不老愚 助光 れいん坊

嘘、誤魔化し、怠慢を憤り、愛情、親切、思いやり、を喜び感動を記事にしています。

戯曲「ある球団オーナーの切実なつぶやき」 助光 

2004-09-24 21:32:41 | 不老愚の仮眠愚アウト
作者   不老愚 助光
場所   ある球団オーナーの執務室
登場人物 あるオーナー
     警備会社のガードマン 

オーナー窓の外を見ながら「雨か・・しかし嫌な世の中になったもんだ」
オ「あのライブドアとか楽天ってのは何だいったい。(資産が何百億円あります。球団の経営が出 来ます)だと。どうしてそんな金を儲けたんだ。あの青二才のハナタレ小僧が。 俺なんか艱難 辛苦・苦節四十有余年、汗と涙の努力でやっとこの地位を獲得出来たと言うのに」 少し涙ぐむ。
オ「だから あいつ等には絶対に球団経営に参加させないぞと他のオーナーとも固く約束してたの に、ファンやマスコミに押されて一人づつ崩れて行き、とうとう俺一人になっちゃった」
オ「もうアタマに来て(バカヤロー!!勝手にしろ!!)と怒鳴ったら こんな結果になっちゃっ た。クソーッ 悔しいーっ クーゥゥゥゥ・・・」とハンカチの隅を咥え身をよじって泣く。
 
 その時 ドアをノックする音
 オーナーは慌てていつもの威厳に満ちた姿を取り戻そうと必死に努力する。
 然し 完全に姿勢を取り戻せない内にドアを開けてガードマンが入って来てしまった。
ガ「アッ!失礼しました。どうかされましたか?」
オ「ウルセー 何でもないっ! 出て行けバカヤロー!!」
 
 ガードマンは見てはいけないものを見たとばかりにドタバタと出て行く。
 オーナーは鼻息荒く自分の机に戻り、引き出しから血圧の薬を出すといつもは5錠飲むところを8 錠飲んで深い深いため息をついた。