ちょびっと♪日記

映画やドラマ、好きなモノについて、日々のいろいろなことをちょびっと♪書いてます。

「相棒ten」第4話

2011-11-25 | ドラマ「相棒」



『相棒ten』第4話 -ライフライン-




*ストーリー*

 「帯川運送」の社長・帯川(林和義)が何者かに殺害された。会社の経営に行き詰まっていた帯川にはあちこちに借金のある多重債務者だった。

 伊丹(川原和久)ら捜査一課は、借金の連帯保証人になっていた妻の郁美(立原麻衣)が、夫の保険金目当てで殺害したのでは、と疑惑を抱くが…。

 一方、右京(水谷豊)と尊(及川光博)は帯川の携帯に残されていた、新潟行きの小包の写真を調べ始める。

 帯川の借入先の1つ、「緊急互助会」が、無利子で金を貸し出す同業者の組織だったことがわかり、さらに新潟行きの小包を配送する仕事が「緊急互助会」の副会長・青木(青山勝)の会社「青木配送センター」に回されていたことが明らかになる。金に困っていた帯川がなぜ人に仕事を譲ってまわしたのか…?

ゲスト:林和義 青山勝 立原麻衣 中沢青六


脚本:櫻井武晴 監督:近藤俊明




こんなこと本当にあるんだろうか。
重たいし救いがない。櫻井脚本と知れば納得できるが、本当に救いがなくて苦しい。
刑事ドラマというか推理物としてはかなりの完成度だと思うし、誰が犯人なのか―という推理物の王道も追いつつ、相棒の持っている世界観も充分に表現されている。

でもねぇ。
これではどうにもならない。犯人になった男も殺された男も。残された家族も。
ああ辛いなあ。
借金で首が回らない状態に陥った男は、自分の運送会社に回ってきた荷物の送り先が故郷の住所だと気がつき思わず携帯で写真を撮った。
追い詰められて里ごころがついた男は同業の友人に自分を殺してくれと頼む。自殺では生命保険が下りないからと。

殺された男の娘が
「お父さんの様子がおかしいのに気がついてた。会社大変なんじゃないかって。
 だから学校ですぐに家に帰るよう言われて、お父さんが自殺したんじゃないかって思った。
 でも殺されたって聞いてほっとしたの。」
と泣いていた。本当に救われない、自分の父親が自殺じゃなくて殺人の被害者でほっとしたなんて。
そう思ってしまった自分を責めて生きてしまうだろうこの娘さんの人生を思うと、救われない。
夫が殺されたのにお金のことばかり心配している妻も救われない。そこまで追い詰められた人生が。

殺した男も救われない。友人が自分を殺してくれと頼んできて、同じ苦しさの中に生きているからこそ身につまされて、友人を救ってやりたくて殺したなんて、そこに救済はない。
刺された男は「ありがとうございます」と言って、自分を刺したカッターを自ら抜き友人の指紋を消して息絶えた。

「なんで殺さなければならなかったのか、さっぱり分からない」
そう言った神戸と全てを理解している杉下との間にかなりの温度差を感じる。
この二人、本当に相棒と言えるのかどうか。

というか、ちょっと待て。神戸本当に分からないのかと。鈍感過ぎるし結構空気の読めない男だな、神戸は。