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サッカー元代表 宮本氏 スポーツの力で民族融和

2016-02-09 07:30:00 | 報道/ニュース

1月25日 おはよう日本

旧ユーゴスラビアのボスニアヘルツェゴビナを訪れた元サッカー日本代表 宮本恒靖さん。
足を運んだのは南部の町モスタルの中心部にあるスポーツ施設。
宮本さんはこの施設を拠点に
今年夏 子どもたちを集めた「スポーツアカデミー」をオープンする計画である。
カトリックのクロアチア系とイスラム系の住民が暮らすモスタル。
内戦で激戦地の1つとなり今も双方の融和は進んでいない。
子どもたちが通う学校も異なり
民族によって学習内容も違う。
内戦を経験していない子どもたちが交流を深めれば
民族間の対立感情を乗り越えられるのではないか
宮本さんはそう考え
異なる民族が共に学べるスポーツアカデミーを作ることを決めた。
(宮本恒靖さん)
「人生において大切なこと
 お互いを尊敬すること
 コミュニケーションをしっかりとることはスポーツを通して学べる。
 選手を育てるのでなく地域のリーダーになる子どもをスポーツを通して育てる。」
現役引退後 宮本さんはFIFA(国際サッカー連盟)がん栄する大学院に進み
「スポーツで民族の融和を進めることは可能か」をテーマに研究に取り組んだ。
この経験がスポーツアカデミー構想を起ち上げるきっかけになったという。
(宮本恒靖さん)
「旧ユーゴの紛争のときにクロアチア出身の選手と紛争について話す機会があった。
 すごくトピックスとしては近いものだと感じた。」
本格オープンを前に仮の施設で週2回サッカーを中心としたトレーニングが始まっている。
すでにイスラム系とクロアチア系の子どもたち60人が参加している。
(イスラム系の子ども)
「いいね。
 一緒に遊べるから。」
(クロアチア系の子ども)
「ここが好き。」
宮本さんの活動は徐々に広がりを見せている。
イスラム系のエルビル・チュピナさんは2人の子どもをアカデミーに通わせている。
兵士として内戦を戦ったチュピナさん。
親類や多くの親しい友人を亡くし
自身も大けがをした。
(エルビル・チュピナさん)
「戦友を助けようとして撃たれた。
 命は助かったが1年半動けなかった。」
チュピナさんはモスタルで生まれ育った。
異なる民族が共存していたかつての街を取り戻すには
憎しみを乗り越えて融和を進めるしかないと考えている。
(エルビル・チュピナさん)
「この街には目に見えない壁が存在している。
 スポーツの交流を通して目に見えない壁がいつの日が消えることを願っている。」
次の世代に和解を託す宮本さん。
世界各地で争いが絶えない今こそスポーツの力を強く信じている。
(宮本恒靖さん)
「プロジェクトがうまくいけば
 他の紛争地域でも同じようなことができるとの願いも込めている。
 いずれは現地の人たちにも委ねて
 子どもたちが安全な環境で交流ができる
 いろんなスポーツができる
 体も心も健康になる場にしてもらいたい。」

 

 

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