不老愚 助光 れいん坊

嘘、誤魔化し、怠慢を憤り、愛情、親切、思いやり、を喜び感動を記事にしています。

元証券マン 苦節10年

2004-12-26 21:03:23 | 不老愚の仮眠愚アウト
今日十数年ぶりに元証券マンに逢った。
彼はバブル最盛期に一流の証券会社で花形営業マンだった。
それがバブルが弾けた時、一遍に天国から地獄の底に落ちた。
株で損をした大勢の人々達から「お前の所為で大損した」と罵声の嵐に晒され、まさに「四面楚歌」状態になり、一時は「自殺」も考えたと言う。今でも思い出すとゾッとするそうだ。
然し そのバブル絶頂期には 上司から言語に絶する猛烈なハッパをかけられ、無我夢中だったし上司の関西弁のダミ声で「お前ら、何ボヤボヤしとるんじゃ!はよ行って客作ってこい!」と怒鳴られると溜まらず飛び出した。
ねらい目は「独居老人」。ビックリするほど金は持ってるし、金儲けは大好きと来ている。「儲かる」と言えばダボハゼの様に喰いついて来た。
そしてバブルは弾けた。
彼は非難の嵐に耐えられず会社を辞めた。
然し、関西弁・ダミ声の上司は客の損は全部部下達の所為にして悠々とその後も残り、今では何事も無かったような涼しい顔で優雅に暮して居るそうだ。
今 彼は 小さな会社で地道に働いて居るけど、もうあの世界には二度と戻りたくないと言って居た。いつも下っ端は哀しい。