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“世界の若者たちの受け皿に” 台湾が進める人的交流

2021-03-28 07:06:40 | 報道/ニュース

2021年3月8日 NHKBS1「国際報道2021」


中国から軍事や経済 外交面などさまざまな分野で圧力を受けている台湾だが
最新の標的は台湾産のパイナップルである。
輸出の97%が中国向けだが
中国は害虫が検出されたとして3月から輸入を停止すると通知。
台湾側は反発している。
台湾と外交関係を持つ国は2013年には23か国あったが
その後 台湾と外交を断絶し
中国と国交を結ぶ国が増え
2019年には15か国にまで減少した。
こうしたなかで台湾当局がいま積極的に推し進めているのが民間レベルでの人的交流。
なかでも世界中からの留学生の受け入れである。
台湾で学ぶ留学生の数は2013年度には7万8,000人ほどだったが
2019年度には13万人を超えて2倍近くに増加している。
こうしたコロナ禍でも積極的に留学生を受け入れる台湾の戦略はー。

150を超える大学がある台湾。
留学生の数は年々増加し全ての大学生の約1割を占めている。
台湾のどこに魅力を感じたのか。
(タイからの留学生)
「中国よりも台湾の方が安全で
 生活費も台湾は安いです。」
(カナダからの留学生)
「新型コロナへの政策は世界で最高でした。」
日本からの留学生も増え
去年初めて1万人を超えた。
(日本からの留学生)
「中国は環境面でも政治面でもいろいろ不安な部分が多いので
 親とも相談して中国より台湾の方がいいということで台湾に決めました。」
日本の文部科学省にあたる台湾教育部の担当者は
台湾が中国語を学びたい世界中の若者たちの受け皿になっているとみている。
(台湾教育部 李司長)
「台湾は自由度が高い。
 これは欧米諸国と交流し互恵関係を結ぶ土台になっています。
 安全で友好的なことも学生が台湾を選ぶ理由になっています。」
教育部は留学生をさらに増やそうとさまざまな支援を行なっている。
その1つが奨学金の充実である。
留学生の小泉さん。
成績が優秀だとして去年学費が免除された。
奨学金の一部は台湾当局から出ている。
(小泉さん)
「学費免除が決まってすごいうれしかったです。
 すごいうれしかったです。」
さらに当局は返済不要の奨学金も約450人の留学生に給付している。
大学には留学生にきめ細やかな進路支援を行なうよう求めている。
この日行われたのは2年に進級する留学生の授業選択の支援。
大学職員が要望を詳しく聞き取りながらアドバイスする。
「これは2年生で選び直せないのですか?」
(大学 担当者)
「留学生たちは今後どの学科に進んでいくべきかわかっていない状況です。
 何を学ぶことが出来るのか
 興味と合っているかどうか
 説明していきます。」
企業に対しても留学生の採用を働きかけている。
日本からの留学生は大手IT企業にインターンとして参加。
その経験を生かして企業から内定を得ることが出来た。
(台湾教育部 李司長)
「我々は学校に指導しています。
 積極的に就職説明会を主催している学校もあり
 我々も彼らに協力しています。」
いま台湾が呼び込みに力を入れているのは東南アジアからの留学生である。
この日はオンラインの説明会でインドネシアの学生たちに台湾の魅力をPRした。
(台湾に留学中の学生)
「アカデミックな経験だけでなく
 外国文化のさまざまな特色も学べます。
 大学にはロシアの人もトルコの人もインドネシアの人もいます。」
台湾当局は留学生を通じて民間レベルの人的ネットワークを広げたい考えである。
(台湾教育部 李司長)
「将来東南アジアの国々は
 台湾とのつながりも強まり友好関係を構築する欠かせない場所です。
 経済や外交などの発展も期待できます。
 積極的に推進していきたいと思います。」



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