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中国 土壌浄化ビジネス最前線

2014-07-08 07:15:00 | 報道/ニュース

6月24日 キャッチ!

 

中国東部浙江省の中心都市杭州。
今年4月 大きさが2万㎡に及ぶ白いドームが突然姿を現した。
2009年まで農薬工場があったこの土地の土壌からは有毒な化学物質が見つかった。
強烈な異臭が漂っていたため約2億円かけてドームを建設。
匂いを拡散させずに今土壌を浄化する作業が進められている。
「毎日 車でこの道を通りますがひどい匂いがします。」
「匂いが無くなるようできるだけ早く事態を収拾してほしいよ。」
土壌汚染が人の健康に深刻な影響を及ぼしたケースも湖南省で報告されている。
リベラルな論調で知られる“財新”は化学工場などによる重金属汚染の実態を繰り返し報道している。
カドミウムの汚染が深刻な地域では骨がもろくなって激しい痛みに苦しむ日本の“イタイイタイ病”と似たような症状が出る患者がいるとも指摘している。
土壌汚染はどれほど広がっているのか。
中国政府は全国で実施した土壌汚染の調査結果を今年4月に初めて公開した。
全国で調査対象となった耕作地や建設用地などの土地のうち16%で基準を超える汚染が確認されたということである。
このうち工場跡地に関しては34%で基準を超える汚染が見つかったとしている。
しかし土壌汚染問題に取り組む弁護士は
公表された情報は9年も前の2005年から行われていた調査のごく一部であり
急速な経済成長を続けて日々汚染が広がっている現状が充分に反映されていないと指摘している。
(弁護士)
「この報告書は今の中国の土壌汚染の実情を正確にとらえているとは言えない。
 発表された被害のデータは実際の程度よりも軽い。
 中国の土壌汚染の現状はかなりひどいと考えるべきだ。」
中国各地では今 生産性の低い古い工業団地などを取り壊し商業施設やマンションとして再開発する動きが活発になっている。
ところがそうした工場の跡地で土壌汚染がたびたび確認されることもあり再開発の足かせになってきた。
上海市で来年末のオープンを目指して建設が進む中国大陸初のディズニーランド。
この敷地の一角にはかつて化学工場や印刷工場があり土地は重金属などで汚染されていた。
そのため上海市政府が中心となって汚染を浄化。
ディズニーランドの着工へとこぎつけた。
汚染の程度によって変わるが中国では1㎡の土地を浄化するのに日本円で1万5000円程度かかると言われている。
広大な土地が汚染されている中国において土壌浄化の市場は2020年には年間約2兆円に達すると言う推計もある。
こうしたなか5月に開かれた中国最大の環境展示会は熱気を帯びていた。
国内外の環境関連企業約1000社が参加した。
このうち江蘇省にある日中の合弁企業で日本側の代表を務める山内仁さんは
近く土壌浄化市場は急激に拡大し日本の技術が生かせると考えている。
(日中合弁会社 日本側代表 山内仁さん)
「中国では汚染されている面積は非常に広く汚染の程度も深刻。
 来年には日本の土壌汚染対策法に近い法律が出来てくると思う。
 市場は今の10倍以上に広がるのではないか。」
汚染の問題を抱える各地方政府に対して国内企業のほか日本やアメリカなど海外の企業も自社の実績や技術を熱心にアピール。
すでに激しい競争になっているという。
「みな非常に激しい営業活動を行っているし技術開発にも力を入れている。
 今の時期に技術と実績を発注者側に示さないといけない。」






 

 

 

 



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