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インド 広がる水ビジネス

2016-02-11 07:30:00 | 報道/ニュース

1月29日 キャッチ!


インド北西部のラジャスタン州。
土地の3分の2は砂漠で1年の降水量は100ミリにとどまる。
農村部の多くの家庭では
水を節約するために砂で下洗いをして最後に水ですすぐことが習慣になっている。
「砂漠の州」と言われるラジャスタンでは水はそれほど貴重なのである。
井戸から出る水は農地の開墾や農薬の影響で水質が年々悪化し
住民の間に胃腸障害や歯や骨の劣化など健康障害を引き起こしている。
こうしたなか農村部を中心に新たに設置された施設が注目を浴びている。
その名も“水のATM”。
プリペイドカードを使って自動的に水を引き出すことが出来る。
値段は20リットルで約7円。
朝早くから水を求めてやってくる住民たちが後を絶たない。
「水がおいしく便利になりました。」
「とても良い水でたくさん飲んでいます。」
くみ上げた地下水をろ過し不純物を取り除いている。
1か月使用されたフィルターで
地下水がいかに汚れているかがわかる。
“水のATM”を設置したジェインさん。
早くから水ビジネスの可能性に目をつけて成功し
去年から故郷のラジャスタンでATMによる水の供給を始めた。
(水ビジネス起業化 ディネシュ・ジェインさん)
「農村部では安全な水の需要が大きいにもかかわらず
 ビジネスに参入している企業は限られています。
 マーケットは膨大です。」
ATMを利用しているセインさん。
16人の家族のために毎朝40リットルの水を購入している。
その水を使ってカレーを作ることから一家の一日が始まる。
以前は濁った井戸の水を使っていたが
家族の健康を考えATMの水に切り替えた。
「子どもが病気にならずうれしいです。
 医療費もかかりません。」
水のATMの利用料は毎月500円。
農村部の平均月収が3,000円余のインドでは決して安くはない。
それでも家族の健康には代えがたいという。
「たばこが8ルピー(14円)なので4ルピー(7円)の水はお得です。」
ジェインさんはこの1年で水ビジネスの利益を100倍に伸ばした。
ゆくゆくは水ATMをインド各地の50万の村に設置したいと考えている。
(水ビジネス起業家 ディネシュ・ジェインさん)
「人々の健康への意識が変わりました。
 安全な水はインドのGDPを増大させるインパクトがあります。」

 

 

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