1月23日 経済フロントライン
東京で開かれた航空機産業の展示商談会。
全国各地から過去最高となる約600社の中小企業が集まった。
参入を目指している金属加工会社の木村芳明さんは
受注につなげようと航空機の部品メーカーに積極的に話を持ち掛けた。
(柿崎機械 新事業推進室長 木村芳明さん)
「航空機の部品は自動車に比べると格段に多い。
私どもはそういう意味で中小企業向きのものであると考えている。」
木村さんの会社は家庭用の水道管の部品を製造している。
住宅着工の減少で売り上げは10年前のピーク時に比べ25%落ち込んでいる。
新たな柱となる事業を見つけたい。
そこで注目したのが航空機産業だった。
木村さんの会社ンの強みは加工が難しい金属を精密に削り出す技術力である。
木村さんはこの技術を航空機部品の製造に生かせると考えた。
(柿崎機械 新事業推進室長 木村芳明さん)
「伸びのあるところで展開しないと仕事は増えない。
そういうことも考えてこの業界に焦点を当て
いろんな形で進出しようと。」
そんな木村さんを後押しする新たな試みが始まった。
去年 新潟市の支援で建設された共同工場。
木村さんの会社の他
金属処理やレーザー加工など独自の技術を持つ5社が参加している。
共同工場がメーカーから部品を受注した場合
金属の削り出しを得意とする会社がまず加工。
そのあと別の会社が表面処理を施す。
そして組み立て専門の会社が部品として完成させる。
共同工場の中で複数の工程を一貫生産することが出来るのが強みである。
工場で箱の特徴を生かして機体メーカーなどに営業活動を始めている。
「小さな実績でいいから突破口にするために一つ一つ作っていきたい。」
いま共同工場に大きなチャンスが訪れている。
航空機の部品メーカーから試作品を依頼された。
大型旅客機の胴体の一部である。
受注につながるかどうかは試作品の出来次第。
木村さんはメーカー側の期待に確実に応え
共同工場の実力をアピールしたい考えである。
(柿崎機械 新事業推進室長 木村芳明さん)
「この先は成功を願い前に進むしかない。
会社の社運がかかっている。
関わる人たちはそのつもりでやってもらう。」