加入してないけど、
 サンキュウさんはWOWOWぷらすとの司会をやっている。WOWOW解説の中原さん、音楽家の大整さんとのNBAの話はほんとに面白い。
 オンデマンドに加入するのも、ニコ生に加入するのも、ハードルが高くて、出来ていない。
 そのうち何とかなるだろう。

 旦那は昨日一日、桂枝雀をネットで観ていた。
 用事で旦那の部屋に行くと、つい一緒に観てしまう。
 桂枝雀の話を、わたしはそんなに沢山観ていないので、初めての演目もある。
 動きを見ていると、鬼気迫るものがある。

 このところ、時々また落語を聞いていて、色んな人のを聞くけど
 談志に戻ると、ホッとするのはなぜだろう、と思った。
 談志が演じた後に、愚痴に近い様な事を喋るけれど、わたしは、談志はあれで自分を救っていたと思うのである。
 枝雀は演じている時と現実の生の自分との落差が大きいと思えてしまう。
 
 俳優でも同じだ。薬におぼれて亡くなった人がいる。深く役柄を演じる名優ほど、きつそうだ。
 演じる役柄の中に、自分がいるのである。下手をしたら、自分がどこにいるか分からなくなりそうだ。
 そう言う意味でも、談志は頭がいいと思う。変な所にはいってしまう自分を相対的な世界に戻すんだから。
 あのカッコを付けない晩年の談志の姿にホッとするのかも知れない。いや、晩年だけではないかもね。

 今日も旦那は落語を聞いている。
 桂枝雀を聞いてたかと思ったら、談志の弟子、「赤めだか」を書いた立川談春を聞いている。
 旦那があれ程、一見反目していたように見えた落語を聞き出したのは、面白い。
 いきなり、談志と桂枝雀というアーティストから入った訳で、あと、どんな展開になるのか。
 
 でも、何だろう。ちょっと困るのはなぜ?
 ちょっと落語をかじって、すぐに能書きを垂れそうである。
 
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さっぱりしました。

2016年02月24日 | おばあちゃん

 雪の合間の青空が目に染みる。
 
 昨日は病院に薬を貰いに行った。
 医師に「生きるのがいやに成る程の減塩はしてません」と言ったら笑われた。
 どうやら、今くらいの減塩で大丈夫そうだ。
 
 おばあちゃんの散髪をした。
 M氏が持って来てくれた電動バリカンの性能がいい。
 スキカルで簡単にできた。年寄りと子どもの散髪は時間をかけないのがポイント。
 子どもは成長して来ると、美容院で髪を切りたい、と言うけど、それまではわたしが切っていた。
 
 どこにも出掛けられなくてもおばあちゃんもさっぱりして嬉しそうだ。
 おばあちゃんには、バックツーザフューチャーの車が無くても、ドラえもんのどこでもドアーみたいに
 過去を行ったり来たりする。昔の話に付き合う気がしなくて、最近は逃げっぱなし。
 しかし、散髪をした後、久しぶりにじっくり付き合った。

 年を取って、認知症が進むと現在の事が記憶にとどまらないと言う。
 でも、余程強烈だったのか、おばあちゃんはまだ、この前雪の中に落ちた事を覚えている。
 しかし、若い頃の話もでる。
 「人絹工場に朝早く出掛ける時、人が海に浮いていたのよ」と言う。
 恐らく、まだ旦那のお父さんと結婚する前のようだ。
 楽しい過去の話ではなく、厳しい話が多い。
 今日の話は、どうやら殺人事件みたいで、縄にくくられた女の人が死んでぷかーぷかーと浮いていたとか。
 それで、警察に言って行ったのか、と聞いたらすぐ近くの家の人を起こしたと言っていた。
 所謂、死体の第1発見者みたいだけれど、その後の話がよく分からない。
 いい加減に聞き流してしまうけれど、この話はおばあちゃんの中でもビックニュースだったのだろう。
 入れ歯をがちゃがちゃさせながら、一生懸命に話す。
 おばあちゃんは話がしたいんだ、とつくづく思う。
 しかし、話は山口の宇部時代、或は広島の江田島が多く、わたしにとってはチンプンカンプンである。
 「あんた、クシベ知ってる?」
 「なにそれ」
 後で旦那に聞いたら、おばあちゃんが洋服をよく買っていたデパートの様なものらしい。
 このところ、おばあちゃんはとても元気で助かる。
 時々、ゲリラの様な動きをするけど、ストーブが好きで、ストーブの前に居る事が多い。
 こっそり逃げて、自室にこもるわたしです。
 自分に言うのである。おばあちゃんの人間としての命の尊厳を大事にしてあげよう。無理。今だ、成長出来ず。すんません。
 

 
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