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アメリカで人気のこだわりのコーヒー

2014-07-24 07:15:00 | 海外ネットワーク

7月13日 NHK海外ネットワーク



熟練のバリスタがいれる香り豊かなコーヒー。
味わっているのはコーヒー店を巡るツアーの参加者でコーヒーの品質や味にこだわりがある幅広い年代の人たちが集まった。
アメリカ西部オレゴン州のポートランド。
大規模なコーヒーチェーン店が主流のアメリカだが
ポートランドでは1杯ずつ手で淹れることを売りにした小規模なコーヒー店が数多くある。
地元のコーヒー店をめぐりその店自慢の1杯を楽しむというこのツアーは
スタートしてから1年 
人気は上々で今では週5日開催している。
(ツアーの参加者)
「初めて知ることばかりでためになった。」
大量生産のコーヒーが多く出回るなか1杯ずつ丁寧に淹れたコーヒーの人気が高まっている。
アメリカでコーヒーが本格的に普及したのは第二次世界大戦後 1960年代にかけてである。
浅く焙煎した豆で淹れた軽めの味わいのいわゆるアメリカンコーヒーが主流だった。
家庭や職場でポットに作っておき
いつでも飲める手軽さが好まれた。
その後1990年代にかけて大規模チェーン店が次々に登場。
深入りの豆で淹れた濃厚な風味のコーヒーが大ヒットした。
ふたつきの容器を手にコーヒーを楽しむ人の姿が街のいたる所で見られるようになった。
そして今 自分の好みにぴったり合ったコーヒーを追い求めたいという人たちが足を運んでいるのが
バリスタが1杯ずつ手作業でコーヒーを淹れてくれる店である。
ドリップコーヒーの値段は1杯 2ドル75セント。
一般的なチェーン店に比べると5割ほど高いものの人気を集めている。
丁寧に淹れる質の高いコーヒーを打ち出した人はサードウェーブ(第3の波)と呼ばれ
今アメリカの都市部を中心に増えている。
「ここのコーヒーは少し甘くて丘とは違う。」
「豆のひき方から出し方まですべてに気を配っている。
 時間とお金をかけて来る価値はある。」
サードウェーブのコーヒー店を経営するジェームス・フリーマンさんは趣味が高じて12年前に店を開いた。
開店にあたっては日本の喫茶店から大きな影響を受けたと言う。
(コーヒー店経営 ジェームス・フリーマンさん)
「1948年創業の東京の喫茶店では豆を少しずつ焙煎して1度に1杯だけコーヒーを入れている。
 とても手間がかかるやり方だ。」
フリーマンさんが来日するたびに通っているという都内の喫茶店。
コーヒーだけでなく客が楽しむ様子や店のスタッフの働きぶりを含めて
“喫茶店が大好きなんだ”という印象を受けたと言う。
(喫茶店の店員 寺嶋和弥さん)
「フリーマンさんは1滴1滴染み出てくるコーヒーをじっくり観察する。
 1滴1滴に注目するというのはコーヒーに対する愛情が感じられた。
 こういう場所に集まる客 働くスタッフ
 それをフリーマンさんは求めていると思う。」
品質と味にとことんこだわったコーヒーをアメリカでも広げたいと言うフリーマンさん。
客においしいコーヒーを出すため最も力を入れているのは人材の育成だと言う。
新人は店頭に立つ前にベテランのバリスタからマンツーマンで研修を受ける。
豆のひき方や水の量 お湯の注ぎ方など細かく指導される。
多くのチェーン店は全自動のコーヒーメーカーでつくられるエスプレッソ。
しかしこの店ではバリスタが抽出の時間など微妙に調整する。
コーヒー豆も厳選している。
産地だけでなく農家や畑も指定して豆を仕入れる。
風味が落ちないよう焙煎から48時間以内のものしか使わない。
大規模チェーン店に比べると注文してから時間がかかるうえ値段も割高だがそれでも多くの人たちが訪れている。
フリーマンさんは今ではニューヨークなど13か所で店を展開するようになった。
(コーヒー店経営 ジェームス・フリーマンさん)
「我々の所に来るお客さんは小規模で手間ひまをかける店を求めている。
 1杯ずつ丁寧に淹れるのは大変だけどこれがおいしいコーヒーを作る方法だと信じている。」
サードウェーブのコーヒーが広がるアメリカ。
店のスタイルだけでなくコーヒーを淹れる道具も日本製が注目されている。
4月に開かれたコーヒーの見本市には全米の業者が参加した。
話題を集めていたのが日本メーカーのドリッパー。
コーヒーのうまみをしっかり抽出できるとバリスタの間で評判だった。
口コミで人気が広がりここ数年売り上げが伸びているという。
(コーヒー店経営者)
「もっとおいしいコーヒーの入れ方がないか
 いつも探し求めている。
 それでここに来た。
 お客さんには最高のコーヒーを届けたいからね。」
自分の好みに合わせて1杯ずつ丁寧に淹れられたコーヒー。
味わいをじっくり楽しもうという動きがアメリカで広がっている。



 

 

 

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